◇第91回全日本ジュニア選手権大会◇11月26・27日◇於・山新スイミングアリーナ◇
[ジュニア男子SP]
1位 片伊勢 83.27
[ジュニア男子FS]
6位 片伊勢 124.95
[ジュニア男子最終結果]
2位 片伊勢 208.22
茨城の地で全日本ジュニアが開催された。有観客ということもあり、拍手や手拍子が巻き起こるなど、熱気あふれる大会となった。関大からは片伊勢武アミン(法1)が出場。昨年は4位と表彰台まであと少しだった。今年はジュニアラストイヤーを有終の美で飾るべく、さらに美しい演技を披露。ショートプログラム(SP)ではノーミスの演技で首位に輝いた。しかし、続くフリースケーティング(FS)ではジャンプで転倒や回転が抜けるなどのミスが響く。そして最終結果は2位に。表彰台に上ったものの、悔しさの残る結果となった。
26日にはSPが行われた。冒頭から高さのあるトリプルアクセルを決め、観客からは大きな拍手が起こる。GOEは2.40を誇るなど、素晴らしい立ち上がりを見せた。続く3回転ループも決めると、曲が力強くなる中盤にかけて加速したスケーティングを見せる。中盤には、3回転ルッツ+3回転トーループをきれいに着氷。3本全てのジャンプを見事に成功させた。また、スピンやステップシークエンスは全てレベル4を獲得。ノーミスで演技を終え、笑顔を見せた。結果は83.27。2位と10点差以上つける高得点に、会場は観客からの大きな拍手に包まれた。
27日のFSでは最終滑走で登場。最初のトリプルアクセルは惜しくもミスが出てしまう。しかし、続くトリプルアクセル+3回転トーループはきれいに着氷させた。その後、足換えのコンビネーションスピンをレベル4で決め、より情熱的な曲調に。3回転ループは回転不足となってしまうも、続く3回転ルッツはきれいに着氷。終盤には、指先まで意識した優雅なコレオグラフィックシークエンスを披露。最後はレベル4のスピンを決め、滑り切った。しかし、ジャンプでのミスが響きFSは6位となった。
しかし、圧巻の演技を見せたSPもあり、最終結果は2位。見事表彰台に輝いた。また、12月に大阪で行われる全日本選手権大会への出場権も獲得。「優勝したかった」と、今大会ではあと一歩のところで首位には届かず、悔しさを滲ませた。しかし、立ち止まっている暇はない。約1週間後にはジュニアグランプリファイナルが開幕だ。過密日程ではあるが、次戦は世界の舞台で自分らしい演技を披露する。片伊勢の美しいスケーティングに注目だ。【文/写真:松尾有咲】
コメントを送信