◇2022近畿フィギュアスケート選手権大会◇10月9日◇尼崎スポーツの森
[男子SP]
1位 三宅 83.44
4位 須本 65.12
7位 木科 62.16
[女子SP]
3位 鈴木な 47.81
4位 久保舞 42.34
8位 木下 35.70
10位 久保智 33.93
ついに全日本選手権(全日本)に向けた戦いが火蓋を切った。この近畿ブロックではシニア男子が13名、女子は19名がエントリー。関大男子は三宅星南(情3)が4回転サルコーを決めるなど迫力ある演技を披露し、見事ショートプログラム(SP)で首位に輝く。女子では鈴木なつ(人1)がスピンを全てレベル4で獲得するなど、3位につけた。
最初に登場したのは須本光希(政策4)だ。『The Feeling Begins』の静かな曲調に合わせ、手を広げて滑り出す。動作は少なくリンクを大きく滑り、曲の閑散として空気感が際立った。1つ目のジャンプ、3回転ルッツ+3回転トーループをきれいに着氷させる。続くダブルアクセルも成功。中盤のステップシークエンスでは、細かな動きを1つ1つ丁寧に表現し、繊細な滑りを披露する。最後は安定したスピンを見せ、大きなミスなく曲を締めた。
続いて、木科雄登(安全3)が黒の衣装で登場。昨年度に引き続き、曲はマイケル・ジャクソンの『Bad』。冒頭のアクセルジャンプは惜しくも回転が抜けてしまった。しかし、続く3回転ループ+3回転トーループは高さがあり、迫力のあるジャンプに。直後のスピンはレベル4を獲得。そして勢いそのままに、続く3回転フリップも速い助走から跳び上がり、着氷。中盤には曲のサビに合わせ、全身を大きく使ったステップを披露。しかし最後のスピンは少しミスが出るなど、演技後は悔しそうな表情を見せた。
男子SP最後から2番目に出場した三宅は、『Unchained Melody』で圧巻の演技を披露。冒頭から4回転サルコーを、余裕をもって着氷させる。GOE2.91を叩き出した。続いて高さのあるトリプルアクセルも披露。終盤のステップシークエンスでは、しなやかかつ、力強い滑りを見せる。全身を使った緩急あるステップで見るものを魅了した。最後には速くきれいなスピンを披露し、レベル4を取りきった。そして、男子SPを首位で折り返した。
女子SP1人目は木下咲良(文1)だ。弦楽器のピッチカートに合わせ動き出し、迎えた最初のジャンプ。着氷するが惜しくも転倒してしまう。続くコンビネーションジャンプは着氷するものの、少しミスが出てしまった。しかし、速いスピンやダブルアクセルを成功させる。終盤は全身を使った緩急のあるステップで曲を盛り上げた。
続いて、鈴木なは『タイスの瞑想曲』を披露。右手を上に掲げ、優しいバイオリンの音に合わせて滑り出した。最初のループジャンプは回転が抜けてしまったが、続く3回転サルコー+2回転トーループは高さもあり、華麗に決めた。中盤、一度静止してから、指先まで意識した繊細なステップで氷上を滑るなど、しなやかさがより強調された美しいスケーティングを披露。直後のダブルアクセルも着氷させるなど、内容の濃い滑りを見せた。
久保舞和(人4)は、しなやかな手振りとともに滑り始める。開始から速いスピードでリンクを大きく使った。迎えた最初の3回転サルコーは回転不足になってしまう。しかし、続く3回転トーループ+2回転トーループや、ダブルアクセルを降りきった。柔らかい動作と、指先まで洗練されたステップで滑りきった。
関大最後に演技を披露したのは、久保智聖(人2)だ。冒頭の3回転ループや、コンビネーションジャンプを着氷させる。曲の終盤には、音にぴったりと合った動作とともにステップを披露。そのまま足換えのコンビネーションスピンを決め、演技を終えた。
翌日にはフリースケーティングが行われる。西日本選手権出場、さらには全日本出場へ向け、弾みをつける。【文:松尾有咲/写真:貴道ふみ】
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