◇令和７年度関西六大学連盟秋季リーグ戦第５節◇対関学大１回戦◇10月15日◇わかさスタジアム京都

関　大　０００　０００　０２１＝３
関学大　０１０　０００　０００＝１

（関）山﨑、田中、下田－畠中
（同）堀、松井－佐藤

１（遊）福榮
２（中）佐竹
３（右）齊藤智
４（指）山﨑
５（一）清水蓮
６（三）佐々木
７（二）森田
８（捕）畠中
９（左）宮下
先発　山﨑

現在リーグ４位の関大準硬。３位を懸け、最終節の関学大１回戦に臨んだ。先発の山﨑大輔（商３）は２回に１点を失うも、その後は無失点の投球を続ける。しかし、打線は相手投手の好投を前になかなか走者を出すことができない。それでも８回に代打・柳澤颯（情３）がフルカウントから四球で出塁すると、暴投なども絡んで三塁へ。敵失で同点に追いつき、齊藤智生（化生２）の中適時二塁打で勝ち越す。終盤に逆転劇を巻き起こし、大きな１勝を勝ち取った。

先攻の関大だったが、初回の攻撃は三者凡退に倒れる。その裏、先発のマウンドに上がったのは山﨑。安定した投球で３人で斬り、互いに初回を０点で終えた。しかし、２回には先頭打者に三遊間を抜ける安打を打たれる。犠打で得点圏に進まれてピンチに。続く打者に適時打を浴び、先制点を献上してしまう。その後もピンチが続いたものの、後続を斬って最少失点に抑えた。

３回には敵失で森田大成（経１）が出塁するも、得点とはならない。その後は互いに走者を進めることができず、ホームが遠い展開が続く。６回まで１失点に抑えた山﨑に代わり、７回からは田中大夢（シス理２）がマウンドへ。四死球と暴投で２死二、三塁のピンチを招いたが、最後は相手２番打者を見三振に斬る。ベンチからも大きな歓声が上がり、関大に流れを引き寄せた。

８回、ここまで沈黙が続く打線がついに目を覚ました。１死から代打・柳澤がフルカウントから見極めて四球で出塁。福榮陸（経２）の三ゴロの間に走者が入れ替わり、２死一塁に。続く佐竹俊哉主将（情３）の打席で盗塁に成功し、相手の暴投も絡んで三塁へ進む。佐竹主将の打球を相手が落球し、その間に三塁走者・福榮が生還。さらに続く齊藤智が中適時二塁打を放ち、ついに勝ち越しに成功する。鮮やかな逆転劇に全員で喜びを分かち合った。

９回には１死から佐々木駿（社１）が右三塁打でチャンスメーク。同じく１年生の次打者・森田がスクイズを決め、貴重な１点を追加する。最後の回は下田弘太（情２）がマウンドへ。先頭打者に四球を与えてしまい、死球も絡んで１死一、二塁のピンチに。佐々木の好守で２死を奪い、最後は中飛に抑える。接戦を制し、関学大を相手に24年春以来の勝利を収めた。

新チーム初戦の総合関関戦では２－９と大敗を喫した関大。その悔しさを胸に努力を重ね、成長した証を勝利という結果で証明した。秋季リーグ戦も残すところあと１戦。最終戦を勝利で飾り、３位に輝くために。今こそ、佐竹準硬の真価を見せる。【文：中吉由奈／写真：早川莉央、岩口奎心】

▼佐竹主将
「（関学大への対策）とりあえずバッティングは置いておいて、守備を鍛えようと言ってきました。それで夏休みからずっとやってきて、きょうもエラー数がほぼ０だったので、それが勝てた一番の要因だと思います。総合関関戦であれだけ負けたけどきょうは勝ち切れて、みんな『俺らもうまくなってる』と思えて、守備でもメンタルでも成長できたかなと思います。（試合を振り返って）佐々木とか森田がファインプレーをしてくれていたから、いい流れはできていたけど、なかなかランナーが出なくて。８回も福榮が出て、２死一塁でもう自分は勝負に出ようと思いました。それで盗塁して点数につながって、思い切って勝負しようとした部分が点につながったかなと思います。（最終戦に向けて）９試合終わって、みんな100％絶対に成長していると思います。最後の試合でいいところも悪いところも出るかもしれないですけど、10試合終わって成長したなと思えるように。しっかり勝ち切って３位になって終わりたいなと思います」

▼齊藤智
「（８回に打席に入った時の心境）佐竹さんが１点を取ってくれて、ここで僕が勝ち越しタイムリーを打って、チームを勝たせるぞという気持ちで行きました。（打席を振り返って）２ボール１ストライクで、次の球は絶対にストライクが来るだろうと思って、それを狙っていたので、その球が来て打てて良かったです。（今試合からスタメンに復帰した）やっぱりチームに迷惑をかけたので、それを取り返すじゃないですけど、僕でチームを勝たせたくらいの活躍をしていきたいです。（最終戦に向けて）総合関関戦で負けているので、あすも勝って関大を３位に導けるように頑張ります」

▼佐々木
「（自身のプレーを振り返って）今まで先輩たちに助けてもらっていたので、最後の節は１年生の自分が先輩たちを勝たせてあげようという気持ちで、必死に食らいついてやりました。（ベンチの存在について）いつも先輩たちが声をかけてくれるので、それがあって僕はのびのびプレーすることができているので、本当にベンチの存在に感謝しています。（最終戦に向けて）総合関関戦でやられているので、関学大戦で連勝して３位で終わって、リベンジするという気持ちであすも全力で頑張ります」

▼森田
「（自身のプレーを振り返って）最初はフライを落としてしまって、そこは点につながらなくて良かったんですけど、自分ができることが何かと考えた時に自分の持ち味は守備なので、守備でなんとかしようと思いました。最後の方にちょっと強い当たりが飛んできてギリギリでという感じだったんですけど、日々の練習とかがそういう大事な場面につながってくるかなと思うので、きょうはそれが良かったです。（チームとしても大きい１勝をつかんだ）どんな形であれ私立大相手に勝つことができて良かったです。自分たちが私立大相手に勝つイメージというのが湧かなかった部分があるので、そこがきょうの１戦で自分たちの力で勝てることが証明されたのは良かったと思います。（最終戦に向けて）１年生での最後のリーグなので、１年生らしくはつらつとしたプレーでチームを盛り上げられるようになりたいと思います」