◇令和2年度関西六大学連盟秋季リーグ第3節◇対同大2回戦◇10月1日◇南港中央野球場◇
同大000 200 000=2
関大200 000 10X=3
(関)清水、内川-谷村
(同)中村、今津、佐伯-善田
1(三)今井
2(捕)谷村
3(指)鈴木
4(一)福山
5(左)松本航
6(中)山田
7(右)田中
8(二)野村
9(遊)東條
関大準硬がまた1つ、勝ち星を増やした。前日の快勝から1夜明け、迎えた対同大2回戦。初回から得点を奪うと、投げては清水亮介(シス理3)と内川大輔(文3)が何度もピンチを迎えながらも粘投。一時は同点に追いつかれたが、7回に勝ち越しリーグ5勝目を挙げた。
前戦と同様に、初回からスコアが動いた。1番・今井怜央(人2)の四球と、続く谷村駿也(人2) の安打で無死一、二塁とすると、鈴木成大(安全3)の内野ゴロの間に1点を先制。その後もチャンスは続く。制球に苦しむ相手先発から2つの四球を選び、2死満塁に。ここで打席に立ったのは、この日今季初スタメンの田中寿和(情3)。「 打てる気しかしなかった 」と狙っていた相手の直球をセンターへ弾き返し、追加点を奪う。



先発・清水は初回、3四球の苦しい立ち上がりとなったが、なんとか0で抑える。続く2回は三者凡退、3回は先頭打者に安打を許したが後続を3人で斬った。しかし、4回、四球と安打で無死一、二塁とされ、ピンチを背負う。



ここでマウンドに向かったのは、内川だった。1死は奪ったものの、押し出しの四球と内野安打で2点を失い同点とされた。「 まだこれからだとすぐ切り替えて次のピッチングにつなげられた 」と内川。5回以降は、テンポの良い投球を続け、相手打線を封じる。


力投を続ける右腕に打線が応えたのは7回のことだった。「 塁に出ることだけ考えていた 」と語った先頭の鈴木が3球目を左中間に運び、無死二塁とすると、続く福山誠太(経2)が四球を選ぶ。松本航太(安全3)の併殺崩れの間に進塁し、1死一、三塁とすると、相手の暴投で勝ち越しに成功した。


「 途中からは最後までいこうって気持ちで投げていた 」と内川。8回に2死二、三塁のピンチを迎えたが、バックの好守にも助けられ0で抑える。最終回、安打と暴投で得点圏にランナーを背負うも、その後を3人で断ち、19年春以来のマウンドで白星を手にした。



投手陣も打撃陣も粘った末の勝利だ。開幕から全勝でこのリーグ戦を折り返した。「 ここが僕らのゴールじゃない。このあとも一戦一戦戦っていけたらと思う 」と東條光希主将(安全3)。優勝へ向け、残る5戦でも、一つ一つ白星を重ねていく。【文:金田侑香璃/写真:金田侑香璃・谷山顕翼 】
▼東條主将
「苦しい展開だったけど、最後まで全員でこの1勝を取れたのは大きい。7回の攻撃と最終回の守備が良かった。なる(鈴木)があそこで先頭で出てくれたから勝ち越しの点が入った。最後も先頭打者は出したけど、その中でしっかり抑えられたのは良かった。最初、亮介(清水)は安定感がなかったけど、その中できっちり0に抑えてくれた。ピンチの場面でうっちー(内川)に変わったけど、しっかりそのあとも抑えてくれた。今日のピッチャー陣はよく踏ん張ってくれたと思う。打線は今日4安打。いま、相手のミスのところにつけ込んで点数が入っている。それもいいと思うけど、自分たちで打って点数が入ればもっと楽な展開にできると思う。バッターはもっと出塁できるようにやっていきたい。初回に2点が入ったあと、連続で三者凡退になって流れが悪かった。その後に点数を取られている。三者凡退になると、流れが相手に行ってしまう。そこを、誰かが出る工夫をしていかないといけない。(4回について)先頭から2人フォアボールで出して、ノーアウト一、二塁になった。正直結構自分らの攻撃のリズムが悪かったのでまずいと思っていた。あそこで代えるかどうするかってなったけど、最終的に今回はしっかり同点までで持ち堪えてくれたのでその面では良かったと思います。(内川について)リズムがいいですし、守りやすい。でも、前まで主力として投げてた選手なので投げてもらわないとチームも困る。そういう面では今日、復帰戦のような形になって、良かったと思います。(5戦について)一試合一試合しんどかったけど、その中でしっかり勝てたことがチームの自信につながる。でも、ここが僕らのゴールじゃない。このあとも一戦一戦戦っていけたらと思う。来週、3回試合がある。対戦する相手も同じ状況なので自分たちが優位に試合を運べるようにやっていきたい」
▼ 内川
「(登板の予定は)ありました。準備はしてたけど、最初にフォアボールを出してちょっとリズムに乗れなかった。そこは今日の反省。準備が足りてなかったことはないと思うけど、気持ちの面でまだ気持ちが強くなかったかなと思います。2点で抑えて、まだ回も4回だったのでまだまだこれからだとすぐ切り替えて次のピッチングにつなげられた。調子がすごく良かったわけではないけど、しっかり初球の変化球でストライクが取れたので、こっちも楽になってバッターも考えさせることができた。それが大きかった。スライダーとカットとカーブを中心に投げていて、それでしっかりカウントが取れて、真っ直ぐを見せ球にして変化球で勝負ができた。今日は全体的に変化球が良かった。相手バッターのタイミングがあまり合ってなかったので、変化球でストライクが取れたら大丈夫かなという感じでした。ロングでいくっていうのは思ってた。途中からは最後までいこうって気持ちで投げていた。球数は多かったですけど、最後までいこうと思ってたので特に気にしていなかった。最後の登板は2年の春。今日は優勝したとき以来だった。最初は緊張したけど、途中からは楽しく自分のピッチングができたので良かったです。上の代でも期待されていたと思う。だけど、そこでけがをしてしまって結構苦しい時期だった。ピッチャーリーダーとして、これからピッチャー陣を引っ張っていかないといけない立場になって、けがずっとしてたらあかんなって思っていた。気合入れてこれからもやっていこうと思います。しっかり自分の投球ができて、勝てたのが一番良かった。今、所知樹(安全1)が頑張ってくれている。2、3年は1年生に負けないように自分のできることをしっかりして、1勝1勝積み重ねていって、優勝を目指して頑張っていきたい。優勝を全員で勝ち取ります」
▼ 鈴木
「苦しい展開だったけど、ピッチャー陣が継投で粘り強く投げてくれた。絶対チャンスは来ると思っていた。(7回について)あの回は先頭だった。このリーグ戦、ほんまに情けない結果に終わっているので、とにかく自分でなんとかしようと、塁に出ることだけ考えていた。佐伯が昨日と全然違って真っ直ぐがすごく良かった。とにかく真っ直ぐを仕留めることだけ考えていた。打った感触は完璧でした。(決勝のホームを踏みましたが)最高です。亮介(清水)も悪くはなかった。なんとか粘り強く投げてくれた。思ってたより早い継投になった。うっちー(内川)も久々のリーグ戦で、何度もピンチはあったけどよく踏ん張ってくれた。さすがやなと思いました。バット自体は振れているので、そんなに気にしては無かった。だけど、ヒットが出てないのでちょっと悩んでいた。打ててよかった。野球人生の中でもここまで苦しんだことはあまり無いと思う。不思議な期間でした。とにかく今日1本出て良かった。今、いい感じでチームも5連勝できてる。先を見据えるんじゃなくて、まずは次の阪大戦。1つ取れるように一戦一戦頑張っていきたいと思います」
▼田中
「今まで試合に出れてなかったので、出してみたらこんなもんやぞというのは見せられたと思う。準備はしっかりしてきたから、来た球を打っただけです。(打席に入ったときは) 打てる気しかしなかったです。 カウント的に真っ直ぐが来ると思ってた。真っ直ぐは得意なので、張って打ちました。練習通りに打てたと思う。先を見るんじゃなくてみんな一戦一戦その試合を勝つことだけを考えてやってる。この先、優勝っていうのがちょっと見えてくることはあるけど、その時その時のプレーに集中してやりたい。清水もなんとか踏ん張ってくれて、そのあと内川が流れを引き寄せるピッチングをしてくれた。さすがだなと。一戦一戦集中して勝てるように頑張ります。今季はあと10本ヒットを打ちます!」
コメントを送信