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私は衝動的に動いてしまう自分が嫌いだ。過去に何度失敗し、後悔したか分からない。だが、カンスポに入部を決めたことに関しては自分を褒めたいと思う。

入学式でもらった部活・サークルガイドブック。一人暮らしの私にとって、友達を作ることはとても重要なことだったため、家に帰った瞬間開いてみた。関西でもトップクラスの学生数を誇る関西大学。部活・サークル数は想像以上に多く、開いて5分で見るのをやめてしまった。でも早く決めなくちゃいけない。そう思い開いたページにあったのは「関大スポーツ編集局」の文字。私はなぜかそれに興味を引かれた。新聞はほとんど読んだことが無いし、文章を書くのも得意ではない。かろうじて写真を撮ることが少し好きなくらいである。しかし、私の心はもう関大スポーツ編集局(カンスポ)に決まっていた。体験入部をすっ飛ばして、入学1週間後には入部届けを書いていた。

カンスポで経験したことはどれも新鮮だった。実際、全く興味のなかった競技も取材に行くと、帰る頃には魅了されている。活動は大変だが、どこか楽しんでいる自分もいた。しかし秋頃になると、自身の表現の未熟さや発想力のなさに苦しんだ。私が記事を書くより他の子が書いた方が、競技の魅力や試合の内容がより伝わるのではないか。そう思い、なかなか仕事に手がつかなかった。そんな事態が好転したのは10月に行われたバドミントンの全日本学生選手権大会の取材。初めての遠征、初めての1人での遠出、初めて訪れる土地。不安と緊張でいっぱいだった。「以前も取材に来てくれてましたよね?今日もよろしくお願いします!」。不意に声が聞こえ振り返ると、バドミントン部の方だった。自分の存在を認知してくださったのがうれしい。また、帰り際に再びお礼を言われ、お菓子まで頂いた。私自身、ここまで感謝されるとは思ってもみなかった。自分の能力とは関係なく、「私が」この方々の記事を書きたい。その時初めて思った。

表現力や発想力はもちろん大切だが、私はどれだけ思いをのせられるかが大切だと思う。そう思ってからは、新聞が以前よりも好きになった。同じ試合でも人によって書く内容は全く異なる。人によって何を感じたか、何に心を動かされたかは違うからだ。当たり前のことだが、改めて気づくことができてから、自分の書いた文を以前より好きになれた。競技の魅力や選手の活躍、自分の思いをより鮮明に伝えるため、今日もとくと考えよう。読む人に思いを伝えるために。【西村果凜】

IMG_6184-300x200 思いをのせて
△試合の展開を記録する

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