◇第71回関西学生選手権大会◇対関学大◇6月21日◇たかつきアイスアリーナ◇
[第1P]関大0-2関学大
[第2P]関大3-1関学大
[第3P]関大5-0関学大
[試合終了]関大8-3関学大
まさかのスタートだった。昨秋リーグのプレーオフ初戦では先制を許すこともあったが、当時はすかさず振り出しに戻し、勝ち越した関大。だが、この関カレ初戦は相手の勢いを収拾することができず第1ピリオド(P)はノーゴール2失点となる。ただ、そこで終わらないのが王者・関大。第2Pでは巻き返し同点に。最終Pには5得点を決め劇的な勝利を収める。「1人1人が責任感を持って最後までできた」(GK加藤陸主将)。

5月の関関戦も圧勝しているだけに、第1Pから終始アタッキングゾーンでのプレーが予想された。しかし、この日のファーストシュートは関学大。DF陣で阻止したものの、4分に自陣でのパスミスを機にパックを奪われ右からシュートされるピンチを作ってしまう。すぐにFW熊谷天智(たかのり=情2)がゴール前に駆け寄ったが、弾かれたパックはFW熊谷智の横を抜けていく。GK加藤主将も止めることができず先制を許してしまった。

さらに、ゴール後すぐにはキルプレー(数的不利な状況)となった。相手は関大陣地を広く使いこまめにパスを回し合う。DF鈴木郁也(情3)がゴール裏でプレッシャーをかけ相手の動きを制限するが、ブルーライン付近では誰も対応できずワンタイムシュートを決め切られる。0-2の痛い状況となった。

反撃をすべく関大は第1P折り返し時点でつかんだパワープレー(数的有利な状況)のチャンスに奮起する。FW山根早加(社2)がスクリーンとなり、相手GKの視野を狭める。その間にDF熊谷天祐希(たかゆき=情4)がゴールする狙いだったが、惜しくもチャレンジした2度とも相手GKに阻止された。そのままパワープレーの時間は終了となる。

残り2分で再びパワープレーの時間が訪れた。FW泉大我ゲームキャプテン(人4)が相手自陣からワンマンで運んだパックをFW山根がもらいシュート。1度は弾かれるが、リバウンドで決めようとする関大と、それを阻止しようとする関学大で混戦に。この混戦を制したかったが相手DFにパックを奪われ攻撃を振り出しに戻された。そのままゴールのないまま0-2で第1Pを終える。

P間に「やらなければいけないことは分かっていたのでみんなで声をかけ合って(FW佐々木隆弥=情4)」臨んだ第2P。開始すぐにチームを活気づけるゴールが生まれた。自陣でFW佐々木が奪ったパックをFW泉が敵陣まで運び左からシュート。ゴールから角度のある位置でもしっかりネットを揺らした。この得点で火が付いた関大。1分半後には今度はFW泉がアシストとなり、FW佐々木がゴール。相手GKが触れることも許さないような鋭いシュートで1対1を制した。

途中11分にはキルプレーとなったが、もう第1Pの関大ではない。ゴール裏を使って得点機をつかまれてもしっかりGK加藤主将がキープ。無失点を貫いていく。さらに、第2P残り3分で関大が3得点目を挙げ勝ち越しに成功。攻守ともに実力を発揮していたその途端だった。すぐに関学大が負けじと1得点。試合は振り出し戻され、勝負は最終P次第となった。

このまま取っては取られる展開が続くと思われたが、最終P半分が過ぎたところで流れは完全に関大となる。DF熊谷祐が壁での戦いで手に入れたパックをFW佐々木がFW泉につなぎ、FW泉は股下に狙いを定めシュート。狙い通りとなり、このP初得点となった。続けて、FW山根が相手DFを3人抜きゴール。スコアに貢献した。


まだまだ猛攻は続いていく。次はFW根本慎太郎(情3)だ。自身で敵陣に持ち上げたパックはFW嶋野瑛心(文3)、FW神山太一(人2)の2人の手にわたり再びFW根本の元へ。帰ってくるパックを重心を低くし迎え、ブレードにしっかり当てる。ゴールへと導いた。その3分後にも得点する。自陣のゴール裏にいたDF佐藤翼(法3)から受け取ったFW中植圭太(経3)が足を大きく動かしたスケーティングでGK右のフェイスサークルに運ぶ。「同学年からアシストをもらえてうれしかった」とFW嶋野。もらったパックをしっかり得点に変えた。





試合も残り5分。ルーキー・GK常川渉稀(しょうま=人1)がGK加藤主将に代わり登場した。右から来る高さのあるパックにもスティックをうまく使い対応。無失点をキープし切った。

この日最後のゴールはFW黒須誠眞(情2)。ディフェンディングゾーンで拾ったパックを連れて1人、2人と抜いていく。相手GKの前に来たところで3人目を抜き最後はGKまでも抜く。怒涛(どとう)の勢いで相手陣を下した。

8-3で勝利。それでも、悔いの残る一戦となった。26日には決勝戦を迎えるが、準決勝のような試合をしていてはならない。「第1Pでは簡単なプレーで流れを作って、そこからスキルでという感じでやっていきたい」。FW嶋野のこの言葉通り、今回の反省を生かして決勝も必ず勝ちを収める。【文/写真:木原綺音】

▼GK加藤主将
「(試合前のコンディションについて)コンディションは悪くなかったけど、試合の入り方は最悪だった。何が悪いと言ったら、口に出さなくても余裕だと思っていたところが選手にも僕にもあったと思う。(試合を振り返って)第1Pは技術面というより心の問題だと思っている。先に1点を取られてチームが焦っちゃうのが分かるけど、そこから立て直せなかったのが今後の改善点。でも、第2Pからは自分たちのホッケーができて、1人1人が責任感を持って最後までできたのが良かったと思う。(今日1番輝いていた選手は?)FW泉くん。決めてほしいときに点数を決めてくれたし、守っているときは安心している。信頼が今日で莫大した。(決勝までに改善していきたいこと)当たり前を当たり前にできるようにすれば必ず優勝はできると思う。今日こんな状況の中で勝てたのだから最後は優勝で終わる」
▼FW泉ゲームキャプテン
「(試合前のコンディションについて)チームの入りも僕の入りも良くなかった。決勝戦では入りから圧倒できるようにしていきたいのと、第2、3Pで修正できたので個人的にもチーム的にも良かったのかと思う。(試合を振り返って)第1Pの入りが悪くて流れを関学大に持っていかれそうになったけど、そこで引き戻して最後は勝てて良かった。(印象に残っているゴールは?)3点目は、ゴール前で2対1になって、パスを出そうと思ったけど、打った方がいいかなと思って股下狙って、狙ったところに行ったので良かった。(決勝までに改善していきたいこと)チーム的には次の夏の大会を見据えて、関西でいい試合をしている場合じゃないから、最初から圧倒できるようにする。個人的には何個か賞を取れるようにしたい。(次戦に向けて意気込み)次の試合も頑張ります!」
▼FW佐々木
「(試合前のコンディションについて)チームとしては火曜日に試合することがあまりなく、それに向けての準備ができてなかった。自分自身も6月最初に東洋大との練習試合があってボコボコにされて、そのスピード感をイメージして今日を迎えようと思っていたけど体が思うようにいかなかった。(試合を振り返って)今シーズン初めて先制されて、部室でもコーチ陣にも言われた。やらなければいけないことは分かっていたのでみんなで声をかけ合ってとりあえず足を動かして相手のリズムを壊して自分たちのリズムにしようと言っていた。そこから第2Pは3-3で終わったけど自分たちのホッケーができて第3Pは圧倒できた。(P間の会話について)トーナメント制なのでどちらかに転ぶか分からない。ここ十数年は絶対優勝しているのでその伝統を壊さないようにというプレッシャーと、絶対に勝たないといけないという思いで圧倒できたと思う。(ゴールシーンを振り返って)シュートには最近自信を持てていて、山根くん(=FW山根)がいたけど相手にマークされていたので狙い定めて自分で入れたという感じ。(決勝までに改善していきたいこと)今日の課題でもあったフォアチェックが機能しなかったので初めから機能させることと、東洋大戦のスピード感を意識する。関東を見据えた決勝戦にしたい。(次戦に向けての意気込み)今回8点中1点しか決められなくて、試合の流れも変えられてなかったので次は自分たちの流れにすることと、僕のゴールで流れを作れたり流れを取られても取り返されるぐらいのキーマンになりたい」
▼FW嶋野
「(試合前のコンディションについて)チーム的には点数で分かる通りこんなことが滅多にないので焦りも見えたし、準備をしていたわけじゃないけど良くないスタートだった。個人的には最初足が動かなかったのが課題。ただ、1回長くパックを持つ時間があって、そこでやっと動くようになった。(試合を振り返って)スタートは良くなかったけど、そこから勝てたところが関西での強さを発揮できたところなのかなと思う。でも、スタートを改善しないと大事な試合では命取りになってくるのでこれからは第1Pでは簡単なプレーで流れを作って、そこからスキルでという感じでやっていきたい。(ゴールシーンを振り返って)打っている数が多いのでその分入らなければおかしいのと、そのとき圭太(=FW中植)がキャリーしていて落としてもらった。圭太はあまり試合で一緒にプレーすることがないので、同学年からアシストをもらえてうれしかった。決めたことより、同い年とゴールできたのがうれしかった。(決勝までに改善していきたいこと)パスレシーブとか1つずれるだけで流れが悪くなるのでそこの質を上げていくのと、パワープレーで決められなかったので、あと練習の2回で完成度を高めたいと思う。(次戦に向けて意気込み)やることを1人ずつやる」
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