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◇2022年度関西大学連盟秋季リーグ戦第10日◇対金蘭大◇10月23日◇天理大学杣之内第一体育館◇

[第1セット]関大25―22金蘭大
[第2セット]関大22―25金蘭大
[第3セット]関大25―17金蘭大
[第4セット]関大22―25金蘭大
[第5セット]関大15―12金蘭大
[セットカウント]〇関大3―2金蘭大

前日、1次リーグで敗北を喫した京産大を相手にストレート勝ちを収めた関大女バレ。この時点で優勝を確実にしたが、目指すは「全勝優勝」。上位リーグ全勝をかけ、金蘭大を相手に秋季リーグ最終戦に挑んだ。試合開始前から選手たちの表情は明るく、どこか自信に満ちていた。第1セットを接戦の末先取するも、第2セットは終盤の勢いに押されセット連取ならず。それでも、第3セットを点差をつけて取り返した。勢いに乗りたい第4セットだったが、ここでも終盤の勢いを止めることができず、試合はフルセットへ。最後までどちらが取るか分からない接戦を僅差で制し、見事秋季リーグ初優勝を果たした。

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第1セットは、伊関万絢(まひろ=文1)のスパイクで先制する。その後は伊関のレフト攻撃、日野美里(人3)の速攻で得点していき、互いに点を取り合う出だしとなった。しかし内田千晴(人1)が勢いあるスパイクを決め4点目を挙げると、関大は勢いづく。川上良江(文2)のプッシュに相手のミスも重なり、4連続得点に成功した。ここで3点差をつけ、相手はたまらずタイムアウトを要求。だがタイムアウト明けでも、関大は勢いを落とさない。タイムアウト明け一発目には、川上・児玉光涼(文3)のブロックポイントが飛び出した。川上の速い攻撃で、その後も得点を重ねる。伊関が鋭いスパイクでチームを勢いづけると、直後には日野の高いブロックが相手のスパイクを仕留める。その後も点差を縮められることなく、3点リードで終盤を迎えた。伊関の相次ぐ強打や隙を突いた日野の速攻、中屋ちひろ(人3)の相手ブロックを吹き飛ばすスパイクなどが決まっていき、4点差でセットポイントを握った。続けて25点目を取りたいところだったが、相手が食らいつきブレイク。逆転されかねない状況に、関大はタイムアウトを取った。ここでしっかりと気持ちを落ち着かせた関大。伊関が強打を相手コートにたたきつけ、25点目を獲得。接戦を制し、セット先取に成功した。

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△伊関
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△内田

第2セットは、内田の豪快なバックアタックで先制。その後も川上の速攻や児玉のブロック、内田の強打が続き、序盤からリードを奪う展開となった。しかしその後、中盤にかけて相手が勢いづく。ブロックやプッシュに関大のミスも相まって、3連続得点を許す場面も。岡崎凜華(人3)を投入し流れを変えにかかるも、相手の勢いは止まらない。再び連続得点を許し、同点にまで追いつかれてしまった。ここで関大はタイムを要求。気持ちを切り替え、中盤を迎えた。ここでは、関大がペースを握る。日野の速攻が相次いで効果的に決まり、中屋のブロード攻撃も得点をもたらした。ここで林川涼(経3)がコートインすると、さらに勢いづく。川上の速攻や鍋井識里(文3)の好レシーブ、内田の3連続得点が続き、驚異の5連続得点に成功した。リードを取り戻したものの、相手も粘る。タイムアウト明けに3連続得点を決められ、得点は互いに19点。同点で終盤を迎えた。取り切りたい場面だったが、終盤でも勢いに歯止めがかからない相手。伊関の1枚ブロックでチームが盛り上がりを見せる場面もあったものの、サービスエースを含む連続得点を許してしまう。そのまま逆転することはできず、このセットは相手に軍配が上がった。

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△中屋
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△川上
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△鍋井

取り返したい第3セット。前セットとは打って変わって、序盤から猛攻を見せた。伊関が迫力あるスパイクで5~7点目を連続で決めると、日野のサーブで乱し川上がすかさずダイレクトで決めるプレーなども重なり5連続得点。その後も川上の緩急をつけた攻撃で得点を重ね、小刻みにブレイクを奪う。芦田彩音(人4)の好レシーブも、何度もチームを救った。流れに乗る関大は大きく相手を突き放し、10点の大差をつけて先に20点台に乗せる。終盤にかけては点を取り合う展開となったが、逆転を許すことなく関大のセットポイントへ。最後は内田の1枚ブロックが見事に相手のスパイクを阻み、セット獲得となった。

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△岡崎
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△児玉

ここで勝利を決めてしまいたい第4セット。しかし、こんどは相手が序盤から猛攻を仕掛けてくる。フェイントや鋭いスパイクを次々と決められ、関大は早々にタイムアウトを要求。しかし、タイムアウト明け直後にもブレイクを許してしまった。3―7と倍以上の点差をつけられてしまうが、関大も簡単には譲らない。中屋がライトからスパイクを打ち込むと、直後には川上が長いラリーを決め切る価値ある1点をもぎ取る。相手のスパイクミスも重なり、3連続得点に成功した。ここで一気に点差を縮めると、中盤ではシーソーゲームを展開する。互いにサイドアウトを繰り返し、同点で試合を進めた。どこかでブレイクしたい場面。先に流れをつかんだのは関大だった。児玉がツーアタックでうまく返球すると、相手を乱し得点に。直後には内田がスパイクを決め切り、ブレイクに成功。直後にはサーブ権を渡すものの、日野のコート奥を狙った速攻、内田の強打で再びブレイクに成功した。ここで関大が一歩リードし、相手はタイムアウトを取る。その後は再び接戦となった。しかし、相手がラストスパートをかける。ブロックアウトやストレート攻撃などで3連続得点を果たし、そのまま強打で25点目も獲得。一歩及ばず、第4セットを落としてしまった。

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△芦田彩
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△日野

上位リーグ全勝が懸った、運命の第5セット。内田の強烈なレフト攻撃で先制点を挙げると、直後は両者点を取り合う形となった。だが、相手が堅いブロックを発揮すると、その後も連続で得点。15点マッチの第5セット。流れを奪われる前に、ここでタイムアウトを取った。そして、関大も勢いづく。川上・児玉のブロックや、乱したボールを隙をついて打ち込む内田の巧みな攻撃などが決まり、こちらも3連続得点。同点に追いつき、ここからは互角の戦いを繰り広げた。内田の強打や日野の速攻で得点を重ね、相手も食い下がる。均衡した状況が続いたが、中屋のブロックで相手を乱し得点すると、関大がついにブレイクに成功した。相手はタイムアウトを取ったものの、直後には日野のブロックポイントが飛び出し、チームは活気づく。続いて日野が速攻で得点すると、2点差でマッチポイントに到達した。あと1点。緊張の瞬間に、コート外のメンバーは祈るように見守る。そして、相手の攻撃がわずかにサイドラインを外れアウトに。審判が関大の得点を示した瞬間、メンバーは歓声を上げて互いに駆け寄った。リザーブメンバーも一つになって喜びをあらわにする。試合終了の挨拶を終えると、部員全員がコートに集まり互いに抱き合う。ついに成し遂げた秋季リーグ優勝の瞬間に、升谷未来主将(人4)を含め多くの部員の頬にも涙が伝った。

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春季リーグでは思うように勝利を挙げることができず、西カレでもあと一歩のところで涙をのんだ。そして、天皇杯・皇后杯大阪府ラウンドで優勝を果たし、ついにこの代初のタイトルを獲得。練習を重ねるごとに、チームの実力が上昇しているのは明らかだった。そして、満を持して挑んだ秋季リーグ。初戦から強敵・龍大を倒す好スタートを切った関大からは、同会場のどこのチームよりもバレーを楽しんでいる様子がうかがえた。たとえ劣勢であろうと、絶対に笑顔を絶やさない関大女バレ。この優勝は、実力はもちろん「雰囲気の良さ」でつかみ取った優勝だ。

リーグ戦を終え、芦田彩が最優秀選手賞、児玉がセッター賞、内田が新人賞、岡田哲也監督が最優秀監督賞を受賞。確かな実力者として、名を連ねた。升谷女バレも、残すところ1ヶ月と少し。関西インカレや全日本インカレなど、大きな試合もまだ残っている。常勝チームを目指し、関大は成長を止めない。今後さらに実力を増し、全国のどこのチームよりも雰囲気良くバレーをする姿が楽しみだ。【文/写真:横関あかり】

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▼升谷主将
「上位に入ってから全勝優勝で終われたことはとてもうれしい気持ちです。今日の試合の中で1つ目はライトからクロスに打たせてクロスを上げる、2つ目はボールに食らいつく、3つ目は雰囲気、の3つの徹底することをチームとして挙げました。雰囲気については、今日の試合の中でコートの中でも外でも変わることなく攻める気持ちがあったのでとても良かったです。(秋リーグ全体を振り返って)岡田さんが秋リーグが始まる前に、『秋リーグは春とは違ってまずは上位・下位を分ける試合になるから、最終的にいい形になっていくように結果にもこだわりながら、内容重視で取り組んでいこう』と言って下さっていました。それが最終的に一番いい形となり、チームをいい方向に持っていって下さったと思います。(優勝できたことについて)勝ったこと、優勝できたことはとてもうれしいですが、それよりも岡田さんを胴上げできたこと、選手のみんなが笑顔で喜んでいる姿、サポートしてくれていた子達が泣きながら喜んでいる姿、これまでの女バレの先輩方からメッセージをいただき、たくさんの人が喜んでいる姿を見れたことが私の中では一番うれしかったです。関大のスポーツ振興グループの方や先輩方、保護者の方のたくさんの支えがあった中での優勝だったので、感謝の気持ちを秋リーグ初優勝という形で返すことができて本当に良かったです。(今後へ向けて)チームとしての目標を達成し、優勝という形で終われたことでみんなが喜んでいる姿を見ることができたので、全カレまでの期間にある一つ一つの試合もしっかりと結果を残し、みんなで喜べるよう頑張っていきます。チームの最終目標である全日本インカレベスト4に向かって、あと1ヶ月、キャプテンとしてしっかりと自覚を持ち、関西の代表としてしっかりと結果を残すことができるよう全力で取り組んでいきます!」

▼芦田彩
「春リーグでは完敗した相手だったので、今回フルセットで取り切れたことはすごくうれしかったです。全員で楽しむことができたことが勝因の1つかなと思います。(リーグ全体を振り返って)初戦も良かったのですが、最終戦にかけてプレー面も、雰囲気やチームの一体感も良くなっていったと感じます。コートに入っていて、6人だけではなくベンチや応援、サポートしてくれている子たちも一戦一戦全員で戦えたことがすごく良かったと思います。(最優秀選手賞の受賞について)優勝もそうですが、本当にみんなのおかげで受賞することができました。私自身改めてもっと成長したいと思えます。(今後へ向けて)全日本インカレまで残り約1ヶ月となり、私のバレーボール人生の本当の最後となるので、毎日を大切にして全員で目標を達成したいです」

▼児玉
「フルセットまで持ち込む展開にはなりましたが、負ける気はせず、落ち着いてプレーができていました。
(リーグ全体を振り返って)上位リーグに入ってからは特に、どの試合も全員で楽しんで戦えたリーグだったなと思います。(セッター賞の受賞について)この賞をいただいたことに恥じないプレーができるよう、これからも頑張ります。(今後へ向けて)秋リーグを通して感じたチームのまとまりをさらにに強め、できることを1つずつ増やして次にげつなげていきたいです」

▼内田
「すごく楽しめたかなと思います。この試合の前に優勝は決まっていましたが、全勝優勝したいという気持ちよりも楽しもうという気持ちが大きかったです。苦しい場面でも負けない自信が、普段の練習から意識してきた分あったので関大のペースになって取り切れた試合かなと思います。(リーグ全体を振り返って)前半戦は波に乗り切れず勝てるセットも落としてしまうことが多くて、私自身すごく悔しい気持ちでいっぱいでした。後半戦に全員で楽しんで3つのことを徹底しようと決めることによって、自分達の一番いい状態で戦えたのではないかなと思います。(新人賞の受賞について)大学に入る前から目標としていたことの1つなので、すごくうれしいというのが率直な感想です。新人賞を取ることができたのは先輩方や同期のおかげだと思うので、感謝の気持ちでいっぱいです。(今後へ向けて)チームの最終目標として全カレベスト4という目標を掲げているので、それに貢献できるようにもっともっとレベルを上げて4回生のラストを一番いい形で飾れるように頑張ります」

▼岡田監督
「(リーグ全体を振り返って)久しぶりに有観客で、保護者の方や応援してくださる方のありがたさを感じることができました。一つ一つ自分たちのバレーをすることを意識し、楽しんで自分達のバレーをしっかりとできたことがとても良かったと思います。途中出場のメンバーも含め全員がそれぞれの力を発揮し素晴らしいプレーができていたことが、結果につながったと感じています。ベンチでずっと興奮していました(笑)。(優勝できたことについて)とてもうれしい気持ちと感謝の気持ちでいっぱいです。多くの方の応援やサポートのおかげだと思っています。そして、部員たち全員のおかげでこのような最高の瞬間を一緒に喜ぶことができて、部員たちへの感謝の気持ちがとても大きいです。また、コロナで思うように練習できなかった卒業生や、後一歩で優勝できなくて悔しい思いをした卒業生たちの思いも果たせたように感じていて、とてもうれしいです。(春リーグから良くなった点)ほぼ、全てだと思います。具体的にはチームの雰囲気が良くなったこと、ブロックが良くなり守備力がかなり良くなったこと、速攻や時間差を多く使えるようになったこと、サーブを攻めたり工夫できていたこと、サーブレシーブから点を取れる確率が高くなったことなどです。勝つために何を強化していくのか具体的に考えて練習できていたことが良かったと思います。(最優秀監督賞の受賞について)本当に光栄で、部員たちやみなさんに感謝しています。(今後へ向けて)全日本インカレで過去最高の結果を残したいと思っているので、この優勝を自信にしてさらに全員で頑張りたいです。このチームで練習や試合ができるのもあと約1ヶ月なので、一日一日を大切に悔いがないように頑張ります」

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