◇ 第50回西日本フィギュアスケート選手権大会、第41回西日本フィギュアスケートジュニア選手権大会 ◇11月2日◇日本ガイシアリーナ
[ジュニア男子SP]
2位 朝賀 68.71
[シニア男子SP]
4位 片伊勢 69.67
[シニア女子SP]
7位 白岩 51.25
8位 鈴木 51.10
21位 木下 42.23
25位 久保 38.62
西日本選手権大会(西日本)が愛知県で開催。大会初日には、ショートプログラム(SP)が行われた。関大からは、ジュニア男子に朝賀俊太朗(文1)、シニア男子に片伊勢武アミン(法3)、シニア女子に白岩優奈(文4)、久保智聖(人4)、木下咲良(人3)、鈴木なつ(人3)の計6名が出場。5名があす以降に行われるフリースケーティング(FS)に進むこととなった。
まずは、ジュニア男子の朝賀。全日本ジュニア優勝を今年の目標に掲げ、近畿を1位で通過した。プログラムは『The Fire Within』。曲が流れ始めると、力強いスケーティングで演技をスタートさせる。トリプルアクセルは、ステップアウト。しかし、その後のジャンプは美しく着氷させ、さらに2つのスピンでレベル4を獲得する。「楽しんで演技できたので良かった」。2位でFSへ。
シニア男子には、片伊勢が出場。赤と黒の衣装で、『Adios Nonino』に合わせて演技を披露した。冒頭のトリプルアクセルは、GOE(出来栄え点)2.00の加点。3回転のコンビネーションジャンプでは惜しくも転倒してしまう。終盤の2つのスピンでは、レベル4を獲得する。演技に悔しさをにじませたものの、SPは4位となった。
シニア女子のトップバッターの鈴木は、『River Flows in You』に合わせる。ほとんど減点なく、まとまった演技を披露。「今日もしっかり自分のやることを1つずつと思って、それができたと思った」。納得のいく演技で、大きなミスなく終えた。
木下のプログラムは、『SAYURI』。昨年から大きく成長を見せ、2年ぶりの西日本出場となった。最初のコンビネーションでは、着氷が乱れたものの、着氷させる。しかし、2本目のジャンプは回転が抜けてしまい、悔しさをあらわに。それでも表情豊かに滑り切ると、ラストのステップはレベル4を獲得。FS進出を決めた。
近畿では3位で表彰台に上がった白岩。バナータオルを振った多くの観客に見守られながら、『Rose / My heart will go on』を披露した。最初の3回転ルッツは惜しくも転倒してしまう。それでも、「不安は一切なかった」と立て直し、スピンやステップはすべてレベル3以上を獲得。転倒があったものの、7位につけた。
ラストシーズンとなる久保は、『エデンの東』を披露。手足の長さを生かしたしなやかな演技で会場を魅了した。しかし、ジャンプではステップアウトや回転が抜けるミスも。練習ではジャンプが決まっていただけに、悔しそうな表情を浮かべた。あと1歩届かず、FS進出はかなわなかった。
2日目は、シニアのFSが行われる。片伊勢、白岩、鈴木、木下の4名が出場。全日本を目指し、西日本の舞台で躍動する。【文/写真:貴道ふみ】
▼朝賀
「(試合を振り返って)気持ちがたかぶりすぎた分、後半ちょっと失速したかなという部分もあるのですが、自分の中では楽しんで演技できたので良かったかなと思います。(会場の仲間の歓声について)始まる前に更衣室でお前ら声出せよと言ったので、それがあったんじゃないかと(笑)僕自身はお客さんが多ければ多いほどやる気が出るので、その中でも出し過ぎたのが今日の演技だと思います。(気持ちがたかぶったのは)本当はアクセルが決まって、もっと気持ちを高めたかったのですが、アクセルのステップアウトで次はやるぞという変なモードに入ってしまって、そこで変なギアがかかってしまったかなという感じです。(冒頭のアクセルは)ここ最近はずっと決まっているので、あまりしないミスで、想定外ではありました。(身体の調子は)足を痛めていたのですが、そこはだいぶよくなって動けるようにはなったので、そこは大丈夫かなと安心しています。(FSに向けて)自分の出せるものを出せば、おのずと結果が出ると思うので、まずは自分のやりたいことをやるということを目標に、FSをやりたいです」
▼片伊勢
「(試合を振り返って)最初のアクセルは良かったと思うのですが、その後のコンビネーションで転倒があって、頑張ってリカバリーをしようという意志を持って挑んだのですが、惜しいところで失敗してしまって、率直に悔しいなと、決めたかったなと思います。(明日のFSに向けて)明日はもう少し時間も遅くて、長い1日になるので、きちんと体調管理をして、最後まで諦めずにまとめた演技をしたら、きっと点数がついてくると思うので、それを信じて頑張るのみかなと思います。(今季目指していること)どちらも昨シーズンから(プログラムが)変わっていないので、1年あったので、成長した自分の強さや魅力を演技全体から感じ取ってもらえたらうれしいなと思います。年末の全日本が一番の大きな舞台ですし、自分にとっても晴れ舞台だと思うので、そこで今までで一番のベストな演技ができたら今年はそれで満足かなと思います。(4回転は取り入れるのか)トリプルアクセルまでで、練習をしていたときもあったのですが、それよりも演技全体の完成度でどこまでやれるかを試してみたいです。(目指しているスケーター像)ジャンプなどの技術はもちろん大切ですし、シニアになったら人の心に残るような、心を打つような演技をする人の方がいいのかなと思うので、オールマイティな完成度の高い演技をしたいと思っています」
▼鈴木
「(今日の試合を振り返って)とりあえずジャンプもすべて降りることができて、大きなミスなく終えられて良かったです。(調子は)近畿はすごくひどかったのですが、そこまで調子が悪い感じはなくて、メンタルの面で少し崩れたところもあって。そこが何かのきっかけで切り替わって、今は自分に集中できているかなと思うので、今日も良かったです。(FSに向けて)今日もしっかり自分のやることを1つずつと思って、それができたと思ったので、明日も同じように自分のことを淡々とやり切って、4分を滑り切りたいです」
▼木下
「(今日の試合を振り返って)3回転ジャンプが1つ抜けてしまったのがすごく悔しくて。そんなに練習でも決まっていたわけではなかったので、来シーズンでは、練習でもミスしないように練習内容を変えていこうかなと今日で思いました。(明日のFSに向けて)『La La Land』は、衣装も表情管理も褒めてもらえているプログラムなので、ジャンプを失敗してもそこは自信のあるところなので、精いっぱい挑戦できたらなと思います」
▼白岩
「(試合を振り返って)ここ最近ノーミスでそろえて来られた分、無欲でいたつもりなのですが、やはり調子が良かったのでいけるかなと思っていたところが、気持ちが早ったかなと思います。(後半の立て直しについて)その辺りは前回の近畿でもしっかりできていたので、不安は一切なくできたかなと思います。(コーチからは)やってきたこと、練習してきたことだから、そんなに考えずに、身体は勝手に動くから大丈夫だという言葉をかけてもらいました。今年が最後だと決めて取り組んでいます。(FSに向けて)去年からの継続プログラムですし、基礎の部分に自信があるので、あまり焦らず、とにかく落ち着いてできたらいいなと思います。(今年の目標)結果や順位などのところに目標は一切置いていなくて、本当にやり切ったと思えたらいいかなと思います。(現時点では)とにかく追い込んで、追い込んできた近畿からの1ヶ月だったので。私は結果がどうであれ、やってきた練習であったり、追い込んできた過程、練習中の自分との戦いは次の世界でも通じて、生かしていけると思うので、結果にとらわれずに、たとえどんな結果であっても、それは仕方ないと思うのか、良かったと思うかはまだわかりません。どんな結果であれ、受け入れようかなとは思っています」
▼久保
「(試合を振り返って)あまり終わった感じがしなくて。練習ではわりと最近はジャンプなども入っていたのもあって、悔しいです。最後のシーズンなので、笑顔で悔いなく終われるように、練習を頑張りたいと思います。(インカレに向けて)まずは自分のできるところを出し切って、みんなで表彰台とか賞状をもらえたらなと思います」
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