◇令和5年度関西学生リーグ戦◇エペ男子・女子新人戦◇5月12・13日◇滋賀県立体育館◇
[男子1試合目]
◯関大45ー25阪大
①田中 5(5)ー(1)1 津田
②大坪 10(5)ー(4)5 友成
③遠藤 15(5)ー(2)7 氏田
④細見 20(5)ー(4)11 津田
⑤田中 25(5)ー(4)15 氏田
⑥遠藤 30(5)ー(0)15 友成
⑦細見 35(5)ー(8)23 氏田
⑧遠藤 40(5)ー(1)24 津田
⑨田中 45(5)ー(1)25 友成
R細見
[男子2試合目]
◯関大45ー28中京
①田中 5(5)ー(3)3 高橋
②宮部 10(5)ー(3)6 竹井
③遠藤 15(5)ー(3)9 平野
④細見 20(5)ー(5)14 高橋
⑤田中 25(5)ー(1)15 池畑
⑥遠藤 30(5)ー(3)18 竹井
⑦細見 35(5)ー(6)24 池畑
⑧遠藤 40(5)ー(0)24 高橋
⑨田中 45(5)ー(4)28 竹井
R細見 R池畑
[男子3試合目]
◯関大45ー39龍大
①遠藤 5(5)ー(3)3 平岡
②田中 10(5)ー(4)7 原田
③細見 11(1)ー(8)15 永田
④遠藤 20(9)ー(2)17 原田
⑤宮部 20(0)ー(8)25 平岡
⑥田中 27(7)ー(5)30 永田
⑦宮部 33(6)ー(5)35 松田
⑧遠藤 40(7)ー(3)38 永田
⑨田中 45(5)ー(1)39 平岡
R宮部 R松田
[男子4試合目]
◯関大45ー23京大
①田中 5(5)ー(3)3 藤波
②大坪 5(0)ー(7)10 松岡
③遠藤 15(10)ー(2)12 中村
④澁谷 20(5)ー(3)15 藤波
⑤田中 25(5)ー(1)16 中村
⑥遠藤 30(5)ー(2)18 松岡
⑦澁谷 35(5)ー(1)19 中村
⑧遠藤 40(5)ー(2)21 藤波
⑨田中 45(5)ー(2)23 松岡
R澁谷
[男子5試合目]
○関大45ー41近大
①遠藤 5(5)ー(4)4 武信
②田中 8(3)ー(6)10 西村
③澁谷 12(4)ー(5)15 岡田
④遠藤 20(8)ー(4)19 西村
⑤澁谷 25(5)ー(4)23 武信
⑥田中 30(5)ー(4)27 岡田
⑦澁谷 35(5)ー(2)29 西村
⑧遠藤 40(5)ー(6)35 岡田
⑨田中 45(5)ー(6)41 武信
R細見 R荻田
[女子1試合目]
○関大45ー28京大
①泉 3(3)ー(5)5 竹内
②木部 9(6)ー(0)5 中山
③西田 15(6)ー(5)10 笠見
④泉 20(5)ー(1)11 中山
⑤西田 25(5)ー(8)19 竹内
⑥木部 30(5)ー(2)21 笠見
⑦山根 34(4)ー(4)25 中山
⑧泉 40(6)ー(3)28 笠見
⑨木部 45(5)ー(0)28 竹内
R山根
[女子2試合目]
◯関大45ー29阪大
①泉 2(2)ー(3)3 水上
②木部 10(8)ー(2)5 西村
③西田 15(5)ー(4)9 湧川
④泉 20(5)ー(2)11 西村
⑤西田 25(5)ー(3)14 水上
⑥木部 30(5)ー(3)17 湧川
⑦西田 35(5)ー(5)22 西村
⑧泉 40(5)ー(2)24 湧川
⑨木部 45(5)ー(5)29 水上
2部総合優勝をかけ挑んだエペ戦。エペにはフルーレやサーブルのような攻撃権がなく、同時に突きが決まった場合は双方がポイントを取得する。いかに差を広げることができるかがポイントだ。混戦になる試合もあったものの、1日目は男女ともに負けなしで終えた。2日目もその勢いは全く衰えない。女子は危なげなく快勝。男子は近大戦で苦戦したものの勝利をつかみ取り、見事エペを全勝した。2部総合優勝を果たし、26日にある1部2部入れ替え戦に挑む。
男子第1試合は、阪大との対戦。ここからいい流れで進むために勝利が絶対条件だ。先陣を切ったのは田中仁主将(商4)。前後に動くプレーで相手を翻弄(ほんろう)し、得点を重ねる。あっという間に5ポイント目を獲得し、5-1といい形で後輩へとバトンをつないだ。2番手は大坪道彦(法2)。相手に少しリズムを崩される場面も見られたが、逆転は許さない。10-5で番手を終えた。続く遠藤駿斗(安全1)は持ち前のスピードあるプレーを発揮。相手に2点しか与えない好プレーで差を広げる。2巡目に入りピンチを迎えたのは7番手の細見隆人(商2)。なかなか攻撃が刺さらず苦戦し7ポイントを献上してしまう。それでも前半に作った差が背中を後押しし、35-23で番手を終えた。続く遠藤は失点を最小限に抑える好プレー。そしてアンカーの田中も勢いそのままに最後の突きを決め、マッチポイント獲得。終わってみれば45-25の快勝で第1試合を終えた。
中京大と対決した第2試合。前試合と同様、田中が1番手として登場した。先制に成功すると、その後も相打ちで得点を重ねる。飛び込んだところを避けられる場面もあったものの、2点リードで番手を終えた。続く宮部陽向(社3)は、小刻みに足を動かすプレースタイルを特徴とする。俊敏な動きで得点していき、10-6と差を広げた。続く遠藤も素早い動いで相手を翻弄(ほんろう)させる。勢いよく飛び込み相打ちすると、そのまま5連続ポイント。15-9で1巡目が終了した。2巡目に入り、リザーブの細見が登場。相手を奥まで追い詰めると、相打ちに持ち込む。その後4連続でポイントを献上するが、最後は体制を崩しながらも相手の胴を突き20点目を死守した。続く田中、遠藤も安定したプレーで着実に得点を重ね差を広げる。30-18で回ってきた7番手の細見。スランプに陥り得点できない時間が続く。なんとか相打ちに持ち込み自分の番手を終えた。相手に流れをつかませたくない場面で、遠藤が一気に5連取に成功。ベンチも沸いた。最後はアンカーの田中が3連続で決め切り、45-28で中京大を撃破。第1試合に引き続き、相手を圧倒する試合内容だった。
時間をおかずにすぐ行われた第3試合は、龍大との対決。先程とメンバーを変え、トップバッターは遠藤が務めた。初めから点を取り合う白熱した展開に。しかし最後は近接戦を制し5点目を獲得。5-3で番手を終えた。相手の剣の不具合で試合が中断するアクシデントがあり、時間をおいて2番手の田中が登場。相打ちもありながら一気に3得点を獲得する。しかしその後すぐに3ポイントを返され差が縮まってしまう。だが逆転は許さない。10-7でバトンを細見へとつないだ。このまま勢いに乗りたいところだが、相手が流れをつかみ始める。細見も果敢に1歩踏み出すが、攻撃が刺さらない。一気に8ポイントを献上し11-15で逆転を許してしまう。相手の応援も増し、完全に空気は龍大ムード。しかし遠藤は、その空気感に飲まれなかった。一気に6連続ポイントで再び逆転に成功し、応援を沸かせる。その後もポイントを重ね、20ー17と3得点アドバンテージの活躍を見せた。続く5番手の宮部。このまま順調にいきたいところだが、またしても相手が食らいついてくる。8連続で失点を喫し、20ー25と再び逆転される。もうどちらに天秤が傾いてもおかしくない局面。ここでその流れを手繰り寄せたのは、田中だった。背中に剣を回し相手を突くファインプレーが炸裂(さくれつ)する。接近戦をも物にする圧巻の実力で、7ポイントを獲得。27ー30と点差は一気に縮まった。試合はもうすでに1時間を経過している。ベンチから「楽しもう」の声を受けて登場したのは宮部。3連続で失点し、2巡目と同じ展開になるかと頭をよぎったが、その予想はすぐに外れた。今までの借りを返すように、見事な4連取。応援も立ち上がり、さらに試合はヒートアップしていく。33ー35と点差を縮める好プレーで番手を終えた。2点ビハインドであるとはいえ、もう流れは関大に来ている。いい形でバトンを受け取った遠藤は、スピードのある攻撃で7ポイント獲得。アンカーを目前にして40ー38と執念の逆転に成功する。そして番が回ってきた田中。応援の声が背中を押し、最後は渾身の突きが入った。試合時間は約90分。45ー39で龍大を下し、1日目を全勝で終えた。
女子第1試合は京大と対峙(たいじ)した。トップバッターは泉直佳(環都4)。最初は相打ちから試合がスタート。差を広げたいところだが、そこから一気に4ポイントを献上してしまう。何とか食らいつき、最後は相打ち。3-5で番手を終えた。2点ビハインドで回ってきたのは、今までも大いに活躍を見せてきた木部紅華(政策1)。今回もその力が爆発する。ゆっくりタイミングを見計らい、スピードのある突きで得点。その後も緩急のある攻撃で6連続ポイントに成功する。1人あたり3分の持ち時間を使い切り、9-5と大きく差を広げるプレーを見せた。続いて登場したのは、エペを得意とする西田美咲(経2)。同時に突きが決まり相打ちになると、次は得点に成功する。大きく踏み込んだところをカウンターされる場面もあったが、15-10と相手に差を縮めさせることなく番手を終えた。2巡目も安定したプレーを見せ、着々と差を広げる。7番手にはリザーブで入った山根瑠花(環都2)が登場。連続でポイントを許すも、落ち着いた動きで得点を重ねる。そして40-28で迎えたアンカーの木部。ここでも貫禄を見せ、相手に1ポイントも与えない圧巻のプレー。45-28で京大を下し、いい形で1日目を終えた。
2日目は女子の第2試合からスタート。阪大との対決だ。2部女子は3大学のみのため、これに勝てばエペ女子優勝が決まる。トップバターを務めたのは、泉。相手の隙を見て慎重に踏み出した1歩は相打ちに。その後連取される場面もあったが、副将としての意地を見せる。そこから点を取り返し5−3で番手を終えた。2番手は木部。様子を伺いながらスピードのある突きで得点すると、そのまま連取。9−5とリードを広げ、バトンは3番手の西田へとつながる。相打ちを含め点を取り合う展開になったものの、14−9と相手を近づけることのない好プレーを見せた。2巡目に入っても安定した攻撃力を放つ関大勢。5番手に再び登場した西田は、1人で6ポイント獲得する活躍を見せる。どんどんと差を開き、スコアは40ー24で迎えたアンカーの木部。奥まで追い詰められたが、強烈なカウンターが刺さり先制する。その後も着々と得点を重ね、最後も相手の胴に飛び込んで一突き。45―29という圧倒的なスコアで勝利した。整列する選手たちの顔には、笑顔が浮かんでいた。
女子に続きたい男子は、京大と相見えた。1番手は田中。慎重に相手に詰め寄ると、スピードのある突きで先制。2ポイント目も同じように得点する。しかし相手のカウンターが刺さり、試合開始90秒でスコアは3−3に。なんとか踏ん張りたいところで、田中の集中力が光る。2連取に成功し、5−3と2点リードでバトンをつなげた。次にメンバーに背中を叩かれて登場したのは、大坪。相手の小刻みに動くプレースタイルに苦戦し、なかなか攻撃が入らない。応援から「大丈夫」の声。しかし相手の猛攻は止まらず、5―10と逆転を許してしまった。相手の波を止めたい大事な場面を任されたのは、1日目も活躍を見せた遠藤。積極的な攻めで先制すると、そのまま一挙7連続ポイント。すぐさま同点まで追いつき、応援も熱が増す。2点を献上するが、相手に与えたポイントはそれだけ。1人で10ポイント獲得する素晴らしいプレーで、15―12と巻き返しに成功した。4番手は、リザーブで登場した澁谷和典(シス理3)。フェイントを使った巧みな動きで得点を重ねる。連取される場面もあったが、冷静を保ち20―15と差を広げた。2巡目、3巡目も非常に安定した攻めで、差をどんどん広げていく。最後はアンカーの田中がしっかり相手の動きを見て突き、45―23の快勝で第4回戦を終えた。
2部総合優勝がかかった第5試合は近大との対決。この勝敗で、全てが決まる。試合のペースが左右される大事なトップバッターは、遠藤。いつも安定してポイントを取っていた遠藤だが、今回はそう優しくしてくれない。点を取っては取られての展開。スコアは4−4となり、最後に飛び込んだのは遠藤。5−4とリードで先輩へとつなげた。2番手は田中。ここでも相手の攻撃に苦戦する。8−8と同点になった場面。ゆっくりとタイミングを見計らうが、カウンターに。その後も続けてポイントを落とし、8―10と逆転されてしまう。大事な局面で番手が回ってきた澁谷。プレッシャーもかかる中で先制、そして連取に成功しスコアは11―10と逆転した。だが直後相手が流れをつかみ始めポイントを重ねる。スコアは12―15となり、またしても追う形へとなってしまった。もうこれ以上差を広げられると危ない。非常に重要な場面で、4番手の遠藤が再び輝きを放つ。先制に成功すると、相打ちも含めそのまま5連取。一気に差を縮めると、勢いは全く衰えず鋭い攻撃でポイントを稼ぐ。第4試合と同様、1人で10ポイントと得点を量産し20―19と巻き返した。流れを手繰り寄せた関大は、そのまま着々と差を広げる。そして40―35で迎えたアンカーの田中。勝利まで、2部総合優勝まであと5ポイント。応援から「ファイト」の声。もう後がない相手は勝負に出る。勢いのある攻撃に、得点を連取される場面も。スコアは44―40となり、油断は全くできない。そしてその瞬間は訪れた。メンバー全員でつないだ最終決戦ラストは、相打ちでマッチポイント。全員が主将の元へ駆け寄る。2部総合優勝が決まった瞬間だった。
見事2部総合優勝を果たした関大フェンシング部。サーブル、フルーレ、エペの3種目の総合得点で決まったこの結果は、間違いなく全員でつないだバトンだ。この勢いのまま、1部2部入れ替え戦へと突き進む。再び1部へと返り咲く日は、5月26日に違いない。【文/写真:合田七虹】
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