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◇ 高松宮記念杯男子第67回令和6年度全日本学生選手権大会◇11月6日◇広島県立総合体育館

[前半終了]関大15―18法政大
[後半終了]関大18-16法政大
[試合終了]関大33ー34法政大

4年生最後の戦いが幕を開けた。 高松宮記念杯男子第67回令和6年度全日本学生選手権大会(インカレ)初戦、対するは法政大。「強豪ぞろいの関東で自分たちと近いレベルだと思う。初戦が重要になるインカレになると思います」と秋リーグ終了後に関大ハンドボール部男子は口にした。その予想通り、試合は開始後から両者一歩も譲らない展開に。関大が先制するも開始14分に同点となる。その後、相手が点を重ね3点ビハインドで後半に進んだ。後半開始直後は相手のペースになる。中盤には最大5点差にまで広げられたが、福島悠大主将(文4)、白井祐登(人4)ら4年生が中心に関大に流れを持ち込み、同点に。終盤に1点を追う展開で、最後の1秒まで勝者が分からない切迫した試合になったが、惜しくもネットを揺らすことはできず。1点差で黒星になり、インカレは初戦敗退で幕を閉じた。

相手は4年生が多いチーム。気持ちから負けずに。そう話し合いがあり挑んだインカレ1戦目。相手ボールで試合は開始し、林航琉(経2)のゴールで関大は先制点を手にした。白井、福島主将が点を決めすぐさま2点リードする。関大が反則で2分間プレイヤーが少ない状況に。エンプティゴールを狙われるもここは決まらなかった。相手もプレイヤーが一人少ない場面になるも、ここで点を決められてしまい、1点差に。高身長の相手がする高い位置からのシュートに苦戦し、関大は守り切ることができず、同点に追いつかれしまう。松本一徳(かずのり=経1)がパスカットで相手の攻撃を止めるなど、初のインカレの舞台で躍動。小田航平(人3)、白井、林がクロスを駆使し、攻撃し点を取り返すと、応援に駆け付けた、友人や親の声援もさらに熱を帯びた。

IMG_5302-200x133 【ハンドボール男子】インカレは涙の初戦敗退に
△林

1点を追いかける状態、このままの流れで逆転し、前半を終えたいところ。相手の速攻をGK若宮宏希(安全3)が止めると、白井がネットを揺らした。林、小田がフェイントを掛け、空いた相手ディフェンスの隙間を白井が突破。シュートが決まった。相手が速攻を仕掛けるも、林が走って止める。だが、相手のシュートが決まり続け、23分で関大は3点ビハインドに。タイムアウトを要求した。タイムアウトが明けると、福島主将がカットしたボールを走り出していた松本にパス。2人で速攻を仕掛け得点する。最後にGK若宮が体全体で相手シュートを阻止し、前半は終了した。

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△白井
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△若宮

3点ビハインドで迎えた後半。林のパスから松本が得点する。その後は相手が連続得点。だが、関大のディフェンスがはまるようになり、相手がなかなかシュートを打つことができない。8分が経過した時、高校時代から共にプレーをしている、小田と白井のスカイプレーが決まり、チームは活気付いた。林、小田、松本ら下級生がシュートを決め、15分が経過しそうな頃に同点に。すぐに相手が取りかえすも、4年生の意地を見せ、福島主将がネットを揺らす。ガッツポーズを見せ、関大サイドの熱がさらに高まった。ここからはと取っては取られての展開が続く。9㍍ラインから林が勢いを付け得点し、再び同点に。7㍍スローを与えてしまうも、GK田中星矢(人3)が相手にプレッシャーを与え、ゴールを死守した。だが、点は同点のまま。関大がタイムを要求した。後半28分、試合時間残り2分。会場には両者の応援の声が響き渡る。1点ビハインドで攻撃は関大。林がここで同点弾を決めた。残り40秒で相手がタイムを要求し、タイムアウトが明けると追加点。再び、1点ビハインドになってしまった。関大が最後の攻撃に、林のシュートはキーパーに当たり、コートへ戻る。福島主将が再びゴールを狙ったが、相手GKに止められてしまった。あと1攻撃を狙うもここで試合終了を告げるブザーが鳴り響く。涙を流し、膝から崩れ落ちる後輩。4年生の目にも涙が。インカレは1点差で初戦敗退となった。

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△福島主将
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△試合後の整列前

今試合でチームの勢いが切れそうな時に、シュートを決めチームを鼓舞した4年生。だが、あと一歩が届かなかった。インカレ初戦敗退に皆が涙の中、最後のミーティングで「よくやってくれた」(寺内監督)と声を掛ける。小田は「1試合でも先輩と多く続けたかった。悔しい思いでいっぱいです」。今年を振り返って「勝てる試合で負けてしまったことが多くて足りない点もあった。そこを改善した行きたい」(小田)この景色を忘れない下級生が新たなハンドボール部を築いていくはずだ。関大の名を全国の舞台で刻むべく、新たな世代が幕を開けた。【文:村中望乃/写真:村中望乃、滝口結月】

▼白井
「(試合を振り返って)言われたことをしっかりやれました。できなかった部分は最後のほうはしっかりとやれたので良かったです。(今日の試合で1番印象的だったのは)小田とのスカイプレーです。高校からずっと一緒にやってきたんで、最後にああゆう形でプレーできてうれしかったです。(4年間を振り返って)1年の頃から試合に出させてもらって、途中は怪我もして迷惑もかけました。それでも最後はけがなく出ることができて、負けてしまったけどいい思い出になりました」

▼福島主将
「(試合前の様子は)4回生にとっては最後のインカレで、後輩たちもやるぞという雰囲気だったのでしっかりとやるぞというように声を掛けました。一つになれたと思います。(4年生のプレーが目立った)インカレとなると、4回生の活躍している姿を見ていた。いざ自分たちがその代になってみて、なにか勢いを変えるプレーをしないといけないなという風には思っていました。プレーにはその気持ちの部分が表れていたかなと思います。(反省点は)どんな時でも絶対に決め切るという部分が足りなかったかなと思います。(今年1年を振り返って)一瞬で過ぎ去りました。リーグでは思うように結果が出なかったで、西カレでは奮起して3位に入って。インカレでは勝ち切れるとは思ったけど、負けてしまって。思うようにはいかない1年でした。(後輩に向けて)とにかく、『頑張れ』という言葉しか出ないです」

▼小田
「(どのような気持ちでい臨んだか)4回生はプライベートでも親しかったし、1試合でも多く一緒に戦いたいという気持ちで挑んだんですけど、全力を出し切ることができなかったです。そこで先輩を引退させるという形になってしまってそこは悔しい気持ちでいっぱいです。(相手は4年中心のチームで引退が掛かっている選手が多く、気持ちで勝ちに来ると思っていました。先輩のためにという気持ちで、俺と航琉(=林)は絶対に強かった。だから、絶対に気持ちでは負けんとこうっていう思いで挑みました。(今後の意気込み)春リーグから負けてはいけない試合でふんわり負けることが多かった。そこの部分でフィジカルとか知識とか足りない部分を補って、チーム全体でいい形で始めたいです。(4年生に向けて)まず、ほんとにすみません。プライベートでも学校生活、部活でもいろんなことも教えてもらえました。僕が先陣切って、後輩たちに伝えていきます」

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