令和4年度関西学生秋季リーグ戦◇最終日◇対佛教大◇9月9日◇ベイコム総合体育館◇
◯関大4ー3佛教大
[S1]津村●1ー3
[S2]神原●0ー3
[S3]窪◯3ー0
[W1]津村・人見◯3ー1
[S4]小林●2ー3
[S5]人見◯3ー1
[S6]園家◯3ー0
6日間続いた秋季リーグもついに最終日を迎えた。春季リーグでは、棄権した京産大を除いて1勝もできず、入れ替え戦でなんとか1部残留となった関大。選手全員が健闘し、秋季リーグでは見事3位入賞を果たす大躍進を遂げた。

先陣を切ったのは、エースの津村優斗(社3)。第1ゲームは津村の先制でスタートするも、バックドライブなどのネットミスで失点が相次ぐ。引き合いで試合を進めていたが押し負け、ゲームを落とした。一方第2ゲームでは、完全に津村のペースで試合が行われる。4連続得点を決め、相手にほとんど得点を許さず、大差をつけて勝利した。変わって第3ゲーム、第4ゲームでは劣勢な状態が続く。長い引き合いから急に前に出たり、相手を左右に揺さぶり隙を狙うなど攻撃を仕掛ける。しかし相手に難なく返球され、自分自身のミスにつながる結果となってしまった。

次に登場したのは、神原龍二(法3)だ。3ゲームともに苦しい局面が続く。そんな状況でもサービスエースを決めたり、高く上がった球を強く叩きつけて得点。今回のリーグでは1勝することもできなかったが、チームの代表として最後まで戦い切った。

シングルス3番手は窪優世(情3)。第1ゲーム序盤は点を取っては取られる両者一歩も譲らない戦いを見せ、会場を湧かせた。歓声を味方に流れに乗り、そのままゲームを奪う。第2ゲームは、7ー10で相手にリードを許していたが、5連続得点でデュースに持ち込み、1点も失点しないまま逆転勝利した。第3ゲームでは、相手の要求したタイムにも動じず、ストレートで勝ち、2連敗していた関大に勢いをつけた。最終日にリーグ戦初勝利を収めた窪の表情には笑顔があふれた。

続くダブルスは津村と人見航希(社1)ペアが登場。第1ゲーム早々2点差をつけられたが、8連続得点を決めゲームを奪取する。第2ゲームは相手にリードを許し、後を追う時間が多かったが、なんとかデュースに持ち込む。大接戦の末、19ー17で逆転しこのゲームを勝ち取った。第3ゲームは、相手の強い球を弾き飛ばしてしまったり、サーブミスが重なり、またしてもデュースにもつれ込む展開に。11ー13の僅差でゲームを奪われた。先制する好調な滑り出しを切った第4ゲームでは、人見の回転がかかったサーブで相手のネットミスを招く。デュースが続いた第2ゲーム、第3と変わって、11ー6と差をつけて勝利した。

シングルス4人目は小林莉久(経2)だ。第1ゲームは、5連続得点を決め優勢に試合を運んでいるように思われた。しかし徐々に逆転されてデュースに持ち込まれ、13ー15でこのゲームを落としてしまった。接戦を繰り広げた第1ゲームと違い、第2ゲームでは相手に主導権を握られる。一度も逆転できないまま、6ー11でゲームを奪われた。打てないだろうと油断した相手の隙を狙うなど、小林の粘り勝ちで第4ゲームを奪い、勝敗はファイナルゲームにゆだねられた。ファイナルゲームでは、劣勢な状況が続く。打開しようと関大側はタイムを要求するも、巻き返すことはできず敗北してしまった。

5番手は人見だ。第1ゲームは、人見の先制でスタートを切ったが、相手に連続得点されてしまう。スマッシュを決めて相手の流れを止めると、そこから追い上げて逆転。続く第2ゲームでは、完全に人見のペースで試合が進み、11ー5と大差をつけて勝利した。第3ゲームでは、人見がバランスを崩したところに素早く球を打ち込まれるなどして失点し、ゲームを落とす。第4ゲームは、どんな球にも食らいつき守備範囲の広さを見せつけ、圧倒的な差をつけて関大3勝目を挙げた。

関大の勝利と、3位入賞の可能性がかかった重要な試合を任されたのは、園家凌太(シス理3)だ。第1ゲームは、チキータで攻撃を仕掛け、果敢に攻めていく。勢いを増した第2ゲームは、相手にほとんど得点を許さず難なく勝ち取った。第3ゲームは、確実に点を取るためか慎重なプレーが展開された。中盤には相手にスマッシュを決められたり、緊張もあってか急にネットミスが増える。しかしプレッシャーを跳ね除け、ストレートで勝利しチームに貢献した。

表彰式には関大卓球部男子の姿があった。結果は見事3位。手に持っていた自作の応援うちわは、ぼろぼろになり、全身全霊の声援で声を枯らした選手や部員たち。表彰式後の記念撮影では、その日欠席だった男子主将の橋本輝(社4)の写真が。主将としてチームを引っ張った橋本に花を持たせようとみんなが用意したものだった。リーグ後のインタビューで、「関大の強みはチーム力だ」という言葉が出た。まさしくこのチーム力が1部3位という功績を収めた。


新たに頭角を現した関大卓球部。10月には全日本大学総合選手権大会(個人の部)も控えている。関大男子からは、シングルスに津村と人見、ダブルスに津村・人見ペアが出場する。さらなる高みを目指して、全国の猛者たちに挑む。【文/写真:貴道ふみ】
▼窪コメント
「(初勝利を収めて)正直負けが続いてて、あまり良い流れでは自分の中ではなかったんですけど、やはり自分自身のガッツがここで出せて良かったなと思います。(秋季リーグを振り返って)関大の強みは実力じゃなくて、やっぱりチーム力だと思うのでそこで強みを活かして応援っていう部分でも、3位に相応しい結果だと思っています。(今後の目標は)次は4年生になって、自分自身が最高学年になるので、そこで1部リーグで優勝して、春・秋優勝したいと思っています」
▼園家コメント
「今日もラストに出させていただいて、3ー3で勝負がかかっている試合で、その試合に勝てば僕たちが(1部リーグ)3位になる可能性が高いところで、少しプレッシャーとか緊張の方はあったんですけど、最後の試合だったので楽しみながら試合するっていうのを意識してやったら力も抜けて勝つことができたので良かったかなと思っています。(秋季リーグを振り返って)春リーグは0勝で6位という形で終わってしまって僕自身もあれだったので、チームみんなでリーグ前に合宿をしたりとかしてみんなでリーグの上位を目指してきた成果が出たのかなって思っています。なおかつ3位で表彰されたのはすごくチームとしても嬉しいことですし、これがたまたまと言われないように春に向けて頑張っていきたいなと思っています」
▼津村コメント
「(今日の試合も)橋本さんがいなくてどうなるかなって思っていたんですけど、自分が負けてしまって、チームが思ったよりも頑張ってくれて勝てたので、そこはいつもの勝ちよりも価値のある勝ちなんじゃないかなと思いました。(今後の目標は)今回1部残留という目標は達成できたので、次は優勝できるように頑張りたいと思います。(10月のインカレに向けて)とりあえずランキングに入るっていうのを目標に頑張りたいです」
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