個人選手権を糧に次のステップへ!
◇第57回関西学生個人選手権大会◇4月28日◇於・兵庫県立総合体育館
[男子組手競技-60㌔級]
西岡昊駕(安全1) 二回戦敗退
[男子組手競技67㌔級]
大賀滉世(人1)三回戦敗退
上水流幸河(政策1)一回戦敗退
望月勇稀(人3)二回戦敗退
高橋勝大(経4)二回戦敗退
[男子組手競技75㌔級]
広沢暖我(はるが=人2)三回戦敗退
小山虎汰朗(法2)一回戦敗退
[男子組手競技84㌔級]
森永誠志朗主将(文4)一回戦敗退
池田剛基(人1)準決勝敗退
[女子組手競技50㌔級]
小武佳織(法3)一回戦敗退
中川あや(経2)三回戦敗退
[女子組手競技55㌔級]
宮下七菜子(政策3)三回戦敗退
[女子組手競技68㌔級]
砂田依輝(よりか=人4)優勝
[型演技 男子]
太田浩介(化生1) ROUND2敗退
石田元気(文2) ROUND2敗退
土橋輝太郎(社2) 準優勝
[型演技 女子]
古瀬智菜(社1) 3位
古河蒼波(文1) 4位
空手道部の新体制になって初の公式戦が幕を開けた。昨年、男子組手・型競技共に快挙を成し遂げた広沢や土橋は大会連覇を目指し出場。しかし、優勝まではあと一歩届かず。課題が残る試合にはなったが、夏に開催される全国大会などに向けて、ステップアップできる大会になったに違いない。
最初に登場したのは男子60キロ級の西岡だ。開始4秒で上段突きを決める。また連続して上段、中段突きで点差を離していく。残り 40秒で相手に中段突きを決められるがリードを守り、勝利。二回戦へ駒を進めた。二回戦では相手に中段蹴りと中段突きで3点リードされ、残り1分。ここから西岡の反撃が始まる。30秒の間に上段突き一本と中段突き二本を決め、一気に同点に。しかし、相手の猛攻を交わすも1点を奪うことができず、同点で試合終了。同点の場合は忠告の数によって少ない方が勝利となる。西岡は忠告4つ、相手は2つとなり、惜しくも敗れた。
女子50キロ級には小武と中川が出場。小武の一回戦は終盤まで接戦の展開となる。残り3秒で相手に中段突きを決められてしまい、惜敗となった。二回戦から出場した中川は先制されるが中段突きを2本決め、逆転勝利を収める。三回戦は相手に中段突きを決められ、追いつくことができない。結果は1-3で敗退となった。
女子55級には宮下が出場。一回戦は相手を全く寄せ付けず、6-0で快勝する。二回戦も上段突きで得点を挙げ、勝利を収めた。三回戦は突きがなかなか決まらず、敗退となる。
男子 67㌔級に出場したのは4名。大賀は開始30秒過ぎに中段突きで先制する。その後も連続して得点を重ね、4-0で勝利を収めた。続く二回戦は序盤は拮抗(きっこう)する試合展開になる。だが残り30秒を過ぎると、相手の隙を狙い勝負に出た。中段突きを4本決め、6-1で快勝。三回戦は昨年優勝者である近畿大の中野だ。序盤は両者譲らぬ互角の戦いが続く。相手が上段突きなどで2点を追う展開に。大賀もすかさず上段突きで1点を返す。しかし反撃もここまでで試合終了。昨年王者にあと一歩及ばなかった。上水流は取っては取られる試合展開が続き、同点のまま試合終了。忠告の数で惜しくも敗退となった。望月は上段突きなどで2点をリードする。さらに残り5秒で中段蹴りを決め、4-0で一回戦を突破。二回戦では残り50秒で3点を追いかける展開に。中段突きと上段突きで2点を返したが、勝利とはならなかった。高橋の一回戦は両者得点が奪えない時間が続く。迎えた残り7秒で中段突きを決め、辛勝。二回戦はなかなか突きが決まらず、敗退となった。
男子84㌔級には2名の選手が出場。森永主将は思うように得点を取ることができず、同点となる。忠告の数で惜しくも敗退という結果になった。池田は序盤から相手を圧倒する試合運びを見せ、一回戦を難なく勝利。二回戦では昨年王者と対戦。点の取り合いとなるが、上段突きと中段突きを連続して決め、一気に点差を広げた。残り18秒で中段突きを決める。6-3で勝利し、準決勝へ駒を進めた。池田は開始早々に上段蹴りを決めるなど4点を獲得。関大に流れが一気に傾いたと思われたが、相手が着実に得点を重ねていく。残り50秒で6-6の同点に。一瞬の隙をつかれてしまい逆転を許す。最後まで積極的に攻めるも勝利とはならなかったが、べスト4入りを果たした。
男子75㌔級には昨年の王者・広沢が登場。シードの広沢は2回戦から2連覇を目指した戦いがスタート。2回戦の相手は京産大の選手だった。最初は相手にリードを許す時間もあったが、差を広げさせずに試合を進める。残り10秒になっても両者ともに差がない状態。だが、残り4秒で上段突きで六本目を獲得し、接戦の末に、3回戦進出を決めた。迎えた3回戦。相手は近畿大の村上だ。先制したのは中段突きで一本目を取った村上。その後、すぐさま一本取り返すも相手は果敢に攻め、リードすることができない。その後も白熱した勝負が続くも互いに忠告の数も増えていく。残り11秒の地点では4-3と広沢がリードしているが、注意の数は相手の方が1つ少なく、あと一本取られると追いつかれるという油断ができない状態に。試合が開始された直後、相手に一本取られ追いつかれるも注意を受けて両者、振り出しに戻る。残る時間は3秒少し。準決勝進出を懸けて試合が再開されるも一本を取ることはできずに試合終了となる。同点で試合を終えるも勝者は先制点を獲得した近畿大の村山。昨年王者の広沢が3回戦で無念の敗北を味わった。
男子形演技に出場したのは3選手だ。昨年の王者、土橋はROUND1、2を危なげなく突破し、決勝戦へ駒を進める。決勝戦では昨年と同様のスーパーリンペイを披露。「スーパーリンペイ」と勢いある声で観客を魅了する。昨年に続き、2連覇を成し遂げるかと思われたが、2人の演武が終わりスクリーンに映し出された点数は27.8点。対する相手は28.4点と0.6点及ばず。土橋の大会2連覇は阻止されることとなった。太田はROUND1でニーバイボを披露し、19.1点の記録を出して同率1位での突破を果たす。続くROUND2ではチャタンヤラクーサンクーを見せる。強い選手たちが集う中、21.5点を記録。しかし、3位の選手にあと0.1点及ばず。決勝戦に駒を進めることはできなかった。石田はROUND1ではクルルンファを演技し、土橋・太田と同様に1位通過で次のROUNDへ進出する。ROUND2ではスーパーリンペイを披露。非常に躍動的な形を見せるも、結果は0.2点届かず4位。決勝戦進出まで、あと一歩惜しくも届かなかった。
女子形演技には古瀬と古河の2人の選手が出場。2人ともROUND1ではクルルンファ、ROUND2でバーブ―レンを披露し、決勝戦進出には届かなかったものの、3位決定戦に進出する。3位決定戦では古瀬、古河の2人はスーパーリンペイを披露。キレのある形を披露し、どちらが3位になってもおかしくない状態だった。しかし、終わってみると古瀬は25.2点を、古河は25.1点を記録したが3位の座をつかみ取った同大の選手は25.3点。あと少し表彰台には手が届かなかった。
形競技が終わり、組手、各競技の決勝戦が行われた。関大からは68㌔超級に砂田が大会4連覇を狙って、近畿大の選手と相まみえる。決勝の時間は3分。だが、始まってから時間が経過しても、なかなか両者ともに一本も取れず。時間だけが過ぎていく。残り時間1分を過ぎてから試合が動き始める。最初に中段突きで一本取ったのは砂田だった。しかし、相手も一本取り返す、互いに譲らぬ展開に。二本連続で点差を一気に広げると逆転されることはなく。3-2で大会4連覇を成し遂げた。
入賞する選手は多数いたが、表彰台に上る選手は昨年と比べると少なくなった今大会。それほど空手道全体のレベルも上がっているということだろう。シーズンは開幕したばかり。この試合での改善点を成長につなげ、空手道部全体の強さを増して見せる!【文/写真:井藤佳奈・木村遥太】
▼砂田
「(大会4連覇を前に緊張はなかったか)緊張はかなりありました。連覇よりかは全国出場を目指して、ついてきた結果だと思います。(決勝戦は両者ともになかなか点数を取れなかった時について)相手は高校で空手をしていた時から対戦することが多く、お互いのことを知っていた状態でした。なので、一本目を最初に取りたいなという気持ちがあり、なかなか攻めることができなかったです。(ラストシーズンへの思い)前期は全国優勝を目指して全てを出し切って、後期はその反省を活かしつつ、団体戦でみんな笑顔に終われるようにしたいです」
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