◇2022年度関西学生新進トーナメント◇3月5日◇於・万博テニスガーデン
【女子シングルス準決勝】
○ 山口(6-2,6-3)島田(園田女大)
【女子ダブルス準決勝】
○ 川本・山口(7-5,6-2)松木・井上(甲南大)
雲ひとつない晴天。小春日和の中、新進テニストーナメント6日目が行われた。女子シングルスでは山口花音(経1)がストレート勝ち。女子ダブルスでは川本茉穂(人4)・山口組が見事勝利を収めた。シングルス、ダブルス共に決勝へと駒を進めた。
8番コートに登場したのは山口。ここまで全てをストレート勝利で勝ち進んできた。今日は部員全員が応援に駆けつけ、一段と大きい拍手がテニスコートを包み込む。試合の主導権を初めにつかんだのは山口。豪快なフォアハンドで最初のポイントを獲得すると、1ゲーム目からブレイクに成功する。幸先の良いスタートを切った。「出だしから自分のテニスができた」と、その後もドロップショットやサービスエースで相手を翻弄(ほんろう)。立て続けに2ゲームを連取する。ゲームカウント4-1で迎えた第6ゲームでは、相手のスマッシュを見事なリターンで返しガッツポーズも。応援から歓声が沸いた。2ゲームを相手に献上するも、文句なしの圧倒的な内容で1セット目を獲得した。
2セット目のペースを掴んだのも山口。1セット目時と同様にブレイクすると、次の第2ゲームもキープに成功する。しかし、ここから相手も少し流れを変えてきた。大きく振り切る力強いリターンに、山口も苦戦を強いられる。お互いがキープをし合う展開に。だがここで山口の集中力は途切れない。手前に出てきた相手の奥を貫く鋭いストレート。さらに相手を前後左右に振る巧みなプレーで、応援を沸かせる。最後は相手のアウトを誘発する強烈なバックハンドが決まり、見事準決勝を勝利。決勝へと駒を進めた。
正午が近づき、太陽が次第に真上へと登ってくる。選手たちからは「眩しい」の声が。厳しい条件の中、女子ダブルスの試合が始まった。サーブ権は関大から。相手のリターンに川本が素早く反応し、空いたスペースにスマッシュ。1ポイント目を獲得する。だが相手も準決勝まで勝ち進んできた実力者。ネット際から鋭角にボレーを決められ、そこから4連続ポイントを奪われブレイクを許す。1ゲーム目をブレイクされた厳しい展開。しかし関大の応援が川本・山口組の背中を押す。息の合ったプレーで相手のミスを誘い、第2ゲームをブレイクした。ここから一気に流れをつかんだ関大。川本がサーブ権を持った第3ゲームのキープ、そして第4ゲームのブレイクに成功する。しかしここから相手が本領を発揮。ゲームカウント5-2で迎えた第8ゲームをキープされたことを皮切りに、3ゲーム連取されてしまう。気がつけばゲームカウントは5-5に。このセットを得るには、先に7ゲームを取らなければならない。どちらに軍配が上がってもおかしくない状況の中、先手を打ったのは関大だった。「イージーなミスをしないように、攻めるところは攻めると心がけた」と川本。スマッシュが刺さり6ゲーム目を奪う。勢いそのままに7ゲーム目を死守し、混戦しつつも第1セットを獲得した。
先程までのポイント争いとは打って代わり、第2セットは関大が圧倒する。山口がサーブ権を持った第1ゲームをキープ。長いラリーも制しブレイクに成功するなどそのまま4ゲームを連取。そこから2ゲーム奪われるものの流れをつかんだ川本・山口組。最後は相手のダブルフォルトで試合終了。見事決勝進出を決めた。
単複共に決勝進出を決めた山口。「応援の力で落ち込むことなくプレーできた」と語る。明日は姉である山口瑞樹(関学大)との姉妹対決だ。そして川本・山口組のダブルスにも目が離せない。決勝の舞台。応援の歓声、そして歓喜の声がどこよりも鳴り響くのは関大だ。【文/写真:合田七虹】
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