◇第31回大阪女子選手権大会◇３位決定戦◇対追学大◇７月19日◇大阪体育大学

【前半】関大０－３追学大
【後半】関大０－２追学大
【試合終了】関大０－５追学大

スターティングメンバー
ＧＫ 勢古
ＤＦ 岡村、風間、徳弘、瀧沢
ＭＦ 植田、藤田祐、岩川、吉田遙、山本ノ
ＦＷ 宮本美

強さを突きつけられた。リーグ戦で５失点を喫した追学大との一戦。ビルドアップから得点を狙うも、相手のハイプレスに苦戦し、序盤から失点を喫する。試合の主導権を握られ、リーグ戦と同じく５失点の大敗。悔しい結果となった。

大阪女子選手権大会（大阪選手権）準決勝で大商学園高に敗れ、３位決定戦に回った関大なでしこ。メンバーを大きく変えず、春季リーグで好成績を残した追学大に挑んだ。試合は序盤から追学大が主導権を握る。その中でも、ＤＦ徳弘海羽主将（みはね＝人４）やＤＦ風間はのん（情１）を中心に、後ろからビルドアップでつなぎ、攻撃の糸口を探る。しかし前半８分、ＭＦ藤田祐穂（法２）へのパスが狙われた。ボールを奪われると、ショートカウンターに。最終ラインを抜け出され、開始早々にゴールを献上した。関大のファーストチャンスは同13分。ＭＦ山本ノア（人１）がボールを奪うと、左サイドを駆け上がる。クロスにＭＦ植田真央（情２）が逆サイドから飛び込むも、わずかにクリアされ得点にはつながらない。直後、右サイドから攻められると、中央にポジションを取る相手選手へ縦パスが入る。ボールをスルーされ、中央を崩され抜け出されると、ＧＫ勢古亜実（つぐみ＝人４）との１対１を制され、追加点を献上。序盤から苦しい展開に。相手サイドハーフが高い位置を取り、「前半では誰が相手を見るのかが上手くいかなかった」とＤＦ風間。ロングボールを背後に供給され、後ろ向きの苦しいプレーが続いた。

関大はビルドアップから、ＦＷ宮本美優羽（経１）を起点に攻撃を狙う。同18分には、相手を背負いながらもボールを収め、逆サイドのＤＦ岡村まどか（政策１）へロングパス。攻撃の流れを作る。しかし、追学大は序盤と変わらずハイプレスを続け、大きなチャンスを作れない。中盤でボールを奪われ、カウンターに苦しむ。同29分には、スピードを警戒したＤＦ瀧沢美冬（人４）が相手を倒し、フリーキックを献上。左足で直接狙われるも、ＧＫ勢古が好セーブを見せ、ここは無失点で乗り切る。このままハーフタイムを迎えたかった関大。だが迎えた同35分、右サイドでロングボールを収められる。ここはＤＦ風間が冷静に対応。一度は外へ逃がすも、前を向かれクロスを供給される。このボールがＤＦ風間に当たり、ボールはゴールへ。不運な形で３失点目を献上した。

「切り替えて行こう」。ハーフタイムに声が響く中、関大ベンチは早くも動く。中盤を支えるＭＦ藤田祐を下げ、ＦＷ木田陽花（経２）とＭＦ前田柊（政策２）を投入。ＦＷ宮本美とＦＷ木田が２トップを組み、逆転を狙う。後半９分、ＭＦ前田がスピードを生かし右サイドを突破。クロスをＤＦ岡村が収め、中央のＦＷ木田へ。反転しシュートを打つも、ＤＦにブロックされ得点には結びつかない。チャンスを作ったが同11分、再び中央を崩された。今度は左サイドから中央へ縦パスが供給され、抜け出される。ＧＫ勢古の手がボールに触れるも、ボールは無常にもネットへ。さらに同24分、ＭＦ前田とＤＦ岡村が右サイドでハイプレスをかけるも奪いきれず。背後を突かれると、そのままボールを運ばれた。最後はクロスがそのままゴールへ。ＧＫ勢古がかき出せず、５失点目を献上した。

関大は同31分にチャンスを作る。ＤＦ瀧沢が左足でクロスを供給。途中出場のＭＦ吉田りん（政策３）がニアで競ると、こぼれ球をＦＷ木田が拾う。サポートに入ったＭＦ前田へ落とし、シュート。しかしうまくミートせず、ボールは枠の上を超えた。試合はこのまま得点を奪えず終了。大阪選手権は４位で幕を閉じた。

「リーグ戦ではラインを下げて守ったが、それでも上手くいかなかった。今回はしっかりつないで、自分たちのペースをつかもうとして失敗して失点したので、今度はそこを突き詰めて得点につなげたい」。ルーキーながらＤＦラインを支えるＤＦ風間が試合を振り返り、チームの課題と成長を答えた。そして、26日には運命の入替戦を迎える。「まずは絶対無失点で終わらせる。そして相手を圧倒して勝ち、１部に残留したい」。今日の悔しさを26日にぶつける。【文／写真：上田峻輔、石川玲奈】

▼ＤＦ風間
「来週の入替戦に向けて良い流れを持っていこうとチームで話していたが、うまくいかず、流れがつかめなかった。（ビルドアップでは何を意識しパスを回したか）相手の向きや流れを見ながらうまくパスを回そうとしたが、コミュニケーション不足や練習不足で引っかけてしまうことが多かった。（相手のサイドハーフに対する対策は）前半では誰が相手を見るのかが上手くいかなかった。後半ではしっかりマークを出して、（関大の）サイドハーフを低い位置に戻そうと改善した。ただ、サイドハーフが引っ張られすぎて下がると良くないので、サイドバックの視点から見てサイドハーフを戻すようにした。（自身のロングボールへの対応は）まどか（＝ＤＦ岡村）と海羽さん（＝ＤＦ徳弘主将）とコミュニケーションをとり、誰が誰を見るかはっきりさせ、前向きにボールを返そうとした。（ＤＦとして５失点をどう受け止めるか）失点の多さはやはり大きな課題。（リーグ戦と変わらず５失点。成長した点と課題点は）リーグ戦ではラインを下げて守ったが、それでも上手くいかなかった。今回はしっかりつないで、自分たちのペースをつかもうとして失敗して失点したので、今度はそこを突き詰めて得点につなげたい。（入替戦への意気込み）まずは絶対無失点で終わらせる。そして相手を圧倒して勝ち、１部に残留したい」