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関関戦は敗北も、実りある一戦に

関関戦は敗北も、実りある一戦に

◇第46回総合関関戦◇対関学大◇6月4日◇関西学院大学西宮上ヶ原キャンパス総合体育館 ◇

[第1試合(男子フルーレ)]
◯関大45ー37関学大
①上村  5(5)ー(1)1 吉田
②伊藤 10(5)ー(1)2 辻中
③保知 15(5)ー(7)9 安藤
④上村 19(4)ー(11)20 辻中
⑤保知 25(6)ー(0)20 吉田
⑥伊藤 30(5)ー(4)24 安藤
⑦保知 35(5)ー(7)31 辻中
⑧上村 40(5)ー(1)32 安藤
⑨伊藤 45(5)ー(5)37 吉田
 R遠藤         R小田

[第2試合(女子フルーレ)]
●関大8ー45関学大
①木部 1(1)ー(5)5 神山
②西田 2(1)ー(5)10 津田
③堀岡 2(0)ー(5)15 北田
④西田 2(0)ー(5)20 神山
⑤木部 5(3)ー(5)25 北田
⑥堀岡 7(2)ー(5)30 津田
⑦西田 7(0)ー(5)35 北田
⑧堀岡 8(1)ー(5)40 神山
⑨木部 8(0)ー(5)45 津田
            R楠

[第3試合(男子エペ)]
◯関大45ー44関学大
①田中 0(0)ー(5)5 西村
②澁谷 5(5)ー(5)10 水野
③遠藤 13(8)ー(5)15 松田
④澁谷 17(4)ー(3)18 菅
⑤田中 20(3)ー(0)18 松田
⑥遠藤 30(10)ー(4)22 水野
⑦澁谷 35(5)ー(6)28 松田
⑧遠藤 39(4)ー(6)34 西村
⑨田中 45(6)ー(10)44 水野
 R細見         R菅

[第4試合(女子エペ)]
●関大21ー45関学大
①木部 1(1)ー(5)5 石川
②堀岡 1(0)ー(5)10 増田
③西田 2(1)ー(5)15 梶田
④堀岡 3(1)ー(5)20 日比
⑤木部 10(7)ー(3)23 梶田
⑥西田 15(5)ー(7)30 増田
⑦堀岡 17(2)ー(5)35 梶田
⑧西田 17(0)ー(5)40 石川
⑨木部 21(4)ー(5)45 増田
             R日比

[第5試合(男子サーブル)]
●関大24ー45関学大
①小野原  1(1)ー(5)5 川崎
②保知   1(0)ー(5)10 川田
③上村   3(2)ー(5)15 辻中
④伊藤  14(11)ー(5)20 川崎
⑤小野原 18(4)ー(5)25 辻中
⑥上村   19(1)ー(5)30 川田
⑦伊藤   20(1)ー(5)35 辻中
⑧上村   21(1)ー(5)40 川崎
⑨小野原 24(3)ー(5)45 川田
 R伊藤           R畑中

1部2部入れ替え戦で、男子が惜しくも敗北を喫した因縁の相手、関学大。関関戦の舞台で再び相見えた。男子3試合、女子2試合の合計で関関戦の勝敗が決まる。男子はフルーレ、エペで勝利。女子は1部総合優勝校を相手に健闘を見せるが、敗北。第5試合の男子サーブル戦で惜しくも白星をつかみ取ることはできず、関関戦は関学大の勝利となった。

第1試合の男子フルーレは、上村明武(社1)からスタート。勢いよく先制すると、相手を奥まで追い込みそのまま連取。アウェーを物ともしない堂々としたプレーで、相手に与えたポイントは1点のみ。最後は渾身の突きが刺さり、ガッツポーズ。5―1と素晴らしいスタートダッシュを切った。後輩からいい流れを受け取った伊藤真吾(人3)も、その波に乗る。相手の動きをよく見た冷静な剣さばきで、一気に3連続ポイント。スコアは10―2と差は大きく開き、バトンは3番手の保知純乃介(文1)へ。このまま相手を近づけたくない場面だったが、簡単にそうはさせてくれない。攻撃を避けられカウンターされると、そこから一気に4連続ポイントを献上する。なんとか保知も食いつき、点を返す。15―9と差は少し縮まるものの、余裕を持って1巡目を終えた。2巡目に入り、いきなりピンチが訪れる。4番手の上村は先制するがリズムをつかみきれず、相手の勢いにのまれてしまう。6点あった点差はあっという間に縮まり、気がつけばスコアは19―20に。相手の応援もヒートアップ。このまま先を行かれるかと思った場面で、それを阻止したのは5番手の保知だった。近接戦を制し先制すると、その直後も勢いのある突きで連取。逆転に成功すると、相手の表情にも焦りが。その隙を突く巧みな攻撃でポイントを重ね、25―20と再び差をつける。応援も背中を押し、その後は関大に流れが。40―32で迎えたアンカーの伊藤。ビデオ判定で惜しくも相手に得点が入る場面もあったが、落ち着きのあるプレーを展開する。横から手を回して相手の背中を突くファインプレーも見せ、見事マッチポイントを獲得。メンバー全員が、伊藤の元へと駆け寄った。入れ替え戦で敗北した種目であったために、この白星の価値は大きい。応援からの拍手が、しばらくの間鳴り止まなかった。

△上村
△伊藤
△保知

第2試合は、女子フルーレ。関学大女子は1部総合優勝をしている強敵であり、苦戦を強いられた。1番手の木部紅華(政策1)は必死に食らいつくも、相手の強さに圧倒される。続く西田美咲(経2)、堀岡郁音(商2)も得点を重ねることができない。会場の空気感が、相手ムードに支配される。5番手の木部、6番手の堀岡が得点に成功し、関大ベンチも負けじと応援。8―45で敗北したが、泉直佳副主将(環都4)が不在の中、1・2年生で構成されたチームで懸命に戦い抜いた。

△木部
△西田
△堀岡

男子エペから始まった第3試合。入れ替え戦では関学と対戦しなかった種目だけに、選手も応援も熱がこもる。1番手は田中仁主将(商4)。接近戦で先制を許すと、攻撃がなかなか刺さらない。1ポイントも獲得することができず、0−5で番手を降りた。いいムードとは言えない中、大事な場面を任されたのは澁谷和典(シス3)。先制されるものの、直後大きく飛び込んで相手の胴を一突き。この試合初の得点を生み出すと、ベンチからも大きく歓声が。近接戦でもポイントを獲得するが5点ビハインドを詰め切ることはできず、5―10で3番手の遠藤駿斗(安全1)へ。相打ちからスタートすると、遠藤の集中力が光る。4連続で得点すると、相手の焦りも見逃さない。1人で7ポイント獲得の活躍で、13―15と2点差まで詰め寄った。4番手の澁谷は1巡目のプレースタイルを一転し、相手の動きをゆっくり判断し、落ち着きのある動きを見せる。持ち時間3分を全て使い切り、スコアは17―18。あと1点差まで追い詰める。大事な局面で次に登場した田中。まずは相手の様子を伺う。約1分半かけて大きく踏み出した一歩に相手は反応することができず、田中にとってこの試合初の得点をマーク。その後も相手の足を突き、逆転に成功する。持ち時間が終了し、スコアは20―18。主将に安堵の表情が見えた。先輩からいい形でバトンを受け取った遠藤は、1巡目に続き好調。快進撃が止まらない。一気に9連取すると、応援もヒートアップ。30―22と大きく相手を突き放した。その後もリードを保ち、39―34で迎えたアンカーの田中。なんなく得点を重ね、スコアは41―34となる。このまま勝利が視野に入ったかと思われたが、鮮明に映ったのは1部残留校の意地。そう簡単に野放しにはしてくれなかった。一気に5連続ポイントを献上すると、相手のスコアも40点代に乗る。関学大コールが鳴り響き、関大も負けじと声援を送るものの、会場は完全にアウェーの状態。7点差あったスコアは気がつけば43―43に。確かな集中力が試される場面で、勝利に一歩近づいたのは田中。44点目を死守し、あと1点。しかし相手も食らいつき、スコアは44―44と並んだ。フェンシングにはデュース制がない。正真正銘のマッチポイントを獲得したのは、田中だった。主将としての執念が実を結んだ瞬間。澁谷もすぐに駆け出し、戦い終えた勇士の元へ。強敵関学大を相手に、貴重な2勝目を手にした。

△田中
△遠藤
△澁谷

第4試合は女子のエペ。第2試合同様、相手のペースにのまれてしまう。しかし2順目に入り、関大にも徐々に流れが。5番手の木部は、勢いよく飛び出し得点に成功すると、そのまま4連続ポイント。応援も熱が増し、背中を押す。3分の持ち時間を全て使い切り、相打ちも含めて7得点の活躍。まだまだ1年生でありながら、1部優勝校にも通用する力を見せつけた。続く西田も5得点、堀岡もこの試合計3得点と大健闘。スコアは21―45と敗北したが、強豪を相手に濃い内容の試合であった。応援からも、その奮闘に大きな拍手が巻き起こった。

△木部
△西田
△堀岡

2勝2敗となり、関関戦の勝敗は第5試合の男子サーブルへと託された。トップバッターを務めたのは小野原寛斗(社2)。電撃戦が特徴のこの種目。あっという間に3連取されると、関学大のベンチが盛り上がる。なんとか1点を返すも、4点ビハインドで2番手の保知へ。追いつきたい場面だったが相手の空気にのまれ、攻撃が刺さらない。続く上村は先制に成功するものの相手の勢いは止まらず。ビデオ判定となる場面もあったが得点にはならず、1巡目終了時点で3―15と大きく突き放されてしまった。4番手はリザーブで入った伊藤。開始の合図で勢いよく飛び出し先制すると、そのまま連取。点の取り合いになるも、リズムをつかみ6連続ポイントを獲得。専門種目ではないにもかかわらず素晴らしい活躍を見せる。サーブルのエース村社瑠輝也(人3)不在の中、このチーム最上回生として後輩を引っ張った。スコアは14―20と6点差までに詰め寄るが、そこからまた相手が勢いを取り戻してくる。関大勢も必死に食らいつくが、徐々に開いてく差。21―40で迎えたアンカーの小野原は攻めのプレーで仕掛ける。得点を重ねるが序盤にできた差は大きく、24―45で敗北を喫した。

△小野原
△保知
△上村
△伊藤

2勝3敗となり、関関戦の1勝は関学大に献上した。しかし、完全な敗北ではないことは確か。入れ替え戦で敗戦した関学大に対して男子は2勝を記録し、女子も1部優勝チームに対して大健闘を見せた。さらなる高みを目指す関大フェンシング部にとって、この日の収穫は大きいものに違いない。今シーズン残すは10月の関カレ、そして11月の全日本大会だ。全国の舞台で輝くために、チーム一丸となって前へ前へと突き進む。【文/写真:合田七虹】

▼田中主将
「(入れ替え戦後から関関戦を迎えるまでの心境)1週間前は入れ替え戦が大事な試合だったので、その後に関関戦というのは、どっちかというと入れ替え戦で燃え尽きてしまった部分が大きかったんですけど、その後、皆やることはやりました。後はもう頑張ろうという勢いでやっていました。(今日の試合を振り返って)課題がいっぱい見つかりました。自分は全然駄目だったので、その分モチベーションが上がったという点ではいい経験ができたかなとは思います。(主将としてみんなに声をかけたこと)やっぱり燃え尽きちゃっているので、そこはもう関カレのために頑張ろうと声をかけました。(関カレに向けての意気込み)まずは筋トレをします。筋肉つけて体力をつけます。関カレは個人と団体両方で優勝することで、インカレはベスト4を目指します」

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