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◇クリスマスコンサート・第63回定期演奏会◇12月8日◇ザ・シンフォニーホール

今年もこの季節がやってきた。応援団吹奏楽部の集大成を発揮する12月。クリスマスコンサートと第63回定期演奏会が開催された。

細部にまでこだわりを見せ、入念にリハーサルが行われる。「全員が自信を持って本番に挑みたい」。楠田梨乃実行委員長(文3)の言葉通り、不安箇所を消すようにリハーサルを終えた。

IMG_9203-200x133 【応援団】4学年で集大成の演奏響かせた!
△演奏の様子

まずはクリスマスコンサートが始まる。Opening Act部門は、力強い歌声と共に『サークル・オブ・ライフ Fromライオンキング』で幕開け。段床伊吹(情3)の指揮のもと、壮大な歌声で会場を包み込んだ。続いては、TV Show Music Collection部門へ。ジャンルを問わず、テレビで親しまれているメロディが奏でられる。最初に演奏された『ゲバゲバ90分』は、昭和を代表するバラエティ番組のテーマ曲。古くから親しまれている曲に会場は盛り上がりを見せる。『Miracle Shot』では、たくさんのソロパートで一人ひとりの音色を強調。まとまりの中でも、個人の演奏を引き立て、音楽の厚みを見せた。続いて行われたのは、Jazz Remix Collection部門。『グレンミラー名曲オープニング』は、吉田太陽(文3)のドラムソロから始まる。各楽器セクションの演奏で、客席を盛り上げ、場内は一体に。それぞれのパートにスポットが当たり、音色を響かせる。パート紹介と共に全部員の演奏を届け、分厚いサウンドを見せた。

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△段床
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△吉田

続いて、『Vermilion』を演奏。この曲は3月に行われたSpring Concertで共演したクラリネット&サックス奏者・辻󠄀本美博さんが手掛けたものだ。今回は、須貝史那(安全4)がクラリネットソロを披露。さらに、曲の途中では、太田垣里央(社3)、中塚絢女(法2)のサックスソロも加わる。迫力満点の演奏で会場に拍手がこだました。最後はChristmas Song Collection部門を届ける。クリスマスを彷彿(ほうふつ)とさせる8曲メドレーを演奏。サンタクロースの帽子を被り、ステージはクリスマスムード一色に。心温まる演奏は、師走の肌寒さを吹き飛ばした。アンコールでは、『SLEIGH RIDE』を披露。2曲目は、近年定着したボーカルステージを作り上げる。Mrs. GREEN APPLEの『僕のこと』を全員で歌い上げた。

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△須貝

続いて、夕方からは第63回定期演奏会が始まる。おのおのの練習を終えたKAISERSも会場に駆けつけ、開演を心待ちにしていた。いよいよ開演すると、第1部は、山田瑚々南(環都3)の指揮で、『学歌』を奏でた。関大を象徴としてきた演舞曲を丁寧に演奏し、定期演奏会が幕開ける。次に演奏した『吹奏楽のためのソナタ ブラックジャック』は、今秋に行われた70周年記念演奏会で共演した、宮川彬良さんによって作曲された曲だ。偉大な先生の教えを受け、成長した団員たちの演奏が響く。続いて交響曲組『宇宙戦艦ヤマト』を披露。野球応援でなじみのある『宇宙戦艦ヤマト』をはじめ、4曲を奏でた。

第2部は『Lazuli Cherenkov for Wind Orchestra』から幕が開ける。吹奏楽の魅力を存分に発揮する曲で、観客を音楽の世界へ誘い込んだ。太田垣によるサックスソロも繰り広げられ、場内を魅了。『Third Wind』では、フルートのソロパートが見せ場を作った。6人のフルート奏者がスポットライトを浴び、繊細な音色を届ける。曲の最後は、川﨑ひなた部長(社4)のサックスソロパートで締めくくった。最後の曲目は、コンクールでも披露した『ウインドオーケストラのためのマインドスケープ』。8月の関西大会から、さらに成長した姿で演奏した。全ての曲目を終えると、川﨑部長による最後の挨拶が届けられる。「この4年間、一生忘れることのない最高の景色を見られたこと。そして大好きな仲間たちと共にこの演奏会を迎えられたことを、心からうれしく思います」。4年間の思いを口にした。そして、観客席から鳴り響く拍手に応えるべく、アンコールへ。1曲目に選択したのは、『Twilight in Upper West』。恩師である福田亨音楽監督のサックスと共演した。最後となる2曲目は、『アンコール!』。観客席からの手拍子を受けながら、それぞれのパートにスポットが当たる。部員全員が、感謝の思いと温もりを届けた。

IMG_7324-200x133 【応援団】4学年で集大成の演奏響かせた!
△福田音楽監督と共に演奏する

歴史ある応援団吹奏楽部は、今年が創部70周年の節目の年。『We Are Positive Monster』をスローガンに掲げ、笑顔を届け、幾度となく訪れた苦難も、前向きに捉えて進んできた。さらに今年は、森口友翔(社4)が第102代応援団団長を、川﨑部長が副団長を務め、団の中枢を担うことも多かった吹奏楽部。多岐にわたる飛躍を遂げた4年生の思いは、今後の吹奏楽部の未来を担う『Positive Monster』たちに引き継がれていく。【文:櫻田真宙/写真:早川莉央、櫻田真宙】

▼福田音楽監督
「(クリスマスコンサート、定期演奏会を振り返って)今年の4年生は、まさに僕が関西大学に来させていただいた時の1年生だったんです。4年間経つとこれだけ、人間としても演奏でも本当に変わったというか。一人ひとりが輝いていたのが、感動的でした。僕も親になったつもりで。見ていましたけれど、感慨深かったです。(演奏を終えた4年生に伝えたいことは)4年生はどちらかというと、控えめな子たちだったんですけれど、何も心配していなくて、優秀な子たちで、就職先も素晴らしいところに行かれるということで。輝かしい未来があるので、決して挫折があっても腐らずに自分の道を貫いてほしいなと思っています」

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