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◇2022年全日本学生選手権大会◇11月5・6日◇滋賀県立柳が崎ヨットハーバー◇

[470級]
福田新之介(経4)・石本圭佑(安全1)
山田咲良(人3)・戸川屋陽生(環都3)
久保旬也(商2)・笹木竜斗(情3)

[スナイプ級]
田代彩子(商4)・佐田ひなた(人2)
松岡千咲(人3)・河野大陸(人1)
児玉沙耶佳(商4)・赤松佑香(商1)

[総合]
関大 11位

2日目終了時点で総合10位の関大。巻き返しを図り出艇した3日目だったが、無風によるレース中断が続いた。その間、風向きの確認やヨットの細かな調整を行い万全の準備を進める。今夏、数多くの遠征を通して、強豪校のレースへの取り組みを目の当たりにし、得た教訓を最大限に発揮した。

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△470級出艇メンバー

11時11分、470旗が掲揚され、3日目のレースが始まる。風向きを考慮して、おのおのが考える最適なスタートポジションについた。このレースで470級を引っ張ったのは、戸川屋・山田組だ。最初のブイを4位で通過する。しかし、立ちはだかるのは全国のトップレーサーたち。徐々に順位を落としてしまい苦しい展開が続く。16番目でゴールしたものの、リコール判定となってしまい悔しい結果となった。スナイプ級では赤松・児玉組が躍動。序盤から前を走る集団に食らいつき、粘りのレースを展開する。最後は17位でのフィニッシュでレースを終えた。

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△山田(左)と戸川屋
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△児玉(左)と赤松
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△田代(左)と佐田

この日最後のレースとなった470級、第8レースでは福田・石本組の活躍が光った。好スタートを切ると、終始安定したレース展開。1日を通して微風が続き、コンディションが良くない中でも、高い集中力を発揮し17位でレースを締めくくる。先日の関カレでも最終レースを1位でフィニッシュするなど、終盤に強い頼れる主将が全国の舞台でもその力を示した。

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△福田(左)と石本
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△河野(左)と松岡
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△久保(左)と笹木

迎えた最終日は予定通りの出艇となったが、無風が続き湖上待機となる。その後も風が吹くことはなく、この日はノーレースでインカレが閉幕した。

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昨年のインカレはスナイプ級のみの出場だったが、今年は両階級での出場を決め、チーム全員が全国の舞台を経験。福田主将は「 関大ヨット部の弱さが最後のインカレで出てしまった 」と悔しさをにじませるも、チーム一丸となって戦い抜いた。ヨット部を大きく成長させた4年生3人は今大会をもって引退する。両階級でのインカレ出場を絶やさないためにも、先輩の思いをつなぎ、新生ヨット部がさらなる飛躍を遂げる。【文/写真:稲垣寛太・小西菜夕】

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△470級メンバー
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△スナイプ級メンバー
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△引退する4年生たち
(左から)児玉・福田・田代

▼福田主将
「今までの練習とかレースの中で言ってきたレースでは英語をつけないとか、英語をつけるというのは反則のことなんですけど、違反しないとかっていうのは絶対条件でやろうって言っていたんですけど、結果的には5~6個ぐらいチーム全体でついてしまいました。実際の実力でいけば、もっと総合では上へ行けたはずなんですけど、その英語のせいで順位を落として、今出ている結果の通りになってしまったので、特にスナイプ級に関してはもともと入賞圏内に入り込めるような成績で、1日目から2日目を終えていたんですけど、その中で英語をつけてしまって、今の順位に落ちてしまったっていうところがあって、結局この関大ヨット部の弱さが最後のインカレで出てしまったのかなというのが今のこの大会に関する感想です。(主将としての1年間を振り返って)1年生が一番多くて、だんだんこう少なくなっていっていくっていうチームの構造なんですけど、幹部っていうのが今5人いて、そのうちの3人が4年生で2人が3年生で、4年生だけで幹部を完結できないという代でした。3年生との感覚の違いみたいなのをすごい感じながらやってはきたんですけど、時には厳しく伝えながら、僕は特に人に言わないといけないような役割を任されるタイプなので、僕が積極的にチームを言葉で引っ張っていくような感じだったのかなと思います。主将としてこの1年間、結構クセの強い人ばかりで、しかも下級生が多くて感覚が違って難しい1年だったなと思うんですけど、次からは今の3年生だけで幹部が完結できるということで、その礎になれた1年だったのかなと思っています。(大学4年間のヨット部生活を振り返って)高校から続けてきて、高校とは全然違った練習の質だったり、チームの構造だったりを1年生でまず感じました。何もストレスなくやってきた1年生だったんですけど、その後2年生3年生と回を重ねていくにつれて扱う情報量が増えてきて、だんだんストレスも感じながらチーム運営をしてきて、4年生になって今までチームを引っ張ってきた先輩方の大変さというのがすごいわかりました。全体を通して言えばだんだん成長していけたのかなとは本当に思ってて、自分の考え方がどんどん変わっていったというか、人に対する接し方とか、下級生に対する考え方とかチームをどう運営していくかっていう考え方も全部変わっていて、この4年間で何か人格が再形成されたのかなと。このヨット部に入って、大学生としても体育会員としても選択は間違っていなかった4年間だったかなと思います。(後輩たちにエール)来年は九州の小戸で(インカレが)あるんですけど、もっと1年生を入れてもっと輪を大きくして、もっと1年間で積み上げるものを多くして、もっと上を目指して頑張ってほしいなと思います」

▼田代
「関カレでもずっとライバルだった関学大に負けはしたんですけど、過去を振り返ると互角に戦えたレースができたので、全日本でも入賞、しっかり表彰台を狙って戦っていこうっていう話をしていた中で、初日から英語がついてしまったりとか、やっぱり全日本レベルだなって実感させられるようなレースをしてしまったなっていうのが正直なところで、関西でのレースとかとはまた違う70艇規模でレースすることもあまりないし、遠征経験もチームとしてまだまだ足りてなかったかなっていう、そういうところで負けたのかなっていうのがありました。(良かったところは)昨年はスナイプ級だけインカレに出場して、全然歯が立たなかった中でも、今回はいい景色を見られる場面もあったのはすごい良かったのかなって思います。(大学4年間のヨット部生活を振り返って)あっという間やったようでめちゃくちゃ長かったようなっていうすごい濃い4年間だったんですけど、自分たちが入部したとき7~8人だったチームを、人を増やすところから始めて、SNSを使って新人勧誘も取り組んできて30人規模のチームにできました。人が増えるにつれていろいろ問題も出てきて、競技ももちろんそうなんですけど、そういうチームは作りっていう部分に力を入れた4年間だったので、そういう意味では成績は出なかったですけど、分かりやすく形に残った4年間だったので、ある程度やり切れたかなって思います。(後輩たちにエール)伝統校っていうのは全日本での経験をチームとしていっぱい積み上げてきて、今回優勝した早大もそうやって優勝してると思うので、この伝統を絶やさずにひたすら経験を重ねていけば、きっと夢に近づけると思うので、来年はもっと勢いをつけて総合優勝をつかみ取ってほしいと思います」

▼児玉
「1番はやっぱり悔しいです。目指してきたところがやっぱりまだまだ上なので、手応えがあった分悔しいですけど、チームとしてやってきたことは出せてて、まだ力が及ばないっていうのがはっきり分かった大会だと思います。今までは日本一って口にして漠然と目指していて、みんな達成したらどういう気持ちだろうとかわからないままがむしゃらにやってただけだったんですけど、今回こういう順位で終わったからはっきり見えたものが後輩たちにはあるんじゃないかなと思います。(大学4年間ヨット部生活振り返って)本当にいろいろなことがあって、少ない部員数からのここまでなので、個人的には自分の4年生のこのインカレで両クラスで出場して成績を残したいっていうのを夢見て、新歓や組織作り、チーム編成を変えてみたりとか、いろんなことをやった4年間でした。全部前例がないことに手をつけてきたので、すごい楽しかったなと思います。2年生や下級生の時から監督とのやりとりとかにかかわらせてもらった立場なので、過去の先輩方とは違う過ごし方させてもらえたと思います。(後輩たちにエール)今終わってみて楽しかったことしか覚えていなくて、多分ほとんどしんどかったんですけど、全部忘れるから一個一個の目の前のしんどいことはいつか忘れられると思って耐えてほしくて、本当にやり切ったら、勝てなかったですけど、勝って終わったら多分もっと幸せな気分になれるし、部活動は本当にこの上ない幸せです。終わってしまったら、一生体験できない時間を手に入れてるので、そこを噛み締めて大事に過ごしてほしいなって思います」

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