◇第58回関⻄学生ボディビル選手権大会・第4回関⻄学生メンズフィジーク選手権大会◇8月13日◇於・近藤技研工業⻄淀川区⺠ホール◇
[メンズフィジーク部門]
大月竜也(商2) 7位
竹中景飛(経3) 9位
浅田悠助(人3) 11位
満田恒紀(政策1) 順位なし
大月、竹中、浅田がインカレ出場権獲得
[ボディビル部門]
福田孔明(商4) 10位
浅田 12位
福田がインカレ出場権獲得
日頃のトレーニングと過酷な減量の日々を乗り越え迎えた大会当日。関大からはメンズフィジークに4名、ボディビルに2名の選手がエントリーした。各々が個性をステージ上で披露。声出し応援が解禁となり、会場は個性あふれる声援とサービス精神旺盛な選手たちにより、かつての盛り上がりをみせた。関大からは4名の選手が予選を潜り抜け、見事全国への切符を獲得。
いつもはトレーナーとしてKAISERSを陰で支えるS&Cの部員たち。そんな彼らにとって数少ない表舞台がやってきた。観客席は大学関係者、家族、友人、そして筋肉を愛する者たちで埋め尽くされ、連日の猛暑を超えるほどの熱気が会場中を包んだ。
メンズフィジーク部門のピックアップ審査。メンズフィジークのコンセプトは「海が似合う男」だ。審査基準は主に上半身の筋肉、皮下脂肪の少なさ、髪型、サーフパンツ、そしてステージ上での立居振る舞いなどの要素がある。全体では25名の選手がエントリー。3組に分かれて審査を行い、ラウンド1・予選に進む14名を決める。関大からは4名の選手が出場した。
今年から声出し応援が解禁され、選手たちの登場時には大きな歓声が会場に響いた。1組目に大月と竹中が登場。大月のフロントポーズは、丸みのある三角筋と広い肩幅、そして広がりのある広背筋が大きな逆三角形を作る。腹直筋の凹凸と大胸筋の大きさも魅力的だ。竹中のフロントポーズは、美しい腹直筋と腹斜筋が映える。また大胸筋、三角筋の丸みに加えて広がりのある広背筋によってきれいな逆三角形を構築。バックポーズでみせた背中全体の凹凸、厚みは最高だ。両者ともプロポーションが良く、ステージ上での爽やかな姿は審査員にいい印象を与えた。
2組目に浅田と満田が登場。浅田はパリッとした肌で筋繊維がよく見え、絞りに関しては上位に匹敵するほどだ。バックポーズ時には背中にクリスマスツリーの模様が浮き出てきて、コンディションの良さがうかがえる。三角筋と上腕のセパレートもきれいだ。満田は出場した選手に比べると筋肉量で劣るが、皮下脂肪は少なく筋肉同士のセパレートもはっきりしている。両選手ともステージ上で堂々としたポージングで審査員にアピールした。
そして、メンズフィジークのラウンド1・予選に出場する14名が発表された。関大からは大月、竹中、浅田が選出。選手登場時に司会が観客席に煽りを入れ、会場のボルテージは1段も2段もヒートアップする。3選手ともにそれぞれの個性を審査員にアピール。上位の選手からファーストコール、セカンドコール、サードコールの3組に分け審査が再開された。関大はセカンドコールに大月と竹中が、サードコールに浅田が選出。審査時間が長かったが、3選手とも集中力を保ちポージングが崩れることはなかった。そして、審査は終了。ラウンド2・決勝に進出する6名が発表されたが、関大の選手の名はなかった。
ボディビルのピックアップ審査。ビルパンと呼ばれる布面積の小さいパンツを着用し、身体全体の筋肉を審査される。筋肉量と皮下脂肪の少なさが主な審査基準だ。全体では17名がエントリーし、2組に分かれて予選審査に進む12名を決める。関大からは2名の選手が出場した。
2組目に浅田と福田が登場。浅田はメンズフィジークとボディビルの両方に出場し、ボディビルでも絞りの面が光った。メンズフィジークでは足がサーフパンツで隠れていたが、大腿四頭筋の筋がはっきりと見て取れる。フロントダブルバイセップスでは美しい上腕二頭筋が盛り上がる。バックダブルバイセップス時には、またも背中にクリスマスツリーの模様が浮き出てきて、ここでも絞りの良さをアピールした。福田は登場時モストマスキュラーポーズを披露。僧帽筋上部の盛り上がりは顔が3つあると錯覚するほどで、会場にはどよめきが起こった。フロントダブルバイセップスでは太い上腕を強調。サイドチェスト時には、目を見張るほどに盛り上がる大胸筋を披露した。フロントリラックスでは広がりのある広背筋が目立つ。両選手とも自分の強みである部分を審査員にアピールし、審査が終了した。
ボディビルの予選審査に出場する12名が発表された。関大からは浅田と福田が選出。規定ポーズを何度もとり審査員にアピールした。上位4名の選手をファーストコールとして選出されるが、そこに浅田と福田の名前はなかった。その後、それぞれの審査員が見たい選手たちを呼ぶ比較審査が開始。そこでは浅田と福田の両選手が複数回呼ばれる。少しでも上位に食い込むべく力を振り絞り、長い審査が終了した。
最後に部門賞の審査が開始。胸、背中、腕、腹、足そして筋肉量の6つの部門に分け、それぞれの1位を決める。そして、浅田は腹部門の候補に、福田は胸部門の候補に選出された。
すべての審査が終了し表彰式に。メンズフィジークとボディビルともに上位6名と、6つの部門別の1位に加えてベストポーザー賞が発表された。ここでも関大の選手が呼ばれることはなかったが、それぞれが最大限の力を出しステージに上がったその姿は勇気を与えたに違いない。大会は熱気を帯びたまま幕を閉じた。
トレーナーとしてKAISERSをサポートし、S&C自らもトレーニングを行う多忙な日々を過ごしている。そのうえ大会に向けて過酷な減量もこなした。9月30日に埼玉県で行われるインカレに出場を決めた4名の選手たちは、残りの期間も気が緩まらない日々が続く。そして今大会では結果を残せなかった満田は、来年の同大会で入賞するべく今から動き出す。そんな彼らの今後の活躍に注目したい。【文:岩口奎心/写真:合田七虹】
▼竹中
「(今大会を振り返って)みんなで盛り上がれてすごく楽しかったが、自分自身絞り切れていなかったので、全国大会ではしっかりと仕上げたい。(メンズフィジークにおける自分の強み)自分は背中の広がりや凹凸が強いと思う。(メンズフィジークにおける自分の弱点)やっぱり肩ですかね。肩を大きくしてよりきれいな逆三角形を作りたい。(全国大会に向けて)もうちょっと身体を絞って、腹筋をバキバキに出して大会に臨みたい」
▼浅田
「(今大会を振り返って)僕はあまり筋肉量が多いタイプではないので、だからこそ絞りの部分で周りと差をつけないといけないからダイエットを頑張りました。(絞りの面に関して)絞りはかなり強みかなと思っていて、だからこそ、とことん甘えずにやるっていうのを意識していました。(1年後2年後の筋肉量について)重量とか積極的に求めて、より筋肉を大きくできるように頑張っていかないなと。(自分の身体の強み)背中が自分の中ではでかい方かなとは思います。(自分の身体の弱点)胸ですね。気持ち面積が広めで、分厚さがつきにくいのがあるので、そこに厚みがあると理想に近づくのかなと思いますね。(全国大会に向けて)筋肉量で勝つことは見込めないので、とりあえず絞りで頑張らないといけないと思います。今日よりも絞って、皮1枚にできるようにやります」
▼満田
「(今大会を振り返って)自分はもう仕上がりもバルク(筋肉量)もまだまだなんですけれども、次の大会に向けていい経験になったと思います。また来年も出場したいと思っています。(絞りの面に関して)全体的にまだまだというか、すべての面で上げていきたい。(次大会に向けて)まずはバルクと、食って食って筋トレします。来年は入賞目指して頑張ります」
▼福田
「(今大会を振り返って)とりあえずインカレ出場権がギリギリ得れたのですごく良かったと思います。あと1か月ちょっと期間があるので、もう少し仕上げてインカレでも順位が付くように頑張りたいと思います。(コンディションについて)正直、結構甘くて、というのも計画を立ててダイエットしていたんですけど、思ったようにいかなくて、あまりコンディションは良くなかったかなと思います。(自分の身体の強み)首の付け根にある僧帽筋というこぶみたいな筋肉があるんですけど、そこが推しです。(自分の身体の弱点)僧帽筋以外全てです。(全国大会に向けて)自分自身も大会で上位入賞して、普段ウエイトトレーニングを教えている体育会の選手たちに、より説得力が増せるような身体になれたらいいかなと思います。」
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