岩木と山田が表彰台に
◇第23回西日本個人選手権大会◇6月25日◇吹田市立洗心館◇
[段外の部]
巻木昇太(シス理1)3回戦敗退
竹川敬治(法2)2回戦敗退
[初段の部]
山田航(環都2)第3位
瀧澤諒(商4)準々決勝敗退
坂本一蔵(商4)初戦敗退
上田一綺(シス理3)初戦敗退
佐藤巧実(社4)初戦敗退
赤川拓音(文4)初戦敗退
[弐段の部]
藤井宏彰(文3)準々決勝敗退
丸石大翔(ひろか=法3)初戦敗退
岡田英努(法2)初戦敗退
[三段以上の部]
後藤琉碧(るきあ=文1)初戦敗退
内畑谷将(法1)初戦敗退
寄川虎太郎(法2)初戦敗退
川内宝(商4)初戦敗退
[女子1級・初段の部]
土井萌々香(化3)2回戦敗退
丸谷友美(経3)初戦敗退
[女子弐段以上の部]
岩木美朱(みあか=法1)優勝
1週間後に全国選抜を控えた中で挑んだ西日本個人選手権。団体選抜優勝につなげるためには、個人戦であるが結果を残しておきたい関大。団体レギュラーメンバーが数名棄権するなど、怪我との戦いにも終止符を打てていない。期待の星・岩木が女子二段以上の部で優勝を果たし、関大にとって女子二段以上の部の優勝は部門が創設されてからは初めてだ。男子では、大学から拳法を始めた山田が第3位に輝くなど若手選手が実力を発揮した。一方で、多くの有段者が初戦敗退になるなど、選抜に向けて雲行きが危うい面もあった。
男子段外の部から試合が始まった。つい先日入部した巻木が1年生ながら初戦を勝ち抜く。2回戦も勢いよく相手に攻め入る。相手の隙をつく胴突きで2回戦を突破した。しかし、3回戦で退治した相手は巻木より大柄のため、組み技で押さえ込まれ無念の敗退となった。
男子段外の部が終わる頃、初段の部が行われた。拳法歴1年の山田は、前拳を使い相手をけん制し、時には蹴りで相手との距離を確保するなど、積極的な試合展開を見せる。順調に駒を進める山田、準々決勝では試合開始直後から足払いを受けるなど窮地に立たされるが、練習で培ってきた面突きと勢いある組み技で相手を抑え込み、二本先取で準決勝に進出した。勢いある山田だったが、トーナメントを制することはできず、3位決定戦に回る。表彰台をかけた3位決定戦は多くの観客が見守る中で行われた。一進一退の攻防が続く中、残り40秒でタイミングよく面突きと胴蹴りを繰り出し、勝利。山田は自身初の表彰台に登る。
男子二段の部では、レギュラーメンバーである岡田がまさかの初戦敗退。昨年、初段の部で準優勝を果たした丸石も思うような結果を残せなかった。そんな中、藤井が粘りを見せる。初戦を不戦勝で通過し、迎えた2回戦。互いに様子を見計らうような拮抗した試合展開が繰り広げられた。延長線に突入し、仲間からの手数を増やすようアドバイスを受けると積極的な攻撃を仕かける。延長戦の末、判定勝ちで3回戦に進出。3回戦も、残り40秒で相手の面を的確に捉える突きで勝利する。準々決勝まで勝ち上がった藤井、この試合も3分を使い果たし延長戦へ。最後の最後で一本を先取され敗退した。
男子三段以上の部では、約1年ぶりに主将・川内が畳の上に舞い戻った。本調子ではない川内だが、的確な横打ちで相手の隙をつくなど主将らしい存在感を感じれるような試合を展開する。延長戦に突入すると、相手に胴を抜かれ惜敗する。そのほかのレギュラー級メンバーも結果が振るわず、三段以上の部は全員が初戦敗退となった。
女子は、1級・初段の部と二段以上の部に分かれて試合が行われた。1級・初段の部では丸谷と土井が出場。一回戦、丸谷は長身の選手を相手に健闘するも、リーチが長い選手を攻略することができず胴蹴りを受けてしまい初戦敗退となった。土井は突きと蹴りを連発し、前に出る拳法で試合を進める。胴に対する横蹴りが的中し、2回戦に駒を進める。2回戦では、土井の攻撃が目立つものの、決め切ることができず、敗北した。
女子二段以上の部では岩木が出場。1回戦はにらみ合いが続く中、残り1分で面突きで一本を先取する。このまま試合が終了すると思いきや、残り3秒で相手の隙をつく俊敏な胴蹴りで圧勝。その後の試合もバリエーション豊かな攻撃を駆使する。難なく駒を進め、決勝戦へ。相手は、確かな実力を誇る立命大・大川だ。序盤から相手との距離感を伺う時間が続く。しかし、残り1分を切ったところで岩木が隙をつく面蹴りを繰り出す。見事に一本を先取し優勝を手にした。【文/写真:丸山由雅】
▼川内主将
「(個人の試合を振り返って)1年以上ぶりの試合で、自分自身すごく緊張していた。どんな試合展開になるか試合前に考えていた。いざ、試合が始まってみると試合の感覚を思い出して前に出ることはできたが、膝の調子もあまり良くないので以前と同じような技や試合の動きができず、結果的には負けてしまったが、大きな怪我なく終われてほっとしている。(チーム全体を振り返って)今回の結果を受けて、チーム自体はあまりいい状況ではないが、来週に全国なので、できることは持ち帰って全国に向けて練習していきたい。自分が出れる久々の試合で、後輩も強くなってきているので優勝を目指して頑張りたい」
▼山田
「(個人戦を振り返って)率直にうれしい。初心者から始めて、初段の部で西日本3位を取れたことはすごくうれしいが、優勝を取れなかった悔しさを糧にたくさん練習して、次は二段の部で優勝したい。日頃、先輩や経験者の後輩たちに教えてもらったことをし合いに出せたので優勝できたと思う。関大のメンバーに入ることはとても誇らしいことだと思うので、2年生のうちに練習を積んで『勝てる』メンバーとしてレギュラーに入りたい」
▼岩木
「強い選手が棄権する中、絶対に勝たないといけないという気持ちで1回戦から決勝戦まで自分の全力を出し切って戦えた。決勝では、一本しか取ることができなかったが、無事勝つことができて良かった。相手が組み技が強い選手だったので、面蹴りで決めることを頭に入れつつ試合に臨んだ。(次の試合に向けて)団体戦なので、まず自分が勝ってチームの勝利に繋げれるように頑張りたい」
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