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◇2020年度関西大学連盟秋季リーグ戦第1日◇対神院大◇10月3日◇

(無観客開催のため、会場は非公開)

[第1セット]関大 22-25 神院大
[第2セット]関大 22-25 神院大
[第3セット]関大 25-23 神院大
[第4セット]関大 25-20 神院大
[第5セット]関大 15-7 神院大
[セットカウント]関大3-2神院大

待望のリーグ戦が幕を開けた。新型コロナウイルスの影響で今年は上半期の大会が全て無くなり、この秋季リーグ戦が初の公式戦。そして4年生にとっては最後のリーグだ。感染症対策として、無観客開催であることに加え、大きな声をあげて応援することもできない。イレギュラーな大会方式だが、その中でもチーム一丸となって、初戦に挑んだ。

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スターティングメンバーには昨年からコートで活躍してきた江口夏鈴(人4)、小林瑞季(商3)、長畑蒼衣(人3)、升谷未来(人2)のスパイカー陣に加え、新入生のセッター児玉光涼(文1)、リベロには芦田彩音(人2)、春名映里(法4)が名を連ねる。そしてもう一人、勝負強いスパイクでチームを引っ張るのは1年時から関大をプレーで支えてきた石田成実(人4)。けがのため出場を見送ったエースで主将の原幸歩(文4)の穴を埋めるべく、石田を筆頭に各プレーヤーが懸命にボールをつないだ。

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△江口
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△小林
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△長畑

第1セット、立ち上がりは、長畑、江口、升谷、小林、そして石田が順番に点を決めていく。しかし相手も、早く鋭いアタックで点を重ね、シーソーゲームで試合は進んだ。初めて2点差を付けたのは関大。長畑のクイックで点を奪うと、相手のサーブミスで連続得点、さらに石田の相手の隙をつくフェイントで点差をつけた。この勢いを保ちたいところだったが、ここで相手が1回目のタイムアウト。すると、相手のスパイクで3点をひっくり返され、流れをつかみ損ねた。サーブから投入され、チームのレシーブを強化したのは、祢宜萌佳(情2)。春名をはじめ、後ろの陣営が安定したディグからペースを作る。そのつなぎに応え、升谷や小林が得点を重ね、20点に乗せた。だが、ここから最後の5点をなかなか取ることができず、このセットを落とした。

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△石田
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△祢宜

そのままのメンバーで臨んだ第2セットだったが、相手の速いスパイクに加え、自チームのミスで崩れ、波に乗れない。タイムを取った後、セッターを芦田幸音(安全2)に変え、リズムを整えようと図った。芦田幸の柔らかいトスから小林が1点を取り、他のスパイカーがじりじりと点差を詰める。しかし、石田が後ろに下がってからは、ミスが続き、再び点差が広がる。早くも2回目のタイムアウトを取った。これ以上セットを落とすわけにはいかない。タイムの後は升谷が覚醒。ブロックで2回も点を取り、スパイクも升谷が打つボール全て決まった。そこに石田も加わり、先に20点目を奪うが、そこからペースダウンしてしまい、このセットも逃した。

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△芦田幸
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△芦田幸(左)と長畑
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△升谷

後がなくなった関大。今までベンチから誰よりも声を出し、チームの士気を高めていた原がついに動いた。「自分なしで勝つ方を選びたかったが、あそこまできてそんなこと言ってられない」と原主将。「チームの勝ちが優先」と、万全ではない状態でコートに上がった。

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3セット目は原と副将の高山梨夏子(社4)がスタートから出場。升谷以外のスパイカーは4年生だけとなった。立ち上がりは相手の連続得点でリードを許す展開となるも、コートからは「4回(生)頑張ろ」との声が聞こえて来る。すると、江口が連続で相手を吹き飛ばす力強いアタックを決め、原、石田と続き、高山はサービスエース決めた。まさに4年生の意地。原は打つ本数こそ少なかったが、トスが上がれば確実に仕留め、エースの貫禄を見せた。20点目を先に取られたが、ここからが前2セットとは違った。石田がセンターから鋭いスパイクを決めると、江口が相手のブロックに当てて1点を取る。そして、最後は原のストレート、ブロック、ズドンと床を叩きつけるアタックの3得点でセットをものにした。

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△原
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ゲーム展開は取られたセットと取ったセットで大きな差はない。しかし、終盤の点の取り方や、声かけ、粘り強さなど、勝利への執念が3セット目以降に表れた。

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第4セットは途中まで均衡した点取り合戦となるも、最後の5点は、連続得点で相手を寄せ付けなかった。15点マッチの最終セットも、7点までは並ぶも、高山、石田など4年生たちの怒涛の攻撃で、驚異の9連続得点。最後は相手を圧倒し、勝利を収めた。

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△ブロックをする高山(右)
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石田は「4年生は最後のリーグになるので、4年生が頑張ろう」という気持ちだったと言う。その思いが表れた試合だった。スパイカーの4年生たちが中心となって勝ちへの執念を見せた。とはいえ、セッターやリベロなど重要な役割には下級生が入り、まだまだチームとしての経験は少ない今年の関大。このリーグ戦の中で、どれだけ成長できるかが鍵となる。チーム一丸となって勝利をつかみ、関西一のチームを作り上げる【文:勝部真穂・坂井瑠那/写真:坂井瑠那】

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△ハイタッチをする江口(中央)
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▼原主将
「(自身の調子について)大丈夫ではないが、チームの勝ちの方が優先。自分はどうなるか分からないが、とりあえず勝ったということで。肩の調子が良くない。(3セット目以降出場したことに関して)自分はできるだけ自分なしで勝つ方を選びたかったが、あそこまできてそんなこと言ってられないと思った。去年までもずっとエースとしてやってきた責任があるから自分がやるしかないと思った。肩の調子はとりあえず置いといて雰囲気だけでも、と思ってコートに入った。結局打ちましたが。(チームについて)チーム全体的には勢いがない。勝手にちょっと落ちていっている傾向がある。練習試合とかもあまりできなくて自分たちの勝つ雰囲気というのをあまり作れていなくて、チームとして未完成なので仕方ないところはあるが、やるしかない。勢いはもう少し大事にして、みんなで頑張っていきたい。(明日への意気込み)自分がどうであれ、やることは変わらない。みんなを鼓舞していく。中に入っている人だけではなく、ベンチにいるメンバーや上で応援してくれている子とか、ベンチスタッフがみんなひとつにならないと勝てないと思う。もう一度ちゃんと話し合ってまた明日みんなで頑張りたいと思う」

▼岡田哲也監督
「初戦ストレートで勝って勢いに乗りたかったが、出だしがあまり上手くいかなくて。原が身体の調子が悪いというのもあって、出ずに済んだらなという思いもあった。でもなんとか取れたので。後から出た4年生がなんとか意地を見せてくれたというか、活躍してくれた。フルセットでみんな疲れてるし、明日も簡単に行く相手ではないので、今日はしっかりダウンして、ケアをして、もう一度万全な状態で臨んでほしい。逆にいうと今日はいろんなメンバーが出れたので、みんなちょっと経験できたので良かったかなと思う。明日はまた今日で慣れてくれて頑張ってくれるのではないかと思う」

▼江口
「結構予想外の展開だった。1セット目からレシーブが乱れたり、ブロックアウトされたりと、乱れることが多く自分たちのテンポでできなかったことがしんどかった。3セット目からは4年生が一緒に入ってくれたことが心強かった。やっぱりこのままじゃ嫌だ、せっかく入らせてもらってる中でこのまでは終わりたくないという気持ちもあったし、決めたいという思いもあった。セッターのゆきね(=芦田幸)にあげてと言って絶対自分は決めてやるという思いで頑張った。(連戦に向けての意気込み)今日勝ち切れたことが大きかった。あれだけせってる中で勝ち切れたことが明日につながる、勢いに乗れる大事な試合だったなと思う。明日も元気を忘れずに自分たちのプレーができるように最初から士気をあげていきたい」

▼石田
「さち(=原)を出さずに勝ち切るという練習をずっとやってきたが、1、2セットやって自分たちが崩れちゃったから、出して、そこで雰囲気とかも上がって勢いがついたなと思う。5セット目もすごく出だしを意識して集中してやった。最初に走れたことは良かったと思うし最後もしっかり勝ち切れたので、結果オーライって言ったらダメだが勝てたのでとりあえず良かった。4年生は最後のリーグになるので、4年生が頑張ろうと。4年生がほとんどコートに入っていて、みんな気持ちを前面にだしてそれをプレーにも出せたと思う。(明日への意気込み)今日とりあえず勝てたので、今日の3、4、5セットみたいな出だしだったら勢いだったら勝てる相手だと思うので、自分たちが絶対に守りとか引きに入らずにせめてさめてやっていければいいと思う。スパイカーにはどうしても4年生が多くなってしまうが、気持ちで勝負をするのもそうだし、トスも全力で呼んで上がってきたら決めにいきます」

▼高山
「今週の練習からキャプテンの原がけがでできないかも、というのでバタバタして不安な部分を残したまま初戦に挑むという形になってしまった。いけるという気持ちは残していたが、最初に2セット取られてキツかった。そのあとに自分とさち(=原)が入って本当にに4年が頑張ろうと中でも声掛けをして、コートの中にも4年が多かったので、ラストリーグだし4年の意地を見せようという気持ちでやっていた。試合中もだいぶしんどかったが、勝てて本当に良かった。ここを落としていたらこの先が不安すぎて色々と課題も見えてきた。チームみんながさちに頼ってしまっていたことがここに出てしまった。そこを修正して、明日も来週からも頑張ろうと思う。(明日に向けて)今日よりも実力的には上の相手。でも今日に比べたら練習試合も何回かしているので、相手の特徴とかは頭に入っている状態。頭も使って頑張りたいと思う」

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