◇令和７年度関西学生春季リーグ戦第３節◇対同大１回戦◇４月27日◇GOSANDO南港野球場

関　大 ０００　０００　０００＝０
同　大 ０００　００１　００ｘ＝１

（関）荒谷、曽我部—笠井
（同）橋本裕—坂

１（中）渡邊
２（左）山本峻
３（二）下井田
４（遊）山田
５（捕）笠井
６（右）河田
７（一）鹿熊
８（三）森内
９（投）荒谷

開幕節で勝ち点を落とし、これ以上の勝ち点献上は許されない関大。今節は同大と対峙（たいじ）した。先発・荒谷紘匡（法４）は立ち上がりから走者を背負いながらもホームは踏ませない粘投を続ける。両者無得点で５回を終えた。試合が動いたのは整備明けの６回。２死三塁のピンチを背負うと、味方失策で先制点を献上する。この１点が決勝点となり、まさかの今季３度目となる完封負けを喫した。

開幕節から大きく打順を入れ替えた関大。山本峻輔（人２）、河田流空（りく＝文３）をスタメンに抜てきする。先攻の関大は１、２番があえなく凡退。３番・下井田悠人（はると＝経４）は捉えた当たりを放つが、ひと伸び足りず右飛に倒れた。先発マウンドに立つのは、荒谷。先頭に左安打を浴び、犠打でいきなり得点圏に走者を背負う。次打者に犠飛を放たれ、２死三塁に。相手４番を迎えるが、持ち前の平常心で難なく打ち取り、無失点の立ち上がり。２回は開幕節で不振に苦しんだ山田悠平（商４）が待望の今季初安打を放つ。続く笠井康生（法３）の進塁打、河田の死球で１死一、二塁の好機を演出。先制点が欲しい場面だったが、鹿熊大誠（情４）は併殺打に倒れ、得点とはならない。

３回以降は両投手が圧巻の投球を披露。荒谷は５回までに７個の三振を奪う。昨年から打線の苦しむ試合が多い関大。１点の重みを知る荒谷は、気迫の投球でスコアボードに０を並べ続ける。しかし６回、１死から二塁打を浴び、初回と同様に進塁打で２死三塁に。迎えるはまたしても相手４番。この場面でもコーナーを突く荒谷の投球が勝り、内野ゴロを打たせる。遊ゴロで３アウトかと思われたが、山田が痛恨の失策。無情にも打球は外野へ転がっていき、先制点を許してしまった。

すぐさま反撃したい７回。先頭の下井田が中安打で出塁する。続く山田は犠打の構えを見せる。しかし、初球はファール。カウント１－１となり、ベンチはバスターエンドランを選択する。だが、山田は空振り。スタートを切っていた下井田は盗塁を成功させるも、打者・山田が守備妨害を取られ、打者がアウト、下井田が一塁へ戻されてしまった。それでも次打者の初球で再び下井田が盗塁を決める。春季リーグ戦開幕前に「足を見てほしい。盗塁数にこだわる」と話した下井田。機動力でチームを勢いづける。５番・笠井は進塁打で、２死ながら三塁に走者を置き、打席には河田。スタンドからもより一層力強い応援が飛ぶが、空三振に倒れた。

８回には好投の荒谷に代えて代打・西川昌希（商２）を送る。しかし、三振に倒れ得点を奪えない。８回裏からは２番手・曽我部僚太郎（政策４）がマウンドに上がる。味方失策で先頭に出塁を許すが、次打者を併殺に斬り追加点は与えない。１点ビハインドで迎えた最終回。１番からの好打順に、ベンチやスタンドの期待も高まる。しかし先頭の渡邊貫太（経３）が二ゴロで凡退。続く代打・大塚誠人（情４）も三振に倒れ、後がない状況に。主砲・下井田のバットに最後の望みが委ねられたものの、左飛でゲームセット。早くも今季３敗目となってしまった。

荒谷は開幕戦と同様に自責点０ながら負け投手に。きょうの試合を終えて防御率0.82と好投を続けているだけに野手陣が頑張りたいところだ。ここまで毎試合失策で、積み重なったＥの文字は７つ。守備力強化を図り、守り勝つ関大らしい野球を取り戻して、悲願達成へ望みをつなぎたい。【文：櫻田真宙／写真：水井陽菜、櫻田真宙】