◇第102回関西学生リーグ前期第11節◇対甲南大◇7月21日◇於・甲南大学ラグビー場兼サッカー場
【前半】関大1-2甲南大
【後半】関大1-1甲南大
【試合終了】関大2-3甲南大
スターティングメンバー
GK安田
DF桑原、大西、木邨、吉村瑠
MF川島、宮川、三木仁、真田
FW兎澤、前田龍
前期リーグも最終節となり、迎えた甲南大戦。試合は前半2分にフリーキック(FK)からDF大西志有太(文3)が合わせ、早くも先制に成功する。しかし、その後は相手に流れとなり、逆転を許し1点ビハインドで前半を終えた。後半、追いつきたい関大はMF真田蓮司(法2)の直接FKが決まり、反撃の狼煙をあげる。だが、何度もゴールに襲いかかるも、得点には結びつかない。アディショナルタイム突入間近に、自陣でボールを失い痛恨の勝ち越し弾を献上。追いつくことができず敗戦を喫し、前期リーグを2位で終えた。
甲南大ボールでキックオフした今節。開始早々に試合が動いた。前半2分、DF吉村瑠晟(経3)がファールをもらい、セットプレーのチャンスを得る。MF真田が蹴ったボールに反応したのはDF大西。足で合わせ幸先良く先制点を獲得した。だが、ここからの試合展開は相手のペースで進む。ロングボールで一気に前線へと送り、関大の自陣奥深くでタッチラインを割ればロングスローで押し込む甲南大。すると同17分に、右サイドを崩されゴール前の選手が押し込み同点弾を献上した。関大も負けじと左サイドからチャンスを作るが、ラストパスが通らない。

飲水を挟み迎えた同31分。自陣で失いカウンターのピンチに。DF大西が1対1となりボールをはじくが、そのボールを拾われシュートを打たれる。ここはGK安田翔悟(シス理4)のファインセーブで、相手のコーナーキック(CK)へ。CKのピンチとなるもFW前田龍大(人4)が頭でクリア。しかし、そのセカンドボールを追いかけたDF吉村瑠が、エリア内で相手を引っ掛けファールの判定に。ペナルティキック(PK)を与えてしまう。PKを冷静に流し込まれ、逆転を許してしまった。

これ以降は互いにチャンスを演出していく。同35分、MF真田が左サイドからカットインで中央へ侵入。DF桑原航太(社2)、MF川島功奨(社4)とつなぎDF吉村瑠へ。ミドルレンジから左足を振り抜いたが、枠を捉えることはできず。直後に攻め込まれ、連続でFKを与える。2回目のFKでは直接狙われたがポストに救われ、失点とはならなかった。アディショナルタイムは6分。終了間際の同51分に、MF宮川大輝(文1)がボールを刈り取りショートカウンターへ。自ら運び、FW前田龍へラストパス。相手GKと1対1の絶好の場面だったが、シュートは相手GKの足にあたり同点弾とはならなかった。ここで前半が終了。1点ビハインドで後半戦へ。

ハーフタイムでFW兎澤玲大(法1)に代え、FW堀颯汰(人1)を投入。関大ボールで後半が始まった。同3分にFW前田龍がファールをもらい、FKのチャンスを得る。DF木邨優人主将(政策4)を狙ったボールは惜しくも合わなかったが、DF吉村瑠が拾い左サイドからスピードを活かして侵入。MF真田へとボールが渡りクロスを上げるも、相手GKに弾かれゴールとはならなかった。続く同12分に、DF吉村瑠が左サイドから仕掛けクロスを上げる。ゴール前に走り込んできたのはFW堀颯汰(人1)。一度は相手GKに止められたが、弾かれたボールを流し込みネットを揺らした。しかし、DF吉村瑠のプレーでボールがラインを割っていたと副審が判定。協議の結果、ゴールは取り消しとなり、相手スローインで試合が再開した。

ゴールは取り消しとなったものの、慌てることなく相手ゴールへと迫る。同21分、相手のハンドにより、絶好の位置でFKを獲得。MF真田が蹴ったボールは、壁を越えゴールへと突き刺さり、正真正銘の同点弾を叩き込んだ。同28分、FW前田龍に代え、FW日笠蓮康(情1)をピッチに送り込む。同30分、DF桑原からパスを受けたFW日笠が、反転からシュートするも枠外。直後もDF桑原が自ら駆け上がり、FW堀へクロスを供給するが、うまく合わせることはできなかった。

同点となってからは一進一退の攻防が続く。しかし、アディショナルタイムに突入する直前に悲劇は起きた。同44分、相手のロングボールをGK安田がサイドで処理したが、そのボールが相手に渡ってしまう。素早く戻り一度はクロスを弾き出すが、このこぼれ球が相手に渡り痛恨の勝ち越し弾を献上した。アディショナルタイムは7分。残り時間で同点ゴールを狙う。しかし、猛攻を続けたが、甲南大の壁を打ち破ることはできず。無情にも試合終了のホイッスルが鳴り響き、連敗で前期リーグを終えた。

今季初の連敗を喫し関学大と勝ち点23で並んだが、得失点差で下回りリーグを2位で折り返した関大。大経大と並び前期リーグは全チームの中で最少失点と収穫もある。現在リーグは勝ち点5差の中に、6チームがひしめき合う大混戦。後期リーグは9月21日から始まる予定だ。そして、約1ヶ月後には総理大臣杯を迎える。ここ2年、学生の全国大会では初戦敗退が続いている関大。今年こそ、初戦突破そして日本の頂へ。熱すぎる夏がやってくる。【文:岩口奎心/写真:上田峻輔】
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