◇2024年度ムロオ関西大学Aリーグ第７節◇対立命大◇11月30日◇花園ラグビー場

［前半］関大３－19立命大
［後半］関大５－19立命大
［試合終了］関大８－38立命大

リーグ最終節の相手は立命大。前節の同大戦に敗れた関大は今節勝利しなければ、入れ替え戦への出場が確定する。苦しい状況の中、強敵・立命大に挑んだ。試合は序盤から押し込まれ、何度もトライを許す苦しい展開に。試合最終盤にＬＯ中村豪（商３）が意地のトライを見せたが、及ばず敗戦。リーグ８位となり、入れ替え戦への出場が確定した。

絶対に負けられない運命の１戦は立命大のキックオフで始まった。前半５分、敵陣深くのラインアウトからチャンスを演出する。混戦の中、相手の反則を誘い得たペナルティーキック（ＰＫ）をＳＯ立石和馬（人４）が決めて３点を先制。試合序盤に流れを手繰り寄せる貴重な得点をあげた。

しかし同11分、相手がラインアウトからボールをつなぎ、そのままインゴールへ押し込んでトライ。コンバージョンキックも成功し、一気に逆転を許してしまった。同19分、またも相手の猛攻を受けることに。スクラムから出たボールを持った相手選手に一瞬の隙を突かれ、ディフェンスラインを突破される。しかし、関大はこのピンチを冷静な対応。しっかりとブロックを組みトライを許さなかった。同26分、またもディフェンスラインを破られた関大だったが、WTB松下英太郎（政策３）のタックルで前進を許さない。

何とか猛攻に耐える関大だったが、同31分にこの日２つ目のトライを献上してしまった。一矢報いたい関大は同36分、敵陣深くで獲得したラインアウトからチャンスを作る。ピッチに投げ込まれたボールをＬＯ中村将人（経２）がしっかりキャッチ。そのままパスをつないで前進し、インゴールライン上まで迫った。しかし、相手ディフェンスの壁を押し切ることができず、反則を取られ得点とはならなかった。同39分には、またもトライを献上。コンバージョンキックも成功し、３－19となったところで前半終了の笛が鳴った。

巻き返しを図りたい後半戦。関大のキックオフで始まった。後半２分、ボールを受けたＰＲ宮内慶大（人４）が相手のタックルを跳ね返しながら前進。反則を誘いマイボールのラインアウトを獲得した。しかし、このチャンスは相手ディフェンスに阻まれ得点とはならない。同９分、相手に関大ディフェンスの間を突破されトライを献上。点差が21点まで広がってしまう。同17分にも右サイドから突破を許し、相手がトライ。なかなか悪い流れを切ることができない。何とか１点が欲しい関大は諦めず攻撃を続ける。同35分には、ボールを持ったＣＴＢ吉良陸人（文２）が相手ディフェンスのタックルを掻い潜り大きく前進。

ＣＴＢ吉良からパスを受けた、ＳＯ立石もタックルを受けながら前進する。しかし、最後はノックオン（ボールを前に落とす反則）を取られ得点とはならなかった。同39分、相手に左サイドから突破を許し、またもトライを献上してしまう。厳しい試合展開となったが何とか一矢報いたい関大。応援席からも声援が飛ぶ。

ロスタイムに突入した同44分、替わって入ったＨＯ完山汰成（商４）が相手のパスをカットしてそのまま独走。インゴール直前で相手にタックルを受け、トライとはならなかったが良い位置でラインアウトを獲得した。投げ込まれたボールをマイボールにすると関大はモールを形成。全員でボールをインゴールへと押し込み、最後はＬＯ中村豪がトライ。ついに、硬かった立命大の壁をこじ開けた。５点を追加し、何とか意地を見せた関大だったが無情にもノーサイドを告げるホイッスル。最終スコア８－32で、今季最終節を落とす結果となった。この結果により関大はリーグ８位が確定。リーグ７位以下が出場するＡＢリーグ入れ替え戦へ出場することになった。

今節をもって今年のリーグ戦は終了。１勝６敗でリーグ８位という厳しい結果に終わった。第２節に最終順位３位の近大を倒し、勢いに乗るかと思われたが舞台は関西の強豪がそろうＡリーグ。リーグ最下位で入れ替え戦出場という厳しい現実を突きつけられた。しかし、関西の強豪たちの中で荒波にもまれながら確実に進化を遂げてきた関大ラグビー部。12月14日に行われる入れ替え戦に勝利し、１部残留を決める姿を見せてくれるだろう。関大のプライドを胸に今年最後の試合を勝利で終えることに期待したい。【文：井原郷志／写真：春田史帆】