◇令和6年度関西学生秋季リーグ戦第2節◇対立命大3回戦◇9月16日◇マイネットスタジアム皇子山
関 大 000 000 000 00=0
立命大 000 000 000 01x=1x
(関)岩井、荒谷、金丸、足立ー越川
(立)有馬、荒井ー加藤
1(右)藤原太
2(二)森内
3(三)下井田
4(一)久保田
5(遊)山田
6(中)渡邊
7(捕)越川
8(左)河田
9(投)岩井
秋季リーグ3連覇中の関大。小田洋一新監督のもと、前人未到の4連覇を狙った。しかし春先から課題としていた打線がこの日も奮わず、立命大投手陣の前に放った安打はわずかに2。最後は延長11回にサヨナラ適時打を浴び2節目にしてともに勝ち点を奪えず。悲願の優勝はほぼ絶望的となった。
1勝1敗で迎えた立命大との3回戦。初回は両校ともに三者凡退で攻撃を終える。互いに好機を作ったのは2回。先攻の関大は、この日4番に座った久保田翔太(人4)が相手の失策で一気に二塁へ進む。山田悠平(商3)が1球で犠打を決め形を作るが、後続が内野ゴロに倒れホームは踏めない。
その裏、先発・岩井将吾(商4)は2死からフェンス直撃の二塁打を浴びこの試合初めてのピンチを背負う。それでも次の打者を力強い真っすぐで空三振。流れは渡さない。
4回表には先頭の2番・森内大奈(情2)が左前に運び犠打で二塁に進む。四球を挟み、一、二塁とすると迎える打者は5番・山田。浮いた球を捉え、強烈な打球となるも野手の正面を突き、ここも得点とはならない。
スコアボードに0が並び、緊迫した展開が続く中、岩井は淡々と打者を抑える。5回には中堅手後方を襲う大飛球に、渡邊貫太(経2)がダイビングキャッチ。味方の好守備にも助けられながら5回途中無失点の投球で、役割を果たした。
岩井の後を継いだのは2回戦から連投となった荒谷絋匡(法3)。5回途中からマウンドに上がった左腕は2回1/3を1本の安打も許さず。中盤の大事な場面でも動じず、見事に期待に応えて見せた。
関大打線が4回以降、沈黙を見せる中、8回からはエース・金丸夢斗(文4)を投入。1点もやれない状況ゆえに、この男に託すしかなかった。金丸は8回、9回と走者こそ出すものの、勝負どころでは150㌔に迫る真っすぐで空振りを奪う。自身最終イニングとなった延長10回では三者連続三振に仕留めるなど、貫禄の投球でチームに貢献した。
1点もやれない重圧に耐えながらマウンドを守り抜いてきた投手陣をなんとか救いたい打線。10回には、途中出場の余河航太(法2)が俊足を生かして出塁するも、後が続かず。11回も三者凡退に終わり、暗雲が立ちこめる。11回裏、金丸に代わり、2回戦で好投を見せた足立幸(人3)に継投。先頭に安打を許し、犠打と申告故意四球でピンチを招くと、最後は左越適時打を浴び激戦に終止符。近大戦に続き、立命大からも勝ち点を落とすこととなった。
サヨナラ負けが決まり、うなだれる選手たち。秋季V4が絶望的となった現実に涙が止まらなかった。力を発揮できず、足元を見つめ直した春。王者奪還を誓い、地力をつけ始めた夏。確かな手応えとともに挑み続けた秋は常に険しい道のりばかり。それでも何時も選手を支えてきた大応援団と共に戦う関大野球は多くの『感動』を呼び起こした。残り3節、藤原世代最終章のフィナーレは笑顔で。紫紺の魂は最後まで宿る。【文/写真:稲垣寛太】
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