◇第48回西日本フィギュアスケート選手権大会◇10月28日◇於・京都アクアリーナ
[ジュニア男子SP]
2位 片伊勢 64.25
[シニア男子SP]
1位 木科 73.04
5位 須本 68.15
[シニア女子SP]
12位 久保舞 48.42
20位 鈴木な 42.33
23位 木下 41.22
近畿選手権大会から約2週間。京都の地で西日本選手権が行われた。12月に行われる全日本選手権出場がかかった試合だけに緊張感が高まる。関大からは6人の選手が出場。ショートプログラム(SP)において、シニア男子では木科雄登(安全3)がノーミスの演技で首位、ジュニア男子では 片伊勢武アミン(法1)が2位に輝く。続くフリースケーティング(FS)に向け、好発進した。
関大最初に登場したのはジュニア男子から片伊勢だ。大河ドラマ「義経」のメインテーマ、『伝説、そして神話へ』に合わせてゆっくり滑り出す。冒頭のトリプルアクセルは高さがあったものの転倒してしまう。続く3回転ループはなんとかこらえて着氷させた。曲が力強くなる中盤には、3回転ルッツ+2回転トーループを成功させる。落ち着いたテンポ感の中、緩急あるステップを披露。最後は足を振り上げるダイナミックなスピンで演技を終えた。
続いてシニア女子から3人が出場。鈴木なつ(人1)は1本目から高さのある3回転ルッツを跳ぶが回転不足となってしまう。また、続くコンビネーションジャンプでは1つ目の3回転サルコーで転倒。序盤はミスが出てしまったが、立て直しを図る。続くスピンは今日1番の出来栄え点とともにレベル4を獲得。残るダブルアクセルも余裕をもって着氷させる。ステップでは曲調にあった優雅な動作とともにスケーティングを披露した。
続いて久保舞和(人4)は『宿命』を披露。冒頭から3回転サルコーをきれいに着氷。続く3回転トーループ+2回転トーループでは着地後にふらつくもこらえた。中盤のステップでは曲の描写にあった面持ちでしなやかなスケーティングを見せる。スピンは全てレベル4を獲得するなど、ノーミスの演技を披露した。
シニア女子最後に登場したのは、木下咲良(文1)だ。『死者の舞踏』に合った黒の衣装でリンクに上がる。冒頭の3回転トーループ+2回転トーループをきれいに着氷させる。続く3回転サルコーは転倒してしまうも、その後のスピンやダブルアクセルを成功させていった。曲が盛り上がってきたところでステップシークエンスに入ると、軽快な滑りを見せた。
シニア男子、第2グループに須本光希(政策4)が出場した。コーチの声に後押しされ、リンクの中心に向かう。不穏な曲調の中、スピード感のある滑りでスタートした。そして、冒頭の3回転ルッツ+3回転トーループをきれいに着氷。続くダブルアクセルも幅のある美しいジャンプに仕上げる。全身をしなやかに使ったスケーティングを見せ、最後の3回転フリップも成功。終盤には速さを保ったまま、丁寧に緩急あるステップを踏んだ。ノーミスの演技を見せ、SP5位につけた。
木科は最終滑走でリンクに上がる。『Bad』のイントロでムーンウォークを披露し、冒頭のトリプルアクセルを高さのある状態で決めた。すると、会場にいる関係者からは拍手が起こった。続けて3回転ループ+3回転トーループも成功。好調の滑り出しを見せると、中盤にはスピンや3回転フリップを決めた。曲のサビに突入すると、全身を使った力強い動きでステップシークエンスを滑る。最後は2つのスピンで曲を締めた。演技後には「ジャンプを決めてミスなく滑り切れて良かった」と話す一方、スピンのレベルの取りこぼしを課題に挙げた。まずは翌々日のフリーでミスのない完璧な演技を目指す。
29日にはジュニアのFS、30日にはシニアのFSが行われる。氷上で繰り広げられる選手たちの本気を見逃すな。【文 : 松尾有咲/写真 : 貴道ふみ】
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