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2025年12月31日。本日をもって関大スポーツ編集局(カンスポ)の活動も、編集長としての任期も終わりを迎える。長かったようで短かった学生記者としての3年間。引退することに寂しさはあるが、達成感にあふれやり切ったと言える日々だったと感じている。

分からないことだらけで、ひたすら聞いてメモしてまた聞いてを繰り返した1年生。2年生になってからは、班長競技を持つようになり、カンスポの活動の楽しさが倍増した。2年生の9月に行った同期間の話し合いの末、ラストイヤーは編集長を務めることに。これまで主将を務めたことも、リーダーシップを執ってきた経験もいくつかあったとはいえ、不安はあった。顧問も指導者もいないカンスポ。運営やお金の管理、物事の最終決定権まで全てを学生だけで担う。その先頭に立つということは、部の最高責任者でもあるということ。自らの意思決定がカンスポを良くすることもあれば、壊してしまう可能性もある。部を守ることに注力するのであれば、リスクを取らず無難に1年を過ごすことが最適かもしれない。だけど、編集長就任当初に直面したのは、部の資金不足とカメラをはじめとした機材の整備不良。とても現状維持が望ましいと言える状況ではなかった。資金獲得は必須のこと、せっかく編集長をやるのであれば、何かを残せるようにしたい。そういった思いで臨んだ新体制最初のミーティング。どんな1年にしたいかを考えていくうちに私の心は決まった。「2025年を、『改革の年』にしよう」。リスクを取らずして成功なし。カンスポとしても個人としても、どこまでいけるか挑戦してみたくなった。

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△春企画の主将とエース対談。どんな企画も120%で仕上げて来る莉央(=早川莉央・社3)を対談相手に選んで良かった!

そこからは、まさに怒涛(どとう)の日々だった。毎月のように予定表会議で新たなことに取り組むかどうかの投票を取り、実行に移す。もちろん、うまくいくことばかりではない。毎日のように幹部LINEで話し合い、ここでは書き切れないくらい模索し続けた。部の運営に加え、体育会行事や渉外業務、もちろん担当班の取材も欠かせない。常にマルチタスクを続けて、何とか春学期を終えた。授業と取材が落ち着いた夏休み。徐々に改革の成果が現れてはいたものの、まだ解決への道筋が見えない。だからこそ、この期間を通して新体制が始まったころから課題として向き合ってきた資金不足とカメラ不足の解決にスパートをかけた。

資金不足解消の手段は、年6回の定期号で紙面広告を獲得すること。広告協賛を獲得するべく、たくさんの企業や飲食店とやり取りを行った。猛暑の中、広告担当の郷志(=井原郷志・社3)と関大前を中心に飛び込み営業を20件以上回ったことも。古典的な方法だが、意地で獲得した広告。春から新規契約を結んできたことも相まって、年間の広告欄を全て埋めることに成功した。

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△広告協賛用に撮った写真。この1年間、何度も広告で悩み、うまくいった喜びもうまくいかない悔しさも郷志と一緒に経験してきました。それでも、年6回の新聞で広告欄が全て埋まった新聞を4回出せたことは誇りです!

カメラ不足解消は、体育OB・OG会の方々にお力添えをいただいた。スポーツ振興グループがつないでくれたこともあり、実現した体育OB・OG常任幹事会でのカメラ寄贈依頼のプレゼンテーション。副編集長の奎心(=岩口奎心・法3)と共に思いをぶつけてつかみ取った2台のカメラは、今ではカンスポのエースカメラだ。加えて広告収入でカメラを購入し、年間で5台のカメラを新調。今年1年で、部の半数のカメラが生まれ変わった。

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△体育OB・OG会からのカメラ贈呈式の様子。2台の寄贈が決まったことを初めてみんなに伝えたのは、カンスポ旅行の1日目の夜でした。寄贈に至るまでの道のりが決して簡単ではなかったからこそ、みんなの喜ぶ姿がうれしかった!

ようやく軌道に乗り始めた秋シーズン。自分にとっても、担当競技の選手たちにとっても集大成の時期となった。担当競技で最初に引退を迎えたのは、3年間で最も取材に足を運んだ野球部。200人を超える大所帯ながらも、1つになって戦う姿を何度も目にした。『仁者必勝』のスローガン発表を聞いた昨年の納会から、春の開幕前インタビュー。なかなか歯車がかみ合わない中、悔しい結果で終えた春季リーグ戦。夏には5リーグオールスターの取材にも行った。多くの4年生が野球人生最後のシーズンとして迎えた秋季リーグ戦。「ラスト、いいところ見せます」。そんな声をかけてくれ、安打を放つ姿をカメラに収める日々はかけがえのないものだった。

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△野球部と応援団の集合写真。『関大スタンド』が見たくてベンチと反対側の記者席に足を運んだ日もありました!

次に担当班の最後の取材を迎えたのはホッケー部男子。今年は例年以上に勝ち試合の記事を書くことができ、毎回の取材でワクワクさせてもらった。秋季リーグでは3年ぶりに関学大を撃破。1つ壁を乗り越え、30季ぶりのリーグ4位に輝いた。特に印象に残っているのは最終戦。強豪・朝日大を相手にMF五十棲智輝(社3)が先制ゴールを決めた。中学時代の同級生で、入学式から学部まで同じの智輝(=MF五十棲)。「引退するまでにゴール決めてな」と冗談半分に言っていたけれど、まさかラスト取材で決めてくれるとは思わなかった。

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△最終戦の号外。特に仲良くしてくれた同期のラストイヤーは観客として応援に行きます!

最後は応援団。どんな時でもKAISERSを後押しする応援に、いつも力をもらっていた。リーダー部が最上級生にいないからこそ、強い結束力で次世代へと応援団を継承していく姿。そんな努力や想いが詰まった団祭の熱気には、鳥肌が止まらなかった。
新たに1年生が加入し、より厚みを増したリーダー部。球場に響く大きな声は、いつも記者席まで届いていた。リーダー部はまさに応援団を率いる存在で、その中でも中核を担う同期3人が来年には羽織袴に袖を通す。デビューとなる妙見山から楽しみで仕方ない。
吹奏楽部は部方針の通り、『一流』の演奏を何度も聴かせてくれた。5月には大屋根リングで取材をする機会をいただき、ギネス世界記録樹立の瞬間を目撃。最後の定期演奏会は、少しの寂しさも感じつつ、今までで一番の演奏を聞くことができた。
『Dear』の精神を体現したHELIOS。応援を楽しむ姿から、大会での真剣勝負までどれも印象的だった。そして、自分自身も最後の取材となったHELIOS POWER。次々と決まる技と、技が決まる度に輝く表情を見て、応援団を担当して良かったと心から思えた。

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△応援団との集合写真。『仁愛』と『繋』を間近で感じた2年間でした!

担当班との思い出をつづってきたが、あと1部活だけ。班長競技ではなかったけれど、仲良くしてもらったソフトボール部男子。取材に行く度に好ゲームにめぐり逢い、何度も号外を書かせてくれた。そんな中、何より印象に残っているのは今年の秋季リーグ最終戦。少年野球時代から何度も対戦をしてきた2人の友人が、バッテリーとなって関西制覇を遂げた瞬間は、たまらなくうれしかった。

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△リーグ優勝の瞬間。連覇をかけたラストシーズンも応援しています!

こんなにも心を熱くしてくれるKAISERSに恵まれ、完走した秋シーズン。これ以上にない充実感を得て、課題を解決し、たくさんの目標を達成できた。そして今日、新たに大きな目標が1つ実現する。それは、『カンスポの31人が誰一人欠けることなく1年を締めくくること』。この目標を達成して、私の編集長としての仕事は完了したと感じる。このメンバーで編集長ができて本当に良かった。

ここまで文章が長くなったが、最後にお世話になった人たちへ。
まずは、ここまでたくさんの支援をいただいた大学関係者の皆様。カンスポは学生主体とはいえ、裏でたくさん支えてくれていたスポーツ振興グループの方々。古橋さん、原さんをはじめ、カメラ寄贈の際には一緒にプレゼンを練ってくださり、多方面で気にかけていただきありがとうございました。他にも、学内に新聞を置かせていただいている場所を回った際には、数々の支援を実感。生協や入試広報課など至るところでカンスポを応援していただいていることを肌で感じました。学内以外でも、学生相手に対等に接してくれる広告出資企業の方々、新聞制作に欠かせない印刷会社の方々、何より普段からご支援いただいている体育OB・OG会の皆様。たくさんの大人の方の支えがあってこそ成り立っていると強く感じます。本当にありがとうございました。

次にKAISERS。取材のところで十分書いたけれど、もう少しだけ。自分が編集長として悩んだ時に参考にしてきたのが各部の主将でした。他の部の主将にインタビューができることはカンスポの特権。同じようにチームを引っ張る主将仲間や、リーダーの姿は常に励みになっていました。他にもたくさん熱い瞬間を見せてくれたKAISERS。与えてもらうばかりだったけれど、何かの記事で少しでも笑顔を与えられていたらうれしいです。

家族や友人も、たくさん支えてくれた。いつも自分の活動を応援し、ただ好きでやっていることを周りが誇りに思って応援してくれるだけで何倍も頑張れました。本当にありがとう。また、他大学の学生スポーツ新聞のみんなにもたくさんの刺激をもらいました。取材先で会うと、チームは違えど仲間のように感じられる存在。時には協力もしてくれてありがとう。

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△関関同立で共同制作した試合告知

ここからはカンスポのみんなに向けて。最初に、お世話になった先輩方。私たちと直接関わりのない世代の方々まで、編集長に就任してからは関わる機会がありました。中でも、夏に大きな物品支援をいただいた先輩。卒業してもなお、活動を見守っていただいていることを実感し、自分たちのモチベーションにもなっていました。また、特にお世話になった寛太さん(=稲垣寛太編集局長・商4)。現役時代から野球取材や編集長として助けてもらい、本部で編集局長となってからも、現役部員の負担を減らしてくれたり自分のことも気にかけていただきありがとうございました。

後輩たちへ。真面目で努力家の1年生。編集やミーティングで見せる向上心の高さに、日々驚かされました。夏のカンスポ旅行にも全員が来てくれて、編集も取材も一生懸命なみんな。来年からは班長競技を持つからこそ、もっと自信を持って活動してほしい。カンスポは誰かと競うわけではないからこそ自信のつけ方が難しいと思う。そんな時は、『自分との約束を守ってきた数』に目を向けてほしい。記事をその日に上げること、勝っても負けてもインタビューをすることなど、1つの取材に目標を持ち、それの達成を目指す。自分に対して課した決まり事を守ってきた数だけ自信になると思う。誰かと競って得る自信もいいけれど、自分自身に勝って得られる自信はカンスポ特有のもの。強い克己心を持って大きく羽ばたく姿を期待しています!

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△時期野球班長の宮寧彩(文1)との取材の様子。たくさん野球取材を一緒に行ってくれてありがとう!

エネルギッシュな2年生。班長競技を持った今年は、うまくそのエネルギーを担当競技に向け、楽しんでいる姿がうれしかった。春に幹部で班長競技を決めて、それぞれに2、3種目を任せたけれど後悔した競技は1つもないと思う。来年は最高学年。一人一人がすごく考えて活動しているからこそ、時にはぶつかる場面もあるかもしれない。でもきっと大丈夫。なぜなら、みんながKAISERSの魅力を届けたいという同じ方向を向いているから。その軸は失わず、編集長の薫(=市場薫・法2)が孤独を感じないくらい全員がリーダーとなって引っ張ってほしい。明日から始まるラスト1年を楽しんでください。そして、本当に頼りになる後輩でした。ありがとう!

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△野球の最終戦後の写真。1人取材を除くと、今年の取材の半分くらいは陽菜(=水井陽菜・商2)と取材に行った気がする。ありがとう!来年楽しみにしています!

最後に、同期へ。12人でこの日を迎えられて良かった。下級生の頃は、よく実力不足や足りない部分を痛感して同期みんなで悩んだ時期もあって。「最後の年はみんながカンスポのエースになろう」と決めた今年の2月。この1年でそれが体現できたような気が少しする。自分が手一杯になりそうな時でも、それぞれの役職を頑張る11人を見ていたからこそ、踏ん張ることができた。本当にありがとう!そして幹部の3人。たくさん振り回してしまったけれど、一緒に向き合って走ってくれてありがとう。奎心は、本当に頼りになるし、どんな時も同じ熱量でカンスポのことを考えてくれて、一緒に矢面に立ってくれた。夏前に2人とも本当に折れかけて帰り道を歩いた日から、よく持ちこたえて有終の美を飾ることができたと思う。あの日、奎心を副編集長に選んで良かった。主務の奈津子(=森奈津子・社3)は、面倒なことから重要な激務まで本当に頼りになる存在。思い返すと、春に行った新聞コンテストで思うような結果が出なかった時に、一緒に悔しがって新聞制作そのもののルール変更まで考えた日が今につながっていた気がする。改革のたびに予算を計算して、的確な意見をくれた会計の果凜(=西村果凜・商3)。最後に出た収支は、1年のロードマップのようで感慨深いものだった。他にも書き出すとキリがないのでここまで。自慢の幹部に、頼もしい同期と、欠かせない後輩たち。こんなにも素敵な仲間に恵まれて幸せでした。

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△最後の編集期間の最終日に同期で撮った写真

課題が与えられるのではなく、自ら探しにいくことがほとんどだった日々。隅から隅まで目を凝らして取材をした日々。どんなに忙しくても降りかかってくる号外をチェックする日々。編集長の、野球班長の、ホッケー男子班長の、応援団班長の、カンスポの櫻田真宙は、みなさんの目にどのように映っていましたか?誰かの物語の登場人物として、たった1カットだけでも彩ることができていたのであれば幸いです。そして、そんな願いと共に過ごした日々は、私の大切な宝物です。【櫻田真宙】

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