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◇2025年関西学生女子春季リーグ1部2部入替戦◇対阪南大◇7月26日◇大阪体育大学

【前半】関大0-0阪南大
【後半】関大1-0阪南大
【試合終了】関大1-0阪南大

スターティングメンバー
GK 勢古
DF 徳弘、風間、木村、岡村
MF 藤田祐、岩川、吉田り、山本ノ
FW 木田、西

1部リーグで戦ったプライドをぶつけた。ボールを保持し、試合の主導権を握った関大なでしこ。後半8分に、DF徳弘海羽主将(みはね=人4)のクロスをFW木田陽花(経2)がトラップし、右足を振り切った。この1点を守り切り、秋季リーグも1部の舞台で戦うことに。創部初のインカレ出場へ向けての挑戦権を得た。

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△DF徳弘主将

春季リーグを7位で終え、入替戦へと進んだ関大なでしこ。2部で2位の成績を残した阪南大と相まみえた。試合は序盤から関大がボールを握る。ファーストチャンスは前半8分。左サイドで受けたMF山本ノア(人1)が、中央へ侵入しロングシュートを狙う。ボールはクロスバーを直撃。先制点とはならなかったが、相手ゴールを脅かす。同20分には、最終ラインのDF風間はのん(情1)が、右サイドのMF藤田祐穂(法2)に背後へのロングパスを供給。ゴールラインギリギリで収め、サポートに来たDF徳弘主将へ。鋭いクロスを供給するも、中央のFW木田にはわずかに合わず。さらに5分後には、MF吉田りん(政策3)とMF藤田祐がテンポを変え、FW木田へくさびを入れる。相手DFを背負いながらも反転しシュートを狙うが、ボールは枠外へ。チャンスを作るものの、先制点を奪うことができない。

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△MF山本ノ
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△MF藤田祐

ビルドアップからゴールを狙い続けるが、同32分にDF岡村まどか(政策1)のパスが奪われる。ショートカウンターを浴びるも、DF風間がスライディングでブロック。決定機を作らせない。直後のコーナーキックでも、ルーズボールをシュートされるが、DF陣の体を張った守備で枠に飛ばさせず。全員でゴールを守り抜いた。すると前半終了間際に決定機が訪れる。相手陣地でFW西凛華(法2)がボールを奪い、ドリブルで侵入。左サイドに走り込んだDF岡村へスルーパスを供給し、左足でシュートを狙う。枠を捉えたが、相手GKが左手で好セーブ。ネットを揺らすことができず、スコアレスのまま試合を折り返した。

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△FW西

後半は春季リーグ得点王のFW宮本美優羽(経1)を投入。勝利に向け、先制点を狙いに行く。同5分、DF徳弘主将のクロスにFW宮本美がヘディングシュート。直後にもMF山本ノのクロスを胸で収め、ボレーでゴールを狙う。得点にはつながらなかったが、開始早々チャンスメイク。序盤は前半同様主導権を握ると、同8分に均衡が破れた。「ペナルティーラインとタッチラインの間のスペースを狙っていこうとなった」(MF藤田祐)。右サイドのMF藤田祐がポケットを狙うDF徳弘主将へスルーパス。右サイドをえぐりクロスを供給する。FW宮本美がスルーし、中央でFW木田が受けると、冷静にシュート。ボールはネットを揺らし、待望の先制点を奪った。「複数人でゴールに対して人数をかけて、自分たちの得意としている少ないタッチで関わってシュートまでいくことをやりたいと話していた」とDF徳弘主将。理想的な少ないタッチ数で、阪南大DF陣のブロックを崩し切った。

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△ゴールを奪ったFW木田

勢いに乗った関大は同10分、自陣でDF木村衣那(えな=経2)がボールを奪い、ロングカウンターを狙う。相手陣内へ運び、最後はMF吉田りがシュート。立て続けに相手ゴールを脅かすが、複数得点を奪えず。すると同15分、24分には自陣ペナルティーエリアへ侵入される場面も。DF徳弘主将を中心に守り抜くが、昇格が懸かる阪南大の攻撃を浴びた。流れを変えたい関大はMF前田柊(政策2)を投入し、スピードから得点を狙う。ビルドアップからMF前田を中心に狙い、DFラインを上げながらボールの保持時間を増やした。同43分には、MF前田が得意のスピードを生かし、右サイドを突破。ペナルティーエリア内で相手に倒されるも、レフェリーの笛は鳴らず。PK獲得とはならなかった。しかし安定したボール回しで時間を稼いだ関大。決定機を作らせず、1部残留を決めるウノゼロ勝利をつかみ取った。

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△集合写真を撮る

「インカレに向けてのスタートラインに立てたことが大きい」。チームを残留へ導いたFW木田は笑顔で答えた。1部の舞台で苦しんだ半年間。強豪チーム相手に、結果で現実を突きつけられた。しかし、今日の勝利でリベンジの機会を手に。「インカレ出場を決めてこそ、女子チームの歴史を作れる」とDF徳弘主将。創部初のインカレ出場へ、視線は先を捉えた。徳弘世代は、関大なでしこ史上最も長い秋になるに違いない。【文:上田峻輔/写真:上田峻輔、松浦翼】

▼DF徳弘主将
「前半は少し緊張もあり、なかなか自分たちのペースでサッカーができなかった。いつも以上に緊張しているように感じたので、しっかりピッチ内で、無駄な声かけでもいいので声を多くしていった。しっかりこの雰囲気に慣れようと話していた。そこから自分たちのサッカーをして、より戦術的なことを話して、前に勢いを持ってシュートまで行けた。結果的に勝てたので、良かったと思う。(前半と後半で戦い方が変わった)前半は簡単に中に放り込むシーンが多かった。ただ相手の特徴として、1対1で勝ちに行くよりも、複数人でゴールに対して人数をかけて、自分たちの得意としてる少ないタッチで関わってシュートまで行くことをやりたいと話していた。結果的にサイドで崩して、クロスからシュートという形で得点が出たので、本当に良かった。(昨年の入替戦と同じ会場であった)この1日でここからの半年が決まる。緊張はしたが、自分たちのサッカーをしたら絶対勝てると思っていた。実力も絶対自分たちの方が上で、そう言い切れることをやってきた自信もあった。そこは自信を持って挑もうと考えていた。(久々の右サイドでの出場だった)やはり攻撃ができて楽しい(笑)祐穂(=MF藤田祐)と高校の時に右サイドを組んでいて、高校3年時の選手権ぶりに一緒に右サイド組んだ。すごく楽しみにしていて、結果的に右サイドからの崩しで、最後は宮本(=FW宮本美)がスルーして木田(=FW木田)がシュート。高校の時と同じような形で決められたので、すごく楽しかった。(大声援が響いた)こんなに遠いのに駆けつけてくれた。ずっと前から応援に行くと言ってくれている選手もたくさんいた。本当にみんなの応援があってこその今日の勝利だと思う。(秋季リーグへの意気込み)ここはストートライン。インカレ出場を決めてこそ、女子チームの歴史を作れると思う。ここで安心せずに、よりレベルアップして秋季リーグに臨みたい」

▼FW木田
「周りからすればただの一戦だとは思う。でも自分にとっては、半年かけてつかんだスタメンでもあったし、1年かけて戻ってきた入替戦でもあった。気持ちの部分ですごく思うことがあった。とにかく結果を残すことが大前提にあったので、1点だけだったが守り抜いて勝てた。やっとスタートラインに立てたという気持ちが大きい。(昨年の入替戦と同じ会場だった)昨年も1点取ったけど、引き分けでPK戦で負けてしまった。その後半年間2部リーグで戦い、成長したところをここで発揮しないといけないと思っていた。あとは、試合前に練習をしていた香音さん(=𠮷尾香音・24年度卒・現スペランツァ大阪)にも会った。香音さんに対して、自身の成長を見せたいと思っていた。(前半は得点を奪えなかった。後半の意識は)前半は相手のペースに合わせて攻撃をしてしまってたように感じた。クロスに対してどのタイミングで飛び込むのか、ギアを上げるタイミングを徹底しようと思った。その中で、マイナスの部分で受けれたので、そこは評価しても良い部分かなと思う。(得点の感想は)やっと得点を取れたという感じ。うれしいの一言。(大声援が響いた)もっと応援団を楽しませる全力プレーができたかなと思う。ただ、インカレに向けてのスタートラインに立てたことが大きい。もっと練習して、次は全国の舞台に応援しに来てもらえるように、切り替えて頑張っていこうと思う。(秋季リーグに向けて)このメンバーでインカレに行くので、引き続き応援お願いします」

▼MF藤田祐
「個人的には、立ち上がりは全然ダメだった。だんだん体が慣れて、後半みんなの体力が厳しい時に、自分はポジションがインサイドハーフに変わった。そこからボールに関わる回数を増やそうと意識して、結構走り回れたかなと思う。ただ、最初からそれはやらないといけないなと感じた。(前半ボールを保持したが決定機を作れなかった)高校の時、サイドハーフを海羽さん(=DF徳弘主将)と一緒に組んでいた。久しぶりにやって、1人で攻撃に行くというよりかは、味方を探してしまうという、自分のプレースタイルが出た。味方を使って、自分も走る。今日はそのプレースタイルが出てしまったので良くない。後半は逆にクロスを供給できたと思う。(ハーフタイムに話したこと)ペナルティーラインとタッチラインの間のスペースを狙っていこうという話になった。アーリークロスより、サイドをえぐってマイナスにクロスという形を増やそうとなった。意外にも相手のDFラインが低いなと思ったので、自分と海羽さんでそこを意識しようとなった。(DF徳弘主将とのサイドは)練習で1度プレーをした時に、やはりプレーがしやすいなと思った。楽しいし、どう動いてくれるかが分かる。自分がボールを持った時も結構動いてくれて、プレースタイルも分かってくれている。サイドでプレーするなら、海羽さんと組むのが一番だと思っていたのでうれしい。(得点に絡んだのは全員追学高出身だった)追学の心がつながっている(笑)(大声援が響いた)こんな遠いところまでありがたい。改めて、応援の力ってすごいなと思った。(秋季リーグの意気込み)得点を取る!味方を生かすプレーも継続してしたい。ただ、自分が得点を取り、ピッチに居続けられるような選手になる」

▼MF山本ノ
「1部として勝たないといけないというプライドを持って戦った。やはり油断してはいけない。今まで大量失点が多かったので、今日の試合に向けていろいろ今まで積み重ねてきて、すり合わせてきたので勝てて良かった。しかし、これは目標ではなく通過点。次もまた1部で戦えるから、インカレに出場することを目標にしても恥ずかしくない位にチームの完成度を高める。これからどんどん練習して、進化した関大を見せられるようにしたい。(試合の入り方)相手が守備の時に引いて守ってきたので、攻撃では前にボールを送る。守備では、前線から連動した守備を意識した。(後半の入り)FWにボールが入った後の展開と、逆サイドへの展開についてを話し合った。自分の中でもう少しギアを上げられたことが反省点。(今後の目標、個人とチーム)秋リーグよりもシュートを増やす。もっとチャレンジして、自分のプレーの幅を広げたい。チームとしてはインカレに出場した4校に対して、チャレンジできるチームになりたい」

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