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何もできないのか

私には自信を持ってできることはあまりないと思っている。私からめったに話さないため、コミュニケーション能力が低い。だから、同期からは謎男と言われる。関大スポーツ編集局(カンスポ)において、3年生でありながらも技術力や教えられることはほとんどなかった。先輩らしさはこれっぽっちもなかったと思われているかもしれないと不安になることもある。また、これと言って突出している特技があるわけでもない。優柔不断で決断が遅いし、1人で勝手に行動をしてしまうなど改善点しかないと常々感じている。そんな異質な人間だからこそ書くことができる内容が、コラムがあるはずだ。面白さはないが、私の思いをこのコラムに込める。

タイトルへの思い

『KAISERS愛と恩返し。そして・・・』。なぜこのタイトルをつけたのか。前菜として本題に入る前に裏話を挟んでおこう。このコラムを書き始めたのは、11月下旬あたり。まずはタイトル決めから始めた。全てがKAISERSへの愛、カンスポに関する内容のタイトルになった。ここからテーマを絞ることができず、あっという間に12月中旬に差し掛かる。そろそろ書き始めないといけないという思いで書き始めた。そうして、コラムのタイトル案と内容ができ上がる。『良い選択悪い選択と私の将来の目標』。内容としては、高校生で経験したできごとを絡めながら『選択』することについての考えを約3400文字に込めた。今年はこのコラムの内容でいいかを考えたが、最後のコラムがこれでいいのだろうか。悩んだ末に私は答えを出した。「カンスポ3年間の活動を通して一番伝えたいことを書く」。その結果、KAISERS愛を主題にしたら私らしさが詰まったコラムになると考え、このタイトルをつけた。なので、このコラムは2本目になるのだ。次の章から本題に入っていくが、まずはKAISERSを愛するまでの流れ。そしてKAISERSの魅力、最後に今後の意気込みや感謝の3本で届けたいと思う。

S__33325058-92x200 KAISERS愛と恩返し。そして・・・
△コラムのタイトル案

新たな出会いと縁

現在、私はKAISERSを愛するカンスポの1人になったわけだが、最初は全くそうではなかった。2023年4月。入学式が行われ、翌日から新歓が行われる。中学から高校卒業まで、2度の退部をする紆余(うよ)曲折な出来事がありながらも陸上競技を6年間続けてきた。そのおかげで私には厳しい環境に身を置くことがためになることが分かり、大学ではサークルや同好会には興味がなく、体育会のブースのみを回った。ここからも私の異常さが際立つなと客観的に思う。最初に、陸上競技部に足を運んだが、タイムが遅く、入部するならマネージャーとしての選択肢しかないと言われた。マネージャーとして入部する意欲はあまりなかったため、他のブースを回る。弓道部、アーチェリー部、水上競技部、空手道部のブースに訪れた。その中にカンスポのブースがあったので足を運ぶことに。新聞編集や取材に全く興味を持っていなかったが、スポーツと関われるという理由だけで体験取材を申し込む。2023年4月22日、当時2年生だった合田七虹(社4)、村中望乃(政策4)と偶然、中学から顔見知りだった井藤佳奈(文3)とバスケットボール部男子の第50回関西学生選手権大会の初戦を体験取材に。ルールも分からないのに、その場の迫力だけが印象に残った。また、初めてカメラを構えたが、写真を撮る楽しさも感じた充実した1日に。そこから1週間、陸上競技を続けなくてもいいのだろうかという未練や、弓道部の部員の温かさにも引かれ、決められずにいたが、カンスポに入部を決意した。新たな出会いにワクワクしていた気持ちはあったが、次第に歯車は狂い始める。

忘れられない過去

2023年4月25日にカンスポに入部をし、様々な取材に赴いたが、これといって記憶に残っている経験がないのだ。その理由は当然だ。陸上競技を続けたいという思いがまだ残っていたから。それでも、カンスポを続けることにしたが、8月に状況は加速する。1、2年生を中心に活躍した選手を取り上げる新入生号外。インタビューを行い、号外を作っている途中で本当に向いていないと感じ、先輩に相談し休部を決める。ここで退部にかじを切らなかったのは、高校1年生の忘れもしない嫌な経験があったからだ。当時、仲が良かった友達や知り合いがバレーボール部に入部。その流れに乗っかるように私もバレーボール部へ入部をしたが、練習が合わず、1週間も経たない内に退部をする。そして、次にワンダーフォーゲル部に入部するも、生ぬるい環境が合わず2度目の退部。最終的に2学期に陸上競技部に入部を決めた過去がある。物事を続けられず迷惑をかけることを大学でも繰り返したくない。過去から学んで成長しない私になるのが嫌で休部を決意。しかし、なかなか判断ができなかったが転機は訪れた。

1人じゃないから

2023年10月ごろに当時の松尾有咲編集長(=25年度卒)との面談で印象に残っている言葉がある。「カンスポには取材だけでなく、新聞編集、面リーダーなど続けないと分からないことがたくさんある」と教えてくれた。当初は実感が湧かず、カンスポを続けようと決断しきることはまだできず。その1カ月後に忘れもしない私の人生を変えた。それは、同期の岩口奎心副編集長(法3)からの熱いげきである。今になっても鮮明に思い出すが、あのLINEがなければ今の私はいない。だから、私は奎心が好きなのである。それだけでない。休部中に一緒に取材に行った西村果凜(商3)からは「陸上を彼女だと思って考えたらいいんじゃない」とアドバイスをくれた。最愛の同期や先輩が手を差し伸べてくれたおかげで続ける選択をしたが、最大の決め手は別にある。それは、同期の活動に対する熱量の高さに引かれたからだ。この同期たちと駆け抜けたいという思いを芽生えさせてくれた。私が同期に対して何かできていることは少ないと思う。けれど、カンスポを続けるきっかけの根底にあるのは、みんなに助けられ、そして同じように成長したいという思いを持てたからだ。いずれは言葉で感謝を伝えたいが、ここでも伝えたい。「本当に手を差し伸べてくれてありがとう。私がカンスポを続ける選択は1人じゃできなかった。同期のみんながいたからこそカンスポを続ける決断に至ることができた。みんなのことを愛してる」。こうして、3カ月間の空白期間があったものの、カンスポを再度続けることに。ここから次第に私のKAISERS愛が生まれてくる。

S__33333252-177x200 KAISERS愛と恩返し。そして・・・
△最近、よく食べる豚福のラーメン。みんなも食事はしっかり食べよう!

好きになれた理由

カンスポ2年目からはとにかく取材に赴く生活に。取材を重ねるごとにKAISERSを好きになっていき、自然と愛へと変わった。そのおかげでカンスポの活動への灯は消えなかったのだが、なぜKAISERSを好きになれたのか。私が魅力に感じる部分は大きく分けて2つあるが、その1つが諦めずに努力し、常に進化し続ける姿である。それを肌で感じたのは、昨年の第93回日本学生対校選手権大会の女子10000㍍決勝だ。序盤は後方に位置していた前田彩花(商3)。3000㍍を過ぎて先頭集団に追いつき、その後は必死に粘りレースは終盤へ。7000㍍を過ぎてから集団から離れそうになるも、もう一度食らいついて先頭に立つ姿には心が引かれるものがあった。首位は維持できず、最後は4位でゴールした前田。その後にインタビューをさせてもらったが、喜ぶことはなかった。「優勝を目指してたので、表彰台にも登ることができなかったのは悔しいです。ただ、来年はユニバーシティゲームズもかかってくるので、まだまだ練習を重ねて、強くなって世界大会に出場することができる選手になりたい」と語った。見えないところで努力し、常に成長し続けるからこそ見ている人たちに感動を届けられる。KAISERSは常に進化するからこそ好きになれるのだなと気づかされた取材だった。

活力をくれる存在

KAISERSの魅力の2つ目は見ている人に活力を与えるところだと思う。私が班長競技を持たせていただいた合気道、アーチェリー、射撃。合気道は勝敗がつかない特殊な競技だが、迫力のある演武ができるように練習を重ねる。アーチェリーと射撃は常に真ん中を狙い続ける集中力を要する競技。練習した分だけ得点につながるが、気持ちにも左右されるが故に奥が深い。私が見ている部分はほんの一部でまだまだ知らないところがたくさんあるはずだ。だが、2年ないしは1年間取材することで、選手の成長を間近で見ることができる。私が今年一番すごいと思わせてくれた選手を紹介したい。アーチェリー部の山田梨乃(環都4)だ。昨年までは練習した努力が結果に結びついていないであろう時期だった。冬にたゆまぬ鍛錬を重ねた結果が大学ラストイヤーで実ることに。4月に行われたリーグ戦ではチームをけん引し続け、王座出場に導く。さらに夏に行われた第65回関西学生ターゲット選手権大会では準優勝。9月の第63回日本学生個人選手権大会ではベスト8、そして、今月行われた第29回関西学生インドア選手権大会では堂々の優勝と、本気で競技に向き合い続けた真骨頂を見せてくれた。スポーツには勝敗がついてくる。必ず勝つとは限らない。だからこそ、負けた時はその経験を糧にさらに1歩成長する。そのような姿を見ると、私も今のことに全力で頑張ることができるのだ。人にとって感じることはそれぞれだと思う。けれど、試合を見ている人に彩を与えれくれるからこそKAISERSを応援するファンも多い。これこそがKAISERSの魅力だと感じる。

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△優勝が決まり、ガッツポーズをする山田。お気に入りの1枚です。

3年間の感謝と愛

カンスポでの3年間の活動が終わる。大学入学当初はKAISERSの学生記者となることなど考えてもいなかった。だが、紆余(うよ)曲折ありながらも、カンスポを続けてきて本当に良かったというのが一番の気持ちである。それぞれが班長競技を愛し、熱意にあふれる最高の同期たち、かわいらしさがありながらも、カンスポのことには本気で考え向き合っている2年生、いろいろなことを吸収し、メキメキとカンスポ愛を育んでいる1年生。すてきな環境で自分磨きをさせてくれて、そして、こんな私を受け入れてくれてありがとう。そして、3年間取材をさせてもらったKAISERSの選手たち。私が何かできたことはほどんどないと思う。けれど、取材をするたびに心が引かれるものがあり、なにより本気を体現し続け、成長するKAISERSに出会えたことは私の宝物だ。これからは一ファンとしてKAISERSを愛し続ける。

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△[射撃部]インカレ終了時の集合写真。射撃部の方々の助けがなければ取材することもできていなかったと思う。本当にありがとうございました。
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△[合気道部]第64回全国学生演武大会での集合写真。2年間取材させていただきありがとうございました。

恩返しと私の決意

3年間でカンスポのみんなから、KAISERSから得たものは胸に刻まれている。ただ、このままにするわけにはいかない。私には目標が2つある。1つは恩返しをすることだ。もちろんKAISERSに直接、恩返しをすることはできない。けれど、この3年間で学んだことの全て。KAISERSの魅力、全力を出し切って本気で競技に取り組む姿勢をなにかしらの形でつないでいく。一ファンとしてKAISERSをこれからも支え続けることが、恩返しになるはずだ。そして、2つ目に私自身が今度は感動をつないでいくこと。「KAISERSのように優しく強く挑戦し続ける人生にする」。これが私の決意だ。まだ人生20年。これから先、どのようなことが待ち受けているか、はたまたどのような人生を歩むことになるか想像がつかない。けれど、KAISERSのように日々、挑戦し続け成長することで乗り越えていけると思う。そして、その姿で1人でも多くの人の心を動かしたい。いまだなにもできない私だが、成長し続けてみせる。愛する、そして尊敬するKAISERSに私自身もなれるように。【木村遥太】

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