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全員サッカーでプロチーム撃破!大阪選手権連覇

全員サッカーでプロチーム撃破!大阪選手権連覇

◇第28回大阪選手権大会決勝◇対FC大阪◇5月7日◇JーGREEN堺◇

【前半】関大0ー0FC大阪
【後半】関大2ー0FC大阪
【試合終了】関大2ー0FC大阪

GK 山田和
DF 桑原、谷岡、木邨、吉村瑠
MF 川島、吉永、三木仁、真田
FW 百田、西村真

昨年、6年ぶりの優勝で大阪選手権を制した関大。今年の決勝は雨が降りしきる中での開催となった。パスサッカーを主体とする関大にとって難しい展開が予想された。だが、DF木邨優人(政策3)、DF谷岡昌(社4)を中心に堅い守備でゴールを守り切ると、終了間際にはDF木邨が執念のヘディング弾で先制。さらに、GKが飛び出したところをカウンターでFW西村真祈(法4)が仕留め、ダメ押しの2点目を奪って勝利を収めた。関大は2年連続18回目の天皇杯出場となる。

前半開始からピッチには水たまりができ、パスがひっかかる場面も目立つ。それでも前線にボールをつなぐと波状攻撃からMF吉永陸人(商3)がシュート。しかし、これは相手DFにブロックされる。

△MF吉永

中央突破が難しい状況の中、MF真田蓮司(法1)、DF吉村瑠晟(経2)の左サイドを中心に崩しにかかる。何度かいい形は作ったもの得点には至らず。スコアは動くことなく、試合を折り返した。

△MF真田
△DF吉村瑠

両チームともにハーフタイムでの選手交代はせず後半へ。セットプレーが得意な相手に対してCKを与えるなどピンチは迎えたが、GK山田和季(社2)を中心にしっかりとリスクヘッジし、失点は許さない。フィールドプレーヤーでは、後半もDF桑原航太(社1)も1年生とは思えない堂々たるプレーで相手のピンチのチャンスの芽を摘む。

△DF谷岡
△GK山田和
△DF桑原

状況を打開したい関大はMF真田に代えてMF堤奏一郎(社4)を投入。さらに、DF髙橋直也(商4)もボランチ起用でピッチへ。MF三木仁太(政策2)や MF川島功奨(社3) がテクニックを生かして相手陣へ侵入するなど、徐々に攻撃機会を増やすが得点にはつながらない。

△MF堤
△DF髙橋直
△MF三木仁
△MF川島

残り10分ほどになったところでDF吉本武(情4)とFW菊地孔明(人4)が出場。総力戦で勝利を奪いに行く。終了間際に相手陣内でFKを獲得。ペナルティーエリア内に蹴り込まれたボールに合わせたのはDF木邨。昨年、関西学生選手権でもセットプレーからゴールを決めた。大一番に強い頼れる男がチームに待望の先制点を与える。

△DF吉本
△FW菊地
△DF木邨
△1点目

残り少ない時間で同点ゴールを狙う相手は、CKでGKも前線へ。数的に厳しいが、クリアするとMF髙橋直がキープ。サイドのDF吉本にボールを供給し、カウンターに移る。駆け上がったDF吉本が冷静にペナルティーエリア内にいるFW西村真にパスを供給し、ゴール。勝負を決める2点目となった。そのまま2-0で勝利。さらに、FW百田真登(経4)は昨年に引き続いて大会得点王に輝いた。

△FW西村真
△2点目
△FW百田

J3・FC大阪を相手にほとんど決定機を作らせなかった関大。全国47都道府県予選でプロチームを破ったのは、関大のみ。2年連続18回目の天皇杯出場となった。初戦の相手は昨年と同様にアルテリーヴォ和歌山。今年もJ1チームと対戦するために全員サッカーで勝利を収める。【文:大森一毅/写真:大森一毅・𠮷村虎太郎】

▼前田雅文監督
「率直にうれしい気持ちと達成感がある。FC大阪さんはカテゴリーをJFLからJ3に上げて、補強もされているのでより強くなっている印象はあった。(守備に関しては)相手のスピードや高さ、強さをDF谷岡、DF木邨を中心に対応できていた。(先制シーンについて)非常に難しいヘディングシュートだった。よく枠に飛ばしたと思う。(天皇杯に向けて)まずはアルテリーヴォに地に足を付けて勝つ。それができたら浦和レッズとも戦うことができるので、まずはアルテリーヴォに焦点を当ててやっていきたい」

▼DF芝山和輝(政策4)
「リーグで2連敗してから自分たちの中で変わる部分があった。体大に負けた時に気持ちが足りないことは再確認させられた。ピッチもスタンドも体大の方が勝ちたい気持ちが強かったと思う。そこから意識が変わって勝ちたいという思いがより強くなった。(大阪選手権について)天皇杯はプロとできる舞台で気合も入っていた。練習からいい雰囲気でできていたし、トーナメントだからこそ気持ちを込めて取り組めたと思う。(主将として意識したこと)周りの意見を聞くことやチームが向いている方向を常に観察することを意識している。主将である以上、自分が方向性を決めないといけない中で公式戦には出場できていないが、練習など自分に与えられた場所で最大限力を出しながらチームを良くしたい。(今年の4年生は)1つ上の代は深澤くん(佑太=22年度卒・愛媛)や松尾くん(勇佑=22年度卒・大分)がいて強かったのは事実。反対に、今年は始まってからうまくいかないこともあって。今年は弱いと言われてみんな悔しい思いもした。絶対見返してやろうと取り組んできたことが今日の結果にもつながったと思う。(今後に向けて)リーグ戦は目標の優勝に向けて可能性が残っている以上そこを目指さないと思う。もう負けることは許されないのでしっかり準備していきたい。天皇杯は浦和レッズとやることが1つの大きな目標でもあるので、まず初戦の和歌山代表との試合に向けていい準備をしていきたい」

▼GK山田和
「雨の中であれだけ押し込まれたけど、J3の相手を0に抑えられたことは良かった。去年は用意されたステージで天皇杯に出させてもらった。今年は自分の力で次のステージに進むことができた。(Jリーグの相手だったが)プレシーズンにJ3のチームと対戦してレベルはある程度理解していたつもりだった。それでも、自分たちよりも格上なことには間違いないので自分たちはやらないといけないことをやって、いつも通りのプレーをすることを心がけた。(雨の影響は)今年は積極的にビルドアップに関わろうという狙いを持っていたが、今日に関しては水たまりもあったのでリスクは背負わずにという感じだった。(次戦への意気込み)自分がしっかり守れば勝てると思う。全員で協力して勝ちたい」

▼DF木邨
「とてもうれしい気持ちがいっぱい。セットプレーの練習ではあまり得点できていなかったが、いざボールが来た時には決めてやろうという気持ちがあった。枠は視野に入ってなくて感覚だったが、うまく入って良かった。(ゴールが決まった瞬間は)応援してもらえているので、喜びを表すのがその人たちへの恩返しだと思う。毎試合応援してもらって力になっている。今日は雨の中で大きな声で応援してくれて感謝しかない。(天皇杯初戦に向けて)去年と同じカードになったが、勝ってレッズと試合できるように頑張っていきたい」

▼DF谷岡
「素直にうれしい気持ちと、またJのチームにチャレンジするという大きな目標が近くなってきたワクワクがある。(試合を振り返って)今年はCBで出場してやられそうなシーンはほとんどなくて、J3の相手だからというところはなかった。(天皇杯に向けて)トーナメントは一発勝負で実力よりも気持ちの面でどっちに転ぶかわからない。1回戦も油断できる強さは自分たちにはないので、1戦1戦集中していきたい。(雨の影響は)水たまりがあったので、自分たちのサッカーができるかわからない状況でまずは気持ちや走り勝つことを徹底することは選手間で話していた。(次戦に向けて)今日は喜んでいいと思うけど、ここで安心して京産戦も落とすともったいない。現にリーグは2敗してもう負けられないので、もう1回全員でスイッチを入れ直してやっていきたい。先のことを見ずに目の前の京産戦に向けてチームを引っ張っていきたい」

▼MF真田
「自分が出てない試合もあったが、先輩たちがつないでくれて決勝に出させてもらって。ハードワークを意識して、チームが勝てて良かった。(次戦への意気込み)リーグは2勝2敗で優勝するためには絶対に勝たないといけない試合。自分が出たらチーム勝たせるプレーができるように頑張りたい」

▼FW西村真
「(リーグの)体大戦で気持ちの足りなさを感じた。ピッチに立っている自分たちがもっとやらないといけないという気持ちで戦えた。(FC大阪について)去年は勝つことができたが、あくまでもチャレンジャー精神を持って挑んだ。J3に上がっているということもあり、強い相手と認識して取り組めたことが勝利につながったと思う。(次戦に向けて)京産は完成度の高いチームで隙を見せるとやられると思う。しっかり準備していきたい」

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