第57回春季関西男子学生リーグ戦◇対同大・大公大◇4月26日◇大阪公立大学中百舌鳥キャンパス
[1試合目]
関 大 000 020 0=2
同 大 000 101 1x=3x
リーグ3戦目は、昨秋1部優勝の同大と対峙(たいじ)した。互いにここまで2戦2勝と、この戦いに勝利すれば優勝が目前となる大一番。序盤は拮抗(きっこう)した状態が続いた。先にスコアを動かしたのは同大だったが、直後の攻撃で倉田雄太(情3)が2点本塁打を放ち、逆転に成功。しかし、6回裏に同点の適時打を許し最終回までもつれ込んだ。抑えれば引き分けの場面で、1点を献上しサヨナラ負け。今季初黒星を喫した。
初回の攻撃は、大学男子日本代表バッテリーを前に三者凡退に封じ込められる。先発のマウンドには、エース・三浦航生(こう=人4)が登場。2死満塁のピンチを招いたが、三浦が三振を奪い取り無失点で切り抜けた。スコアは両者0のまま中盤まで進んでいく。3回には、末廣亮主将(あきら=商4)が2度盗塁阻止に成功。強敵相手に好守を見せる。

しかし、この均衡を破ったのは同大だった。2死二塁に追い込まれると、痛恨の先制二塁打を許し、1点を献上。だが落ち込んではいられない。「ここで気持ちを下げたら、相手ペースになるぞ」と末廣主将はチームを鼓舞する。その言葉は選手たちに響き、直後の攻撃で打線が開花。先頭打者・福田一心(文2)が右安打で出塁すると、倉田の強烈な2点本塁打が飛び出した。公式戦初となる倉田の本塁打で逆転。ベンチは大いに沸き立った。

このままの勢いで勝利したいところだったが、6回裏に2死三塁で安打を浴び、同点に追いつかれてしまう。最終回まで勝負の行方がわからない接戦にもつれ込んだ。
そして迎えた最終回、やはり大学男子日本代表バッテリーは強かった。追加点の好機を作り出すことができず無得点で終える。
あと3つのアウトを奪えば引き分け。運命を懸けた最後の守りが幕を開ける。三浦が先頭打者をわずか4球で仕留め、流れを引き寄せたかと思われた。しかし、失策が絡み得点圏内に走者を許すと、続く打者に二塁打を放たれ万事休す。悔しさにじむサヨナラ負けとなった。
[2試合目]
大公大 000 000 0=0
関 大 000 600 X=6
同日に行われたリーグ4戦目は大公大と相まみえた。序盤は前試合同様、両者無得点で試合が進む。4回に関大の攻撃が爆発。先頭打者・榎上総(かずさ=経3)の本塁打で勢いづき、一挙6点の猛攻を見せた。守備では、井上勝裕(情3)が7イニング完封の好投でチームに貢献。攻守ともに相手を圧倒し快勝した。
先発投手を託されたのは井上勝。立ち上がり、2死三塁のピンチを背負うも、バットを振らせて三振でねじ伏せ、無失点に抑える。裏の攻撃では、四球や犠打で2死一、三塁とするも打ち取られてしまい、得点にはつながらず。
互いに無得点のままの状態が続くが、静寂を破ったのは関大だった。先頭・榎が放った目が覚めるような一発はフェンス外へ。力強い本塁打で1点を先制する。その後、1死一、二塁の好機を作り出し、野見山心(社4)が左前に放ち、一挙3点を獲得。続く倉田も豪快な適時打で畳み掛ける。打順は1周し、またも榎が1死満塁の絶好の好機に適時打でダメ押しの1点を追加。計6点の怒涛(どとう)攻撃で、完全に主導権を握った。

4回以降は追加点を得られなかったものの、6点のリードを守り抜く。井上勝が7イニングを投げ切り、最後は三振に斬って取り試合終了。7回完投の圧巻のピッチングを見せた。

これで3勝1敗となった関大。残す試合は、京産大との戦いのみだ。4年生にとっては最後のリーグ戦。今までの積み重ねを糧に、有終の美を飾ってみせる。【文/写真:早川莉央】
▼倉田
「(本塁打の感触はどうだったか)公式戦初めてのホームランを打つことができました。打った瞬間にもう入ったなと思いました。(2試合目でも適時打を放った)1試合目の同志社戦で1本出たので、結構今日は調子が良いなと自分でも分かっていました。ストライクゾーンにボールが来たら、ガンガン振っていこうという気持ちでいきました。結構ボールは見えていたと思います。(今日の好打の秘訣は)いつも練習の時に、師匠の荒木さん(荒木誠人=情4)にバッティングを教えてもらっています。そのアドバイスが効いたと思います。(京産大との最終戦に向けて)ここまで来たら最後の一戦は勝つしかないので。4年生にとっては最後のリーグだから、しっかり勝利して次の西カレに向けて頑張りたいと思います!」
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