◇ 第94回西日本学生選手権大会◇10月4日◇堺市大浜公園相撲場◇
【2部団体トーナメント】
[2回戦]
大阪大学が棄権のため不戦勝
[3回戦]
○先鋒 李 押し出し
○ニ陣 吉川 寄り切り
○中堅 城 押し出し
●副将 伊藤 すくい投げ
○大将 山中 寄り切り
○関大4-1龍谷大
[4回戦]
○先鋒 李 押し出し
○ニ陣 吉川 押し出し
○中堅 城 押し出し
●副将 伊藤 引き落とし
○大将 山中 押し出し
○関大4-1名古屋
[5回戦]
○先鋒 李 不戦勝
●ニ陣 吉川
○中堅 城 寄り切り
●副将 伊藤 送り出し
○大将 山中 押し出し
○関大3-2関学大
[結果]2部優勝
【1部団体トーナメント】
[1回戦]
●先鋒 李 突き倒し
○ニ陣 吉川 押し出し
●中堅 城 上手投げ
●副将 伊藤 寄り切り
○大将 山中 下手投げ
●関大2-3九州情報大
[2回戦]
●先鋒 李 寄り倒し
●ニ陣 吉川 寄り切り
●中堅 城 寄り切り
●副将 谷口 送り出し
○大将 山中 送り出し
●関大1-4愛学大
[3回戦]
●先鋒 李 押し出し
●ニ陣 吉川 上手投げ
●中堅 城 寄り切り
●副将 谷口 寄り切り
○大将 山中 すくい投げ
●関大1-4同大
[4回戦]
●先鋒 李 押し出し
●ニ陣 吉川 上手投げ
●中堅 城 寄り切り
●副将 谷口 押し出し
●大将 山中 押し出し
●関大0-5近大
[5回戦]
○先鋒 李 寄り切り
●ニ陣 吉川 引き落とし
●中堅 城 引き落とし
●副将 谷口 押し出し
●大将 山中 寄り切り
●関大1-4朝日大
[6回戦]
○先鋒 李 押し出し
○ニ陣 吉川 押し出し
○中堅 城 突き落とし
●副将 谷口 寄り倒し
●大将 山中 小手投げ
○関大3-2立命大
[結果]7位
【2部個人トーナメント】
吉川 1回戦敗退
城 2回戦敗退
伊藤 2回戦敗退
山中 ベスト8
谷口 ベスト8
李 準優勝
「1部昇格」。それは長年相撲部が掲げている目標だ。昨年は2部優勝を果たすも、入れ替え戦で敗北。あと一歩及ばなかった。

今年こそ悲願を達成しようと、部員一丸となり全力で試合に臨んだ。初戦の2回戦は阪大が棄権したため、不戦勝。続く3、4回戦は4-1で勝利した。
そして、迎えた最終決戦。2部優勝を懸けた大一番は関学大との全勝となった。先鋒・李仁(文1)は不戦勝。先に1勝をつかんだ。
ニ陣・吉川慧主将(文4)はこれまで一度も敗北したことのない相手と対戦。実力的にも体格的にも、吉川に分があると思われた。だが、その取り組みは拮抗したものとなる。互いにまわしを握りった状態で好機を伺っていたが、相手が意地を見せ吉川を持ち上げた。土俵の外まで運ばれ、つり出しで敗北。悔しさをかみ締めるかのように上を見上げた。
続く中堅の城裕貴(人3)は相手を圧倒的な力のを見せた。前に出る姿勢を貫き、何度も相手を突く。寄り切りで関大に2勝目をもたらした。
副将として登場したのは伊藤瑠吾(経3)。立ち合いで相手にかわされ、体勢を崩す。立て直そうとするも、背後に回られてしまう。歯を食いしばりながらもがくも、なす術なく送り出されてしまった。
2-2と後がない状況で大将・山中新大(社2)は土俵に上がった。鋭い出足で攻撃を続ける。優勝を決める局面にも緊張することはなく、落ち着いていた。押し出しで勝利し、関大の2部優勝を決めた。
2部で優勝したことにより、1部団体トーナメントに出場する権利が与えられた。強豪・近大をはじめとする6校と戦い、1勝5敗。大学ごとの勝敗数では愛学大、立命大と並ぶも、個人別の勝利数で立命大に1勝及ばず。1部に定着することはできず、来年も2部からのスタートが決まった。
続いて個人戦が行われた。吉川は1部団体トーナメントの対同大戦で腰を痛めた影響からか初戦で姿を消した。
城は冷静な判断で相手を引き落とし、初戦を突破。しかし、2回戦では寄り切られ、苦杯をなめた。
伊藤は西日本体重別での、2部団体戦でも敗北を喫した相手との再戦に臨んだ。この日の団体戦の際に立ち合いでかわされたため、「自分もやり返そうと思った」と語る。それが功を奏し、見事リベンジを果たした。2回戦は、体の大きな選手に立ち合いから当たり、突きで攻めたが勝利することはできなかった。
山中は個人戦でも実力を発揮し、順調に勝ち進む。だが、準々決勝で李と対戦し、敗北となった。
谷口恵太(社2)は相撲を初めてまだ約10カ月。それでも練習の成果が現れ、ベスト8入りを果たした。
1年生ながら活躍を見せた李。タイトルまであとわずかだったが、決勝でうまく相手にいなされ、下手捻りで敗北となった。

負傷しながらも戦い抜いた吉川。安定感のある城。どんな相手にも全力で向かう伊藤。頼れる山中。未知の可能性を秘める谷口。まだまだ伸びる李。昇格という目標は達成できなくとも、6人全員で2連覇を成し遂げた。このメンバーで戦うことができるのは全日本インカレのみ。少しでも良い結果を残すべく、関大相撲部は土俵へあがる。【文/写真:遠藤菜美香】





▼山中
「緊張は普段からあんまりしないんですけど、今日もリラックスしてできた。思い切って相撲を取れたことが良かったと思う。関学戦で2-2で回ってきた時も。落ち着いて自分の相撲を取るだけだと思っていた。相手も強い人だったので、しっかり見て、突いてできた。1部は全然レベルが違うんですけど、強い大学の相手に勝つことができて、素直に嬉しいし、自信にもなった。大きい相手には正面から向かっていっても通用しないので、左の上手を取ったら攻めやすいので、立ち合いで変化して横から攻めることを意識した。九州情報大の試合では、よつになったところから力で勝てたので、そこは自信になった。試合数は多かったんですけど、一番一番集中して取り組みました。個人戦は、仁に負けてしまった。いつもはあの体勢からなら投げれてるんですけど、今日は相手が強かった。仁も決勝まで行ったので、自信にしてくれれば良いかなと思う。2部で優勝はしたんですけど、1部昇格はできなかったので、その悔しさを糧に去年の結果を越えたい」
▼吉川
「今日は良くも悪くもなかった。その中で1番良かったと思うのは九州情報大との試合。もともと大阪の人で昔から知ってる人だった。負けたくないっていう意地と、思いっ切りあたって自分の相撲を取ろうと思ったらあの結果になった。関学戦は負けたことない相手で。初めて負けた。ちょっと焦りが出たかな。2部優勝できたことはうれしい。良かったなーとは思う。一安心。力を付けて、上に行けたらいいと思う」
▼谷口
「瑠吾さんの枠で出してもらったので、プレッシャーもちょっとあった。1部校の相手だったので強くて敵わなかったんですけど、強さを身をもって知れていい経験になった。立ち合いのあたりから勢いが違って、なす術もなく終わった。立命戦も前に攻めれてなくて、自分の相撲を取れてなかった。でも、最後勝ちたいっていう気持ちでいこうとしたんですけど、足腰が足りなかった。今日の試合で得た感覚を忘れないように、練習でも追い込んでチームに貢献したい」
▼伊藤
「僕は団体戦全敗で。みんな勝ってるのに、自分は勝ててない。でも、チームは勝つから勝ち上がるっていう感じで、やるせない気持ちもあった。でも、1部昇格っていう目標に向けて、自分も1勝でもできるように思っていた。1部と戦ってみて、体の大きさが全然違って。近大とかは強いですけど、1部下位のチームとの実力差はないのかなと思う。今回が大チャンスだったんですけど、悔しい。立命と愛学を倒して上がるっていうのが目標だった。個人戦の1回戦の相手は、西日本で当たって負けてて、今日の団体戦でも負けていた。団体で変化されたのでやり返そうかなと思って。それがうまくいった。2回戦は、個人戦なのでもう思いっ切り行こうと思って取り組んだ。勝てそうだったので悔しい。(インカレに向けて)今回みんなけがしてるので、まずはそこを治すことから。体調を万全にして臨みたい」
▼李
「悔しいです。あと1勝で1部に残れたので。2部団体では全勝やし、良かったと思う。1部であとあと1勝。僕が勝てたら良かった。戦ってみてまだ壁があるなって感じた。体の大きさ、筋肉量が。みんなでちゃんこ食べます(笑)。個人トーナメントは気づいたら2位だった。1番良かったと思う試合は、1部団体の朝日大戦。高校の先輩で、全然勝ったことがなかった。相手のまわしを先に取って、がむしゃらに前に出た。(次戦に向けて)チーム一丸となってインカレBリーグで優勝してAリーグに行きたい。頑張ります」
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