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◇2025年度関西学生選手権大会◇10月3~5日◇新西宮ヨットハーバー

[470級]
河野・船石
谷/山口晴・髙林/政倉
大澤/山口晴・鍋谷/田附
団体:2位 関大 184点

[スナイプ級]
赤松・植田
竹田・睦
𠮷村・福永
団体:2位 関大 140点

[総合団体]
2位 関大 324点

全日本インカレへの出場権を懸けた関西学生選手権(関西インカレ)が開催。昨年19年ぶりの総合優勝を果たした関大は、総合連覇を目標に掲げて今大会に臨んだ。しかし、宿敵・関学大の壁は厚く、総合準優勝という結果に。悔しさを胸に、470級、スナイプ級共に今代最後の舞台となる全日本インカレへ駒を進める。

大会初日、河野大陸主将(りく=人4)の宣誓により開幕した。海は穏やかな表情を見せる。北東の風、5〜6ノットの微風コンディションの中、両クラス2レース(R)が行われた。まずは470級。第1R、河野・船石一真(経2)組は1上を1位で回航する完璧なスタートを見せた。そのまま他艇を寄せ付けず、1位でフィニッシュ。幸先の良いスタートを切った。しかし、続く第2Rでは、河野・船石組が2上を3位で回る健闘を見せるも、最終的に4位。他2艇も振るわず、宿敵・関学大にリードを許し、初日を2位タイで終えた。

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△宣誓をする河野主将

同じく昨年クラス優勝を果たしたスナイプ級。第1Rでは、竹田大輝(人3)・睦修翔(人2)組が1上を1位で回航する最高のスタートに。最終的に3位でフィニッシュすると、赤松佑香(商4)・植田兼斗(商2)組も2上3位からの4位フィニッシュと続き、チームの好発進に貢献した。第2Rでは𠮷村歩起(いぶき=文3)・福永晃志(シス理4)組が1上を3位で回る走りを見せ、最終4位。安定した走りで、初日を首位で終えた。

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△ 𠮷村・福永組

大会2日目は、天候が一変する。雨が降ったり止んだりを繰り返し、風は最大13ノットまで吹き上がるタフなコンディションに。さらに、この日だけで5レースを行うという過酷な状況が、選手たちの気力と体力を試した。関大はここで試練を迎える。第3Rでは河野・船石組が5位と粘るも、チーム全体としては苦戦し、470級は4位まで順位を落としてしまう。しかし、ここからが昨年王者の真骨頂だった。第4Rで河野・船石組が2上を3位で回航し、そのまま3位でフィニッシュ。チームを鼓舞すると、続く第5Rでは山口晴路(社1)・田附大和(法3)組が1上を2位で回る好走を見せるなど、チームは息を吹き返す。そして圧巻だったのが、この日最後となった第7R。河野・船石組が2上を1位で通過すると、後続を突き放しトップフィニッシュ。谷香凛(経2)・政倉壮臣(商2)組も5位に食い込み、3艇合計16点という会心のレースを展開。神大、大公大との熾烈(しれつ)な2位争いから一歩抜け出し、クラス2位の座を死守した。

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△谷・政倉組

スナイプ級は、2日目も勢いが止まらない。第3Rでは竹田・睦組、赤松・植田組がそれぞれ2上を3位、5位で通過し、そのままシングルフィニッシュ。続く第4Rでは、𠮷村・福永組が2上を2位で回ると、先頭を追い抜き、そのまま他を寄せ付けず1位でフィとしてニッシュ。特に圧巻だったのが第5R。竹田・睦組が1上、2上ともに1位の完璧な走りでトップフィニッシュを飾ると、𠮷村・福永組が3位、赤松・植田組が4位と続き、関大が上位を独占。チームとしての総合力の高さを見せつけた。しかし、ライバル・関学大も粘り強い走りでポイントを重ね、関大は19点差で首位の座を明け渡し、2位で最終日を迎えることとなった。

IMG_1834-200x133 【ヨット】連覇を懸けて挑むも関西インカレ準優勝
△Kaiser Ⅲ 艇

逆転優勝を信じて迎えた最終日。しかし、海は静まり返り、風が吹くことはなかった。無情にもノーレースとなり、前日までの成績が最終結果に。これにより470級、スナイプ級共に2位が確定し、チームとしても総合準優勝という結果を受け入れることになった。

目標には届かず。しかし、選手たちが見せた逆境での粘りと、昨年王者としての意地は、全日本インカレへの出場権獲得に結びついた。今大会で得た悔しさを胸に、関大ヨット部は最後の決戦の地、江の島へと向かう。【文/写真:桝井来夢】

▼河野主将
「(今大会に向けて取り組んできたこと)練習量にはすごくこだわってやってきて。1日8時間、海に出っぱなしで練習を行ってきました。また夏合宿も週6回で練習を行ったので、練習量にはすごくこだわって、今年1年間やってきたと思います。(今大会を振り返って)目標としていたのが総合優勝というところで。昨年19年ぶりに総合優勝を達成できて、今年は連覇をして、後輩たちにいい姿を見せるために、この1年間やってきたんですが、結果として準優勝で。思った結果にはならなかったんですけど、得られたものもたくさんあった中で、課題もしっかり出ました。一番いい結果とは言えないんですけど、まだまだこれから伸びしろがある結果だったと思っています。(全日本インカレに向けて)関西インカレで出た課題をしっかりと潰しながら、私たちの代でできる最後の大会なので、4年間やってきたことを全力で出したいと思っています」

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