◇ 第90回全日本大学総合選手権大会（個人の部）◇10月29日◇所沢市民体育館

［男子シングルス１回戦］
人見●０－３

［女子シングルス１回戦］
榎◯３－１

［女子シングルス２回戦］
榎●１－３
世古●０－３
藤原◯３－１

本日より全日本大学総合選手権大会（インカレ）のシングルスが始まった。関大からは、人見航希（社３）、榎花恋（人２）、藤原優（商２）、世古茉由加（人１）の４名が出場。藤原があす行われる３回戦に駒を進めた。

関大勢トップバッターで出場したのは、女子シングルス１回戦の榎。藤原がベンチについた。試合は榎のサーブでスタート。第１ゲームでは、相手のペースに。徐々に差を詰めたものの、７－11で第１ゲームを献上した。第２ゲームからは、安定したレシーブやサーブが決まるように。９－９で同点に追いつかれたものの、トスを高く出したサーブで得点し、デュースに持ち込ませることなくゲームを奪取。榎の表情には、笑顔も見られた。第３ゲームでは、11－６と終始榎のペースでゲームを展開。第４ゲームでは、８点目まで相手の流れだったが、そこから３連続得点で勝利する。２回戦進出を決めた。

続いて登場したのは男子シングルス１回戦の人見。今年の関カレではベスト８入りするなど、年々実力を上げている。第１ゲームは、相手の３連続得点で始まった。強烈なプレーを展開。徐々に差を埋め、６点で同点に追いつく。１点を追い続けたが、引き合いで競り負けてしまった。第２ゲームでも、激しいラリーに。粘り強く攻めていく。最後の１点は隙をつかれ、第２ゲームも８－11で落とした。第３ゲームでは、先制点こそ奪ったものの、勢いに乗った相手の流れに。３点差をつけられたところで、タイムアウトを要求。左右に揺さぶられながらも返球し、食らいついていくが、相手がそれを上回る。第３ゲームは大差をつけられて敗北。ストレート負けで初戦敗退となった。

女子シングルス２回戦。藤原、世古は２回戦からの出場となった。まずは１回戦を突破した榎。２回戦は、昨年のインカレシングルス優勝者であり、Ｔリーグにも所属する強敵との戦いとなった。第１ゲームでは、左右に揺さぶられ、相手に翻弄（ほんろう）され、５－11となる。しかし、第２ゲームでは榎も負けじと食らいつき、５点目にして逆転。そこからリードを守り切り、11－９で第２ゲームを奪った。第３ゲームでは、審判からサーブの指摘をされる場面も。それでも榎はいたって冷静だった。３点を返し、同点に持ち込む。しかし、素早いラリーを展開され、７－11で相手のものに。第４ゲームでも、５点目までは取っては取られを繰り返すシーソーゲームとなった。しかし、そこから相手の流れを変えることができず敗北。結果は負けとなったが、強敵から１ゲームを奪う良い試合を見せた。

世古は、勝機のある試合を見せる。第１ゲームでは、試合の主導権を握ったかのように思われた。ほとんど動くことなく、相手を揺さぶる。５点目で逆転されてからは、同点に持ち込めても、１点が遠かった。先に相手のゲームポイントになるも、デュースに持ち込む。しかし、ネットにかかり、僅差で第１ゲームを落とした。第２ゲームでも、拮抗（きっこう）した展開に。またしても１点を追いかけた。最後はネットミスをし、９－11で第３ゲームへ。第３ゲームでは、速さを増したラリーが繰り広げられた。素早いラリーでは世古が競り勝つ。相手の緩急をつけた球を難なく返球し得点。先に世古がゲームポイントをつかんだが、デュースに持ち込まれてしまう。体勢を崩したところを狙われ、12－14まで粘ったものの、ストレート負けを喫した。

ラストに登場した藤原。第１ゲームでは、相手のミスを誘い、得点を量産していく。リードを許すことなく、11－７と余裕のある勝利を見せた。第２ゲームでも、やはり藤原が主導権を握る。トスを高く上げたサーブで得点。落ち着いたプレーで、11－６で勝利した。しかし、第３ゲームでは、粘りを見せた相手に苦戦。最大３点差開かれてしまう。正確なレシーブで確実に１点を積み重ね、９点で同点に。逆転とはならず、第３ゲームは９－11で相手のものとなった。そして第４ゲームでは、勢いに乗った相手のペースに。それでも冷静さを保ち逆転し、リードする。先に藤原のゲームポイントとなったが、デュースに持ち込まれてしまった。しかし、意地を見せ12－10で勝利。ファイナルゲームにもつれ込むことなく、３回戦進出を果たした。

関大勢唯一、３回戦へと進んだ藤原。「３回戦は関西の強い人を倒して上がってきた勢いのある相手なので、その勢いに負けないように、ランク入りを目指してしっかりと勝っていきたいと思います」。昨年のベスト32を超え、ランク入りを果たして見せる。【文／写真：貴道ふみ】

▼榎
「（１回戦は）相手の戦型も分からず、１ゲーム目を落としてしまいました。緊張していたのもあったのですが、２ゲーム目からは、しっかりとラケットを振って、ボールを入れていくことができて良かったと思います。（２回戦の相手は昨年のインカレ女王でしたが）以前にも試合したことが１回だけあって、その時は結構ぼこぼこにやられてしまいました。今回は、自分よりすごく格上の選手なので、自分ができることを精いっぱいやろうと考えていて、自分が何ができるかだけを集中して頑張ることができたことが良かったと思います。（来年以降に向けて）来年は大学生活の折り返しにもなるので、しっかりとこの秋と冬に練習を頑張って、来年の春季リーグ戦や関カレでいい結果を残せるように頑張りたいです」

▼藤原
「（２回戦について）相手は１回戦をしてきて、向かってくるので、最初から自分からいこうという気持ちで試合していて良かったです。途中から相手も自分のボールに慣れてきて、最後ギリギリ勝てた感じです。ネットインもあって不運なところもあったのですが、試合に勝てたので良かったです。（あすに向けて）３回戦は強い人を倒して上がってきた勢いのある相手なので、その勢いに負けないように、ランク入りを目指してしっかりと勝っていきたいと思います」