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◇2024秋季関西学生リーグDiv.1第7節◇対京大◇11月9日◇於・万博記念競技場

【第1Q】関大10-0京大
【第2Q】関大28-0京大
【第3Q】関大7-0京大
【第4Q】関大7-17京大
【試合終了】関大52-17京大

リーグ最終戦、7タッチダウン(TD)の猛攻で勝利し、全日本トーナメント進出を決めた。試合前、同会場にて神大が近大に競り勝ったため、関大が勝てば3位以上が確定し、全国への切符をつかめる条件。序盤から攻守共に圧倒し、主導権を握り続ける。RB阪下航哉(社4)、RB前川礼男(経2)、RB大野木陸人(人4)がそれぞれ2TDと、RB陣が躍動し、快勝を収めた。

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△RB阪下

「がむしゃらに、泥くさく。そういう姿が一番かっこいい。圧倒するぞ」。QB須田啓太主将(文4)の声は選手一人一人に響いた。相手のファーストシリーズをノーゲインで終わらせると、直後のオフェンス。RB阪下のランプレーで進め、最後はK中井慎之祐(法3)がフィールドゴール(FG)を成功させる。幸先の良いスタートとなった。

主導権を握った関大は直後のディフェンス。パントキックを蹴らせることに成功すると、そのリターンをRB阪下が一気にエンドゾーンまで運ぶ。「しっかり周りも見えていました。周りのブロックに感謝です」。エースRBは笑顔で振り返った。

第2クオーター(Q)に入っても攻撃の手は緩めない。着実に攻め続けると、最後はRB前川が今季11個目のTD。強靭な2年生RBがこの日もスコアを動かす。ディフェンスチームも負けじと鋭いタックルで相手の攻撃を封じ込み、流れを作ると、DB松井将一(商4)がインターセプト。空いたスペースをそのまま抜けTDまでもっていき、大きく差を広げる。第2Q終了間際にはRB前川、RB阪下がそれぞれこの日2本目のTD。35点のリードを奪い前半を終える。

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△RB前川

メンバーを入れ替えながら挑んだ第3Q。前半同様攻め込みたいところだったが、経験不足などによるプレー強度の低下が露呈してしまう。パス、ランともに攻めあぐね、膠着(こうちゃく)状態が続く中、流れを変えたのはRB大野木だった。空いたスペースを逃さず、自慢のスピードで置き去ると、着いた先はすでにエンドゾーン。4年間共に切磋琢磨(せっさたくま)してきたRB阪下とも喜びを分かち合った。

最終Q、4年生にとっては、リーグ戦最後の12分だ。LB中西匠(法4)のタックルが決まり、スタンドを沸かせると、DB富村侑平(商4)もQBサックで続く。おのおのが歩んできた4年間は十人十色であったとしても、『チームの勝利に貢献する』。その気持ちは一つ。最後まで競技に真っすぐ向き合い続けた結果、最高のプレーで脚光を浴びた。

RB大野木のダメ押しTDが決まり、最終戦に終止符を打ったKAISERS。5勝2敗、上位3位以内が確定し、全日本トーナメントへの切符を手にした。

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△RB大野木

今季のスローガン『CLIMB』を掲げ、ただひたすらに日本一を求め続けてきた選手たち。2節目にして近大に敗れ、崖っぷちに立たされたことも、立命大に完勝し自信を取り戻したことも、すべて日本一への道のりの一端に過ぎない。もちろん、宿敵・関学大に惨敗したことも。「何位通過であろうと、どの道も日本一につながっている。最善の準備をしたい」。磯和雅敏監督は思いを語った。甲子園ボウルまで残り約1ヶ月。山頂は手に届くところまで来た。あと3勝。須田世代、最終章はいよいよクライマックスを迎える。【文:稲垣寛太/写真:早川莉央】

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△QB須田主将

▼QB須田主将
(試合前、神大が近大が勝った瞬間を目の当たりにした)神大が勝った後も、自分たちがやることに集中しようという声が出ていたので、そこはぶれずに試合に入れたかなと思います。前の試合がどうなろうが自分たちのやることは変わらなかったので、そこに対してみんながやり切ってくれたのは良かったかなと思います。(いざ試合に入っても序盤から攻め続けた)きょうに関しては僕が本当に情けなかったと思います。関大に入ってから一番情けないプレーをした日かなと思いますし、OLも頑張ってくれて、RBもWRも完璧でした。僕が最初慎重に行き過ぎてオフェンスにブレーキをかけてしまった。主将でもあるので、そういう弱気な部分を見せるとチーム全体にもブレーキがかかってしまうのかなと思いました。自分のプレーは0点です。情けないと思いました。他のユニットのみんなが頑張ってくれてチームを引っ張ってくれたので、崩れずにリズム良くかみ合わせることができたと思います。ただどうしても次のステージになると、僕がなんとかしないといけない場面は絶対に来ると思うので、そういう時に最前線で相手に立ち向かっていく姿勢を見せたいです。いいパスを投げ込むことが一番みんなに思いを伝えられる。残されたチャンスをつかみ取りたいと思います。(大学生としての試合は多くても3試合となった)今が頑張り時だなと思いますし、悔いのないように、最後の試合の日に『もうやり切った』とグラウンドで思えるように毎試合尽くしたいです。(関学大、立命大と再び全日本トーナメントでしのぎを削る)実際、シーズンで2敗しているチームですし、僕たちが進むことをうれしく思わない人もいっぱいいてると思うんですけど、どんな人が僕らを見ても結局、今年の関大は強かったと思ってもらえるように。僕らが次進むということは悔しい思いをしているチームもいると思うので、そういう方々が僕たちが進んで納得してもらえるような組織にならないといけないと思います。いろいろなものを背負って、正々堂々と戦いたいと思います。

▼RB阪下
「(ずっと口にしていた『チームを勝たせるTD』を奪った)最初は流れが良くなかったんですけど、自分のリターンで流れを引き寄せることができたと思っています。(1本目のTDは右から大きく左へコース展開、周りも見えていた)1対1も抜けましたし、タックルも剥がすことができて、あとはみんながいいブロックをしてくれて走れたので、感謝したいなと思います。(2本目は右サイド、狭いところを駆け抜けてのTD)得意なコースです。道が空いていたので、あとは何人かを剥がすだけでした。(後半には同期のRB大野木もTD、人一倍喜ぶ姿もあった)活躍が見れてうれしかったんです。すごく仲良いので(笑)(全日本トーナメントではRBユニットとしてどんな活躍を見せたいか)まだ上を目指すことが決まったので、RBみんなでランでゲインを出して、駿斗(WR溝口駿斗=商4)に負けない活躍をしたいです」

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