◇第68 回西日本ショートトラックスピードスケート選手権大会◇11月5、6日◇京都アクアリーナ◇
【試合結果】
[女子500㍍予選]
<1組>
4着 牧野 55’’517
<2組>
5着 大口 1’04’’453
<3組>
5着 樋口 1’13’’907
<4組>
4着 安永 55’’912
5着 岩元 57’’078
[女子1000㍍予選]
〈1組〉
4着 安永 1’52″941
5着 岩元 2’02″034
〈2組〉
4着 大口 2’10″167
〈4組〉
5着 樋口 2’30″367
〈7組〉
4着 牧野 1’55″645
[女子1500㍍準々決勝]
<3組>
6着 岩元 3’05’’973
<4組>
6着 大口 3’20’’910
<5組>
5着 牧野 2’56’’249
6着 樋口 3’47’’986
<6組>
4着 安永 2’58’’918
[男子500㍍予備予選]
<6組>
4着 中道 49’’058
<7組>
3着 中村 52’’329
<9組>
5着 川端 50’’312
[男子1000㍍予備予選]
<10組>
5着 川端 1’42’’150
<11組>
5着 中村 1’44’’715
<12組>
4着 中道 1’39‘’325
[男子1500㍍準々決勝]
<2組>
5着 川端 2’43’’320
<7組>
5着 中道 2’37’’804
6着 中村 2’53’’345
【総合結果】
[女子総合]
25位 安永
26位 牧野
31位 岩元
32位 大口
34位 樋口
[女子500㍍]
26位 牧野
27位 安永
30位 岩元
33位 大口
34位 樋口
[女子1000㍍]
25位 安永
27位 牧野
28位 大口
31位 岩元
33位 樋口
[女子1500㍍]
24位 安永
26位 牧野
31位 岩元
32位 大口
34位 樋口
[男子総合]
46位 中道
53位 中村
54位 川端
[男子500㍍]
40位 中村
46位 中道
54位 川端
[男子1000㍍]
43位 中道
52位 川端
54位 中村
[男子1500㍍]
44位 中道
53位 川端
58位 中村
2日間に渡り開催された選手権レベルの強者が集う今大会に8名の選手が出場した。11月下旬に行われる全国選抜大会への出場権がかかる今大会。全国選抜大会にはおのおのでの出場となるため、部員一人一人がライバルとして健闘した。
女子1500㍍準々決勝5組では残り周回7周目で他選手の滑るペースが上がる中、残り周回5周まで1~5着グループの最後尾で滑る牧野有紗(安全3)。残り周回4周目では順位を1つ上げ、4着とする。しかし、残り周回半周まで4番手で滑っていたが、ゴールラインを間違える。5着と1つ順位を落とした。「ゴールラインを間違えなければ、かなりタイムを縮められた」と振り返る牧野。牧野の前で滑っていた金澤(同大)に付いていくことに必死になり、金澤が間違えたことでそれにつられたという。これまでの大会でもこのようなミスをしたことがなく、普段なら付いていくことができない金澤に付いていけたことで頭がいっぱいになったそうだ。
安永笑子(情3)は女子1500㍍準々決勝ではホームストレートインコースから先頭に立とうとするも、滑走路を他選手に阻まれ、先頭集団の最後尾で滑る。レース全体がゆっくりとした展開が続く中、残り周回4周の時点でバックストレートインコースから最後尾を抜くことに成功。4着でゴールを決めた。安永が選手権に昇格し、初めて滑走したのは9月に開催された全大阪。西日本の舞台でも中盤にかけ先頭集団に食らいつき、力強さのある滑りを見せた。
序盤からハイテンポな滑りを見せた男子1500㍍準々決勝2組に出場した川端博貴(経4)。1~5番手の先頭集団が生まれ、その先頭集団に付いていくことができず、6番手で滑る。川端の順位が変動しない中、残り周回4周目で先頭と1周差を付けられる。だが、残り周回2周目で5番手の選手をアウトコースから抜くことに成功し、5着でフィニッシュした。
男子1500㍍準々決勝では強気の滑りを見せる中道涼(商4)。「外(=アウトコース)から抜く場合、中(=インコース)にいる選手よりも速いスピードで滑る必要があるためよほどのことがない限り、楽に中を走る」とレース中に心がけていることを話す。残り周回12周目でホームストレートのインコースを利用し、順位を上げようと試みる。その後のインコースから攻めの滑りを仕掛けるが、順位は奮わない。残り周回5周目では4~6番手グループで滑り、4番手選手の後ろに付く。しかし、その後の順位変動に変化はなく、5着となった。
11月からチームをまとめることとなった大口怜香(文2)。女子準々決勝ではスタート時点から上位グループと引き離される。残り周回9周目では先頭集団の半周差を付けられる。残り周回4周までは5番手として滑走していたが、6番手の選手にホームストレートのインコースから抜かれ、6位でゴールラインを踏んだ。
中村康生(安全4)は男子1500㍍準々決勝で中道と滑走する。スタートが出遅れ、下位グループで滑る中、1、2番手選手の転倒により、3番手に浮上する。しかし、その後は順を上げることができず、5着でのゴールとなった。
残り周回6周目まで順位に変動はなく、序盤はゆっくりとしたレース展開を見せた女子1500㍍準々決勝の3組。岩元心紀(情3)は先頭集団の最後尾で滑るが、残り周回4周半に先頭グループでの順位が大きく変動する。岩元もペースを上げるが先頭集団に付いていくことができず、残り周回2周の時点で先頭と半周差に。最終的には2周差を付けられ、6着でのフィニッシュとなった。
樋口遼子(情3)は女子1500㍍準々決勝で序盤から大きく先頭集団と離れてしまう。その差をつめることができず、6着となる。女子1000㍍予選でも残り周回3周目で他選手のペースが上がる中、そのスピードについていくことができず最終的には1着の選手と2周差を付けられ、5着でのゴールとなった。
短距離とされている500㍍ではスタートダッシュでトップスピードに乗り、そのスピードを技術で加速するかが重要となる種目。わずか4周半という短いラップであることから、インコースを狙い加速を試みる選手が多くなるため、インコースを滑走する選手同士の転倒が相次いで起こった。「自分の悪いところが顕著にでた」と振り返る安永。5コース目でのスタート」となったが、スタートダッシュが遅れ、そこから選手を抜かすまでに時間のロスが発生した。「2、3周目でペースを上げきれずにレースが終わった。スタートダッシュを極めることと、最速ラップを速い周目で出せるようにしたい」と話す。
選手により出場する種目が異なる場合が多いスピードスケートの大会。しかし、今大会では出場した全ての選手が全種目を滑り抜いた。全日本選抜大会の進むことはできなかったが、去年に比べ西日本大会に出場できる選手が増えたことはよかったと話す牧野。「A級のタイムにあと一歩という選手が多く出たので、1つの段階に進めた大会だったと思う」と前向きなコメントを残した。
また、11月より大口主将がチームを引っ張るスピード部門。大口を新しい主将に選んだ理由としてまじめで先輩に付いていく姿勢とシーズン初めにB級を取得した実力面、みんなからの信頼の両方を兼ね備えているからだという。その大口主将は「多くの選手がより高い級を取得できるような練習環境を作りたい」と意気込んだ。心機一転したチームで滑り出す。【文:島田桜介/写真:貴道ふみ、島田桜介】
▼大口主将
「(2日間を振り返って)怪我をしていたということもあり、自分の一番だと思う滑りができなかったです。この試合で出てきた改善点も分かったので、これからの練習に活かしていきたいです。(3種目出場したことについて)試合独特の雰囲気もあったり、昨日(女子1500㍍、女子500㍍)の疲れも感じました。(悪かった種目)500㍍が今までの自己ベストよりも1、2秒遅かったので自分自身の反省点だと思います。(これからのチーム作り)B級からA級を目指せる先輩方が多いので、その方々がA級を取得できるように練習メニューや試合までの流れを作っていきたいです。(今後に向けて)自身としては、これからも試合が増えていくと思うので、フォームの改善ももちろん、タイムを縮めたり、より高い級を取得できるように頑張りたいです。チームでは試合を意識した練習であったり、3月にカンカレもあるので、リレー競技の練習もしないといけないので、個人とチームでの練習メニューが組めたらなと思います」
▼安永
「(2日間を振り返って)今回の西日本選手権は全日本選抜の出場枠をかけた大会で、まさか自分が選抜のギリギリ(=全日本選抜大会の補欠枠。女子の場合、1位~24位の選手が全日本選抜に出場する。)に入るとは思ってなくて。出場枠の最後の枠を争うことができたことはよかったと思います。0.1秒の重みをすごく感じる大会でした。タイムも順位も上がるよう頑張りたいと思いました。(女子1500㍍)全体のペースがゆっくりだったというのもあるが、前の選手のリズムについていくことは意識しました。前の選手のペースが落ちた時に抜くことができたのでよかったレースだと思いました。(今後に向けて)チーム全体は新しい主将となった大口が引っ張ってくれると思うので、心配していません。技術面で後輩を引っ張っていけるようにしていきたいです。国体と都道府県大会、全日本選抜の出場メンバーに選出されるように頑張りたい。カンカレはチームで戦う大会なので関西大学の順位を1つでも上げられるようにしっかり技術で貢献していきたいです」
▼牧野
「(2日間を振り返って)」去年はほとんどの選手が西日本大会に出場できなかったのですが、この1年でかなりのメンバーがB級を取ることができたので、まず出場できる選手が増えたというところはよかったと思っています。その中でも去年からC、B級で止まってしまうということが関大の中で問題になっていたんですけど、A級のタイムに近い中道さんであったり、女子もあと一歩、1秒のところまで追いついてきたと思うので、1つの段階に進めた大会だったと思います。(女子1500㍍準々決勝のゴール間違いについて)トラックの中にいた審判のざわめきと「まだ、残ってるよ」という声が聞こえて、前にいた選手(金澤)と「あっ」ってなりました。それがなければ、だいぶタイムが縮まっていたと思います。(10月チームでやってきたこと)この大会の2週間前にインカレがあったので、このインカレに向けてリレーなどを練習していました。夏はコロナの影響で2、3週間休みになったのですが、その後の合宿を通して固まって前の選手に付いて滑るという練習をしました。今回もその成果があってか、試合でも固まって滑ることはできたのですが、その後の加速がまだまだだったと実感したので、そこをやっていかないとなと思いました。(これからに向けて) インカレから伸びていると思うので、最後には関関同立の。できれば、関学大に食らいつけるように女子も男子もやっていきたい。 今はB級ですがA級にだいぶ近づいてきているので、シーズン中にA級を取りたい。もしA級を取れたら、ジャパントロフィー(第8回ジャパントロフィー選手権大会)に出場できるので、そこを目指したいなと思います」
▼中道
「(2日間を振り返って)1500、1000㍍では実力が足りなかった部分もありましたが、思い描いていたレース展開だったと思います。他の選手の流れに付いていくことができたのでよかったなと思います。1000㍍では全体的に速いスピードで走ることができたと思っています。1500㍍は中盤までは周りの流れに乗ることができたのですが、最後の2、3周でスピードが落ちてしまって、もう少し粘れたら追いつけたのかなと思うのでそこは課題ですね。(悪かった種目)500㍍では最初の2周、足が絡まって加速しきれなかったので、そこでもう少しスピードが出せれたら前の人に付けたのかなと思います(競技中に心がけていること)短い間隔の中で抜かそうとすると、外から抜こうとなると中にいる選手よりももっと早く滑る必要があるので。中だと選手を抜かしやすいので、僕はよほどのことがない限り、外を滑ることは捨てて、中で楽に抜けることを心がけています。(今後に向けて)ラストシーズン、結果を出さないといけないので、来月の頭に国体の選考もあって、そこで国体を狙いたい。カンカレでは最後決勝残って賞状取れるように頑張りたいと思います」
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