◇2022年度関西学生秋季リーグ第9日◇対天理大◇10月9日◇武庫川女子大学第3体育館◇
[前半]関大10-10天理大
[後半]関大9-10天理大
[試合終了]●関大19-20天理大
たくさん苦汁を飲まされた末、やっとつかんだ前節での勝利。今回も白星を挙げ、いい形で秋季リーグを締めくくりたいところだ。迎え討つ相手は天理大。「力強い選手が多い」と山根菜摘主将(人4)が語っていたように、攻守ともに重みのあるプレーを見せつけてくる。しかし、それに臆することなく関大もプレーし、試合終了間際には1点差。さらに、最後は7㍍スローの権利も手に入れ同点で終われるチャンスに。だが、悔しくもそのボールは相手GKに止められる。19-20のもどかしい結果で今リーグを終えた。

関大の攻撃で試合がスタート。相手はゴールを丸く囲むディフェンスの形をとり、攻め込む隙を与えない。それに対応することができず、先制点を挙げられないまま攻守が交代した。対して天理大は関大のディフェンスを越す高さのあるボールで先制ゴールを奪ってくる。そして、ここから4連続ポイントと早々に突き放された。0-4の状態を見兼ねタイムアウトをとると、点が入るようになる。6分に村田七奈子(法3)が初ゴールすると、今度は信夫麻希(経3)がサイドから決めた。11分には相手のループシュートを止めることができず失点してしまうが、次の7㍍スローでGK大西葵(商2)が好セーブを見せる。追う展開ではあるが、差はわずか2と逆転可能だ。



前半を折り返すと、相手のこぼれ球を拾い攻守交代。それを村田が決め切り1点差になるも、相手が得点し再び2点差となった。しかし、この状況を打破したのがルーキーたちだ。まず24分、小嶋彩華(商1)が相手DF2人にはばかられ体勢を崩しながらもシュートし意地の1点を決めると、次は小田真子(法1)が低い地点からゴールし同点に。最後は上川華奈(商1)が相手GKとのフリーの状態でしっかりGKを突破させ逆転に成功した。タイムアウト後、再び同点となるも、終盤は関大が流れを支配し前半を終えた。



「出だしを大切にしよう」(山根主将)と意気込み、後半を迎える。その思いとは裏腹に、ノーゴールの関大に対し相手が3分の間に4ポイントと前半と同様の立ち上がりとなった。4分を過ぎたころ、ついに上川が右から待望の11点目を獲得すると、ここから攻撃に火が付く。7分に石坪彩瑛(社2)、9分に井上真希(人4)のこの日初ゴールが続き、11分には速攻が2本連続で決まった。残り10分の時点で、2点差まで詰め寄る快進撃で逆転を狙う。


21分、石坪が体勢を崩されながらもゴールし1点差に。次は小田が高さを生かしたボールで、それが同点弾となった。23分には落ち着いたプレーで石坪がスコアを重ねると、形勢逆転で関大がリードを奪った。ここから4分間、両者点数が入らない時間を過ごし27分。相手に取られると、取り返し1点差は変わらず。あと1分、30秒のタイミングでタイムアウトがとられ、残り30秒のタイムアウト後に天理大に1点を与えてしまった。しかし、試合終了のブザーと同時に7㍍スローのチャンスが舞い降りる。ここで一役買ったのが山根主将だ。会場のすべてから視線が送られ、緊張する展開の中、冷静にボールを投げる。ただ、このボールは相手GKの手によりはじかれ試合が終了。1点差の敗北を喫した。

リーグ最終戦を勝利で終えたかったが、手強い相手との対戦の中で白熱した試合を繰り広げられたことは収穫だ。このリーグで山根女ハンは幕を閉じるわけではない。来たる11月にはインカレが待っているのだ。大舞台でチームの集大成を見せる。【文/写真:木原綺音】
▼山根主将
「(最終戦、チームはどんな思いで挑んだか)リーグ全体を通して出た課題、『速攻での得点を増やすこと』を克服できるようにすることを目標に挑んだ。また、リーグの最終戦ということで、自分たちのベストを出して勝ち切ることを目標として挑んだ。(タイムアウト中に話し合っていたこと)タイムアウトでは、まだまだ自分たちの力を出しきれていない、もっと強気でプレイしようという話をした。(ハーフタイムでは何を話したか)後半の出だしを大切にすること、速攻で得点を増やして自分たちの波に乗ろうという話をした。(このリーグで見えた収穫と課題)収穫は、相手に点を離されたときでも、焦らずに自分たちでペースを作れること。課題は速攻での得点を増やすことと、シュートを最後まで決めきることと、フィジカルを強化すること。(インカレに向けて意気込み)インカレでは、このチームの集大成として、まずは関大のみんなとハンドボールできる時間を全力で楽しむ。そして、今までやってきたことを全て出し切り、一戦一戦しっかり戦い抜きたいと思う」
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