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コラムを書く時期になってしまった。この1年を振り返り、思い出す数々の場面。楽しい瞬間であると同時に、関大スポーツ編集局(カンスポ)の活動に終わりが近づいていることを気付かされる嫌な瞬間だ。

今年は班長競技も持ち、通年で様々な部活に関わった。部の目標を達成したレース、日本一になった瞬間、雄たけびを上げる選手たち。カンスポ人生に彩りを与えてくれる、どの部分を切り取っても素敵なKAISERS。報道の立場としても、一観客としても勇姿を間近で見させてもらった。それでも、やはり1番に思い出すのは選手たちからかけてもらった言葉の数々。違うことを書こうと思っていたが、2年連続同じことを書くのも悪くない。

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△観客席から見た感動シーン

担当競技を持ったことで、自分が文章で表現する機会は増えた。4月、漕艇のことなんて何も知らず、インタビュー内容も良くなかった私に「今日はありがとう。また来てな」と声をかけてくれた元漕艇部・城野吏哉選手(社4)。うれしくて、知らない競技も頑張ろうと思えた。その後は、ルールを覚えるなど小さなことから、選手たちの力も借りて、知識を増やす努力をした。漕艇もそれ以外の競技でも、競技を知らないのによく書けている文章だったと褒めてもらえるように。『文章で伝える』という去年の目標は達成できたと思う。

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△漕艇部のインタビュー中に撮ってもらったお気に入りの一枚(撮影:漕艇部マネージャーさん)

「望乃、最近他の競技ばっかり行ってるやん、いつ取材来てくれんの?」突然、部室の前で背後から声をかけられた。「なかなか行けてなくてごめん」。その時はさらっと流したが、取材を待ってくれている選手がいることを知り、空を飛ぶことができそうなくらいの喜びを感じた。反対に、こう言われたこともある。「カンスポって何を思いながら見てくれてるの?」。「もちろん、勝ってほしいって、応援しながら」。そう答えると、「勝ってほしいって、応援してくれてたんや」と驚きとうれしさの入り混じった顔で返された。気持ちが届いていない。試合のことを文章で書けていても、応援の気持ちを伝えることができていなかった自分が不甲斐なく思えて、悔しくて。言葉で伝えるように意識するようになった。その影響か、選手たちに声をかけてもらい、話す機会は去年よりも格段に増加。それでも、応援の気持ちは伝わっているのかという確信は持てないまま。「私は何か力になれているのかな。伝わっているのかな」と心の片隅でモヤモヤしている自分がいた。

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△メモを取る様子

消したくても消えない。そのモヤモヤをなくしてくれたのもKAISERSの言葉だった。楽しみにしていたインカレに行くことができなくなった私に「来てほしかった」と言ってくれた漕艇部・向原巧元主将(法4)。「カンスポが来ないとみんなやる気出ないわーって言ってたんですよ」。陸上ホッケー部男子・紀野来音元主将(人4)はこっそりと伝えてくれた。馬術部・漆原竜吉選手(情2)は「応援してくれてありがとう。来てくれることが俺のモチベーションなんだから、来年も絶対来て」と待ってくれている。他にもたくさんの言葉をもらったが、目の前が霞んできたのでここまで。「力になっている、伝わっている」。確信に変わった瞬間。もうマイナスには考えない。

去年は、「報道」というチームの一員ではない、でも部外者でもない微妙な立場が嫌で嫌で仕方がなかった。もどかしさは小さくなっても、完全にはなくならず。でも、今年は「報道」で良かったと心からそう思える。これは全て選手たちからもらった言葉のおかげ。プレーでも、言葉でも私のカンスポ人生に彩りを与えてくれるKAISERSに感謝したい。来年は、私のカンスポ人生ラストイヤーだ。カンスポの活動全てを通し、もらった彩りを還元できるようにしていく。待ってて、KAISERS。【村中望乃】

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△メダルをかけてもらった時。(左から)岩口奎心(法1)、漆原

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