◇2022年度関西大学連盟秋季リーグ戦第1日◇対龍大◇9月10日◇於・近大◇
[第1セット]関大25―20龍大
[第2セット]関大25―18龍大
[第3セット]関大20ー25龍大
[第4セット]関大26ー24龍大
[セットカウント]〇関大3―1龍大
ついに秋季リーグ開幕を迎えた。春季リーグ戦は1部7位と、納得の結果とはならなかった関大女バレ。しかし春季リーグ以降の西カレや天皇杯大阪府ラウンドでは、徐々に一体感の増したプレーを展開してきた。秋季リーグ戦こそは関西の頂点に立つべく、龍大を相手に初戦を迎えた。


春季リーグでは、各セット接戦の末にストレート負けを喫した相手である龍大。リベンジを果たすべく開始となった第1セットだが、開始3連続得点を許してしまう。この流れを切ったのが日野美里(人3)だった。相手の反応を許さない速攻をたたき込み、関大に1点をもたらした。直後にも日野の速攻で得点。序盤から完全にペースをつかまれることを阻止した。その後は川上良江(文2)の速攻や伊関万絢(まひろ=文1)の力強いスパイクで差を縮める。そして中盤に差し掛かる頃、相手のミスも重なり逆転に成功。ここから勢いづいた関大は、中屋ちひろ(人3)のブロックや内田千晴(人1)の技ありなスパイクで差を広げにかかった。相手のディグをネット際で川上がダイレクトで押し込んだ際には、会場からも歓声が上がる。5点差がついたところで、相手はたまらずタイムアウトを要求した。その後は両者点を取り合うものの、なかなか差は縮まらない。終盤まで勢いを落とすことなく、第1セット先取となった。


続く第2セットは、日野が相手を惑わした隙に伊関がスパイクをクロスに放ち、関大の先制で試合がスタートした。直後、相手にスパイクを決められるが、すぐに内田もスパイクで点を取り返す。序盤は均衡した試合が展開される。内田がスパイクやフェイントで3連続得点を決め流れに乗った関大は、勢いそのままに中屋が強く放ったサービスエースを獲得し相手を引き離す。サーブミスやフェイントを見抜かれ、1点差まで迫られる場面も。しかし焦ることなく、内田のバックアタックに続き、伊関のスパイクなど攻撃を仕掛ける。日野のクイック、ブロックの連続得点で第2セットを奪い切った。

ストレート勝ちを収めたい第3セット。だが、序盤から相手のペースにのまれてしまう。相手の鋭いスパイクに苦戦し、相次いでブレイクも許してしまった。タイムアウトを取るものの、その後も流れが相手にあるのは変わらない。一時は倍以上の点差をつけられる展開となった。しかし後半から、徐々に勢いを取り戻す。内田の高さのあるスパイクや中屋のクロス攻撃で猛追。相手が先にセットポイントを握ったものの、その後に5連続得点を奪う粘り強さを見せた。しかし、やはり前半での点差が痛手に。勢いづいた関大だったが、第3セットは相手の勝利となった。

なんとしても取り切りたい第4セット。開始直後から長いラリーが続くものの、最後は伊関がオーバーパスでネット際に返球。意表を突かれた相手は反応することができず、関大が先制に成功した。直後には伊関がサービスエースを決め、幸先のいいスタートとなった。その後も川上のクイック攻撃や内田のコート奥を狙ったスパイクでブレイク。前セットとは打って変わり、前半から優位に試合を進めた。10点目には児玉光涼(文3)がノータッチエースを決めるなど、中盤の入りも好調だ。その後ブレイクされるものの、依然として関大が一歩リード。相手もこれ以上離されまいと必死に食らいつき、接戦を繰り広げた。16点目には岡崎凜華(人3)のクロス攻撃が、直後には相手のレセプションを日野がダイレクトでネット際から落とし、チームを沸かせた。中屋の1枚ブロックや内田の強烈なスパイクで先に20点台に乗せると、観客も応援に熱が入る。しかしここから相手が粘りを見せた。コートの隙を狙った攻撃などで3連続得点を決め、こちらも20点台に乗せる。試合はデュースに持ち込まれた。手に汗握る展開となったものの、最後を決め切ったのは頼れる若手のエース・内田だった。相手ブロックを吹き飛ばすほどの強打を連続で打ち込みブレイク。デュースを制し、見事開幕戦白星を挙げた。




雰囲気良く初戦勝利を果たした関大女バレ。春リーグからは一回りも二回りも成長した姿が、そこにはあった。ここから1カ月以上にわたって開催されるリーグ戦。長丁場となるが、戦いはまだ始まったばかりだ。まずはあすの関福大戦を勝利し、必ず開幕2連勝を挙げる。成長止まらぬ選手たちから、目を離すな。【文/写真:横関あかり・貴道ふみ】
▼升谷未来主将(人4)
「開幕戦ということもあったので、昨日みんなには自分たちがやってきたことをしっかり信じて自分たちらしいバレーでしっかり勝ちにいこうという話をしていました。練習試合では結構ずっと負け続けていたので、勝ちの自信っていうのはなかったと思うんですけど、そういうのも含めて練習試合で負けている分、自分たちのバレーをしっかりして勝ちにいこうという話をして。開幕戦自分たちの展開でもっていく流れができていたので、全員で勝ち取れた試合だったかなというふうに思います。(相手への対策は)一番はブロードだったんですけど、最初13番の子に対してのブロードで練習試合の時はもう100%の確率で打たれていました。それをこの1週間、ずっとブロードの対策を言い続けてきたんですけど、練習でも攻めてきた部分ではあったので、そこに関してはしっかり自信を持って臨もうという話をしました。1セット目、ブロードをやられる前に自分たちの攻撃がしっかり通用していたから、ブロードに持っていく前に決められなかったという展開ができていたので、対策としてもすごくはまった部分かなと思います。あと、速攻に対してもレシーブの位置をしっかり徹底しようという話をして、そういうのがすごくはまったかなと思います。(雰囲気は)練習も、自分たちで意識的に(雰囲気を)上げていこうという話はしたんですけど、関大のA対Bの練習をしたときも、Aの方がちょっと出だしで負けていたりという展開もあったので、そういう面で言ったら試合の方がみんなが楽しくできていた試合だったかなと思います。(あすに向けての改善点は)自分たちがすごくいい粘りで返した1本がチャンスで返ってきた時にちょっと落としてしまったりとか、3セット目の出しもコンビミスがあったりとかして、そこから相手の流れを上げてしまったところにもつながっていたので、そういうちょっとしたミスというのを自分達が詰めていこうというのは、さっきのミーティングでも話しました。そこだけ詰めていけばプレーはついてくるかなというふうに思っています。(リーグ戦への意気込み)自分的にはけがをしてしまって出られない状況なんですけど、もし出る機会があれば、その時だけでもしっかり点につなげてチームを勝ちにつなげられるようにしたいです。あと、コートの中に入っていなくてもキャプテンとしてやることはたくさんあると思うので、自分の声でしっかりチームを勝たせられるように、みんなを盛り上げられるようなキャプテンになっていきたいなと思っています」
▼岡田哲也監督
「みんなよくやったなという感じでした。今日は練習よりも(雰囲気が)良かったです。最近練習の雰囲気がそんなに良くないという感じでした。一時期合宿に行ったりしていたときは、集中してできる環境だったので良かったで。でも戻ってきてから、コロナ感染者が出てしまったりして練習を休んだりとかもあって。その辺りからいい雰囲気では練習ができていなかったんですけど、徐々に自分達がやることができてきました。それを今日はしっかり、やってきたことをみんなが一人一人意識して発揮してくれたという感じでした。(第3セットを取られた要因は)相手がメンバーを変えてきたというのと、打ってばっかりだったのを、軟打を混ぜたり攻撃を工夫してきたりとかっていうことですね。それと、それまでは速攻をなるべく使えないようにこっちのサーブとか攻撃とかが良かったんですけれども、そこで(3セットでは)相手が速攻をしっかり使えるようになったりとか。相手も、こちらの攻撃に対して少し慣れてきたというか対応してきて、しっかりブロックとレシーブの関係ができていました。(関大の持ち味である「粘り」は発揮できていたか)そうですね。例えばフェイントされてもブロックに跳んでなんとか触ろうとしたり、それをつないだりとか、ちょっと乱れる場面もあったけどそれでも上げたボールをしっかりとトスまで持っていこうとか、ブロックで弾いたボールも最後まで追いかけたというところがありました。そういうのが結果的に何とかつながってフェイントを取れたりしたところが、こっちのリズムや雰囲気を作れたところかなと思います。(リーグ戦の意気込み)これから長いので、自分達の調子がうまくいかないこともあるとは思うんですけど、このチームになってからやるべきことや活動の目標も明確にしっかりやってきています。なので、そこを諦めずにというか、みんなでしっかりやっていけば結果を出せる可能性は十分あるかなと思うので、ちょっとうまくいかないところでもしっかりやってきたことを信じて、みんなで最後に頑張ってきたと思います」
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