◇2020年度関西大学連盟秋季リーグ戦第9日◇対武庫女大◇10月31日◇
(無観客開催のため、会場は非公開)
[第1セット]関大 25-17 武庫女大
[第2セット]関大 25-20 武庫女大
[第3セット]関大 25-19 武庫女大
[セットカウント]関大3―0武庫女大
先週、無念の2敗を喫した関大は6位に順位を落とした。上位6校が出場できる全日本インカレ。関大はその当落線上にいた。残り4戦。全勝し、必ずインカレ出場権をつかみ取りたいところ。勝利への強い思いはプレーにも表れた。第1セットから勢いを持って武庫女大に襲いかかると、その後のセットも着実にものにする。リーグ戦第2日の園女大戦以来のストレート勝ちを収めた。
立ち上がりから関大が主導権を握った。ライトの江口夏鈴(4年)や、ミドルの高山梨夏子(4年)、升谷未来(2年)が次々と得点を決める。「ストレート勝ちをした、園田(女大)との試合の時に、ミドルの攻撃がいっぱい決まっていて、チームの流れとかリズムが良くなった」と高山。今回もトスをレフトに集めず、散らすことで相手をほんろうした。そこにレフト石田成実(4年)の鋭いクロスや原幸歩(4年)のパワフルなアタックが加わり、さらにリードを奪う。守備ではリベロ春名映里(3年)が魅せた。身軽に落下地点へ飛び込み、スーパーレシーブを連発。守備から流れを作った。
8点差を付け、取り切った第1セット。2セット目も、流れを渡すことはなかった。児玉光涼(1年)のトスワークで序盤はミドルの2人を中心に点を重ねる。升谷のスパイクも連続で決まり、相手の意識を散乱させた。そして今日は石田のスパイクの切れが違った。コースの打ち分けやブロックを利用したスパイク、ミドルと絡んで回り込む攻撃などで得点を量産。それによってチームも勢いづいた。コンスタントに点を重ね、このセットもものにした。
第3セットも、高山のクイックで幸先のいいスタートを切る。相手のフェイントやプッシュにも春名やピンチサーバーの祢宜萌佳(2年)を中心に根気強く上げ、上級生のスパイカー陣につないだ。石田はディグをきれいに上げ、ブロックフォローや、味方がはじいたボールのカバーにも俊敏な動きで対応。守備でもチームに貢献した。江口も強打レシーブからバックアタックで1点を取るなど、攻守に渡り躍動。原主将は「自分たちのやりたいことをできた」と振り返る。ストレートでの快勝を飾った。
今日のMVPとも言える活躍を見せた石田は、「やっと自分たちのしたいバレーが形になってきた」と話す。崖っぷちの状況で、焦ることなく、確実にチームとして成長している。あと3戦でどれだけ関大の良さを伸ばせるか。必ず残りの試合を全勝し、まずはインカレ出場を決める。【文/写真:勝部真穂】
▼原主将
「久しぶりにストレート勝ちができてすごく良かった。内容的にも、自分たちのやりたいことをできて勝てたということが、みんなの自信にもつながると思う。明日や残りのリーグにつなげたいと思う。(自分たちは)フェイントやプッシュなどのなん打系が弱かった。そこを頑張って上げようっていうのを練習でやってきたから、今日は良かった。強打のディグも練習してきたし、ブロックもやってきた。やっと少しずつ形になってきたかなと思う。(特に良かった選手は)石田。ブロックも良かったし、スパイクも決まっていたから良かった。二段トスもよく上がってくる両レフト(の攻撃)が決まると、チーム的にも強いなって思う。4回生2人なので頑張っていきたい。このままの勢いで。崖っぷちということは変わらないので、全員で勝ちにいきます」
▼高山
「練習でも連携がしっかりできてきて、やりたいことも明確になってきた。遅いけど、できてきて、それを試合で出せれば勝てると思っていた。それが出せた試合だったから良かった。勝つこととか点を取るということを目的とするのではなく、連携を頑張ろうとか、フェイント、プッシュは絶対に落とさないようにしようという、プレーの具体的なところを目標にすることができた。アバウトな、勝つということより、小さな目標をどんどんこなすという感じの雰囲気ができていた。小さい目標を達成していくと、どんどんいい雰囲気になった。総合的に良かった。前にストレート勝ちをした、園田との試合の時に、ミドルの攻撃がいっぱい決まっていて、チームの流れとかリズムが良くなったというのがあった。最近の試合では、レフトレフトってなってしまっていたので、ミドルを使っていこうという話はみんなでしていた。セッターはあんまり固めずに、交互に使っている。2人とも、お互いに協力し合ってやるという方が気持ち的にも楽にできる感じだった。練習でもそこまで負担をかけすぎないように、プレッシャーを与えすぎないようにしている。スパイカーは4回生が多いから、スパイカーが頑張ろうという形でやってきた。負けたら全日本(インカレ)が遠のくから、本当に勝つしかないし、勝てると思っているので、勝ちます。頑張ります」
▼石田
「やっと自分たちのしたいバレーが形になってきた。みんな足も動いていたし、出だしの入り方も良かったので、これを継続していったら、今日みたいな試合がずっとできると思う。明日からも頑張っていきたい。負けた試合は、自分の調子が悪くて。自分が調子が良かったら勝てるし、悪かったらチームも負けるというパターンが今までずっと多かった。この1週間、後輩とかが自主練習に付き合ってくれた。ブロックとかをメインでやっていたが、それが今日出たのですごいうれしかった。1週間やってきた成果が出たので良かった。責任感はあるが、自分たちだけでやっているとは思わず、後輩がすごく助けてくれるので、そこは結束してやっていけたらいいなと思う。打つというより、レシーブが得意なので、自分が後ろに行った時は、リベロのようにレシーブをずっと頑張ろうと思って。前にいる升谷とか原、(江口)夏鈴につなげれるように、絶対私の周りにはボール落とさないという気持ちで上げに行っている。(チーム的にもつなぎは)良かった。みんな足動いていて、ここっていう時にも強打が上がったりだとか、フェイント、プッシュの落ちる回数も少なかった。連携がすごく良かった。負けたら、インカレが遠のく。気持ちを高めて、引くことなく、気持ちを切らさずにみんなで攻めていけたらと思う。芦屋大は攻撃力があるチームなので、レシーブとブロックの連携をちゃんとやりたい。相手の身長も今日より高いので、スパイカーが気持ちよく打てるように、ブロックフォローにもちゃんと入って、あとはつなぎ。今日、良かったと思うので、明日もつなげていけたら絶対に勝てると思う」
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