◇2022年度関西大学連盟春季リーグ戦第1日◇対武庫女大◇4月9日◇
【試合結果】
[第1セット]関大26―24武庫女大
[第2セット]関大20―25武庫女大
[第3セット]関大25―21武庫女大
[第4セット]関大16―25武庫女大
[第5セット]関大15-13武庫女大
[セットカウント]○関大3―2武庫女大
ついに春季リーグが開幕した。昨年の同大会は、新型コロナの影響で中止に。秋季リーグでは思うように勝ちを重ねることができず、悔しさの残る年となった。昨年の悔しさを晴らすべく、新たなメンバーで初戦に臨んだ。第1セット、中盤までは劣勢で試合が進む。しかし終盤に驚異の追い上げを見せ、デュースを制しセットを先取。しかし第2セットは勢いに乗り切れず落としてしまう。第3セットは第1セット同様、終盤に勢いを見せ奪取に成功。第4セットは相手の流れに押され、連取とはならなかった。勝敗をかけた最終第5セットは接戦に。意地を見せた関大はこれを制し、幸先のいい初戦勝利となった。
第1セット、先制点を決めたのは関大。升谷未来主将(人4)のセンター攻撃で、チームを勢いづけた。しかし直後、コートの隙を突かれ3連続得点を許してしまう。この流れを切ったのは伊関万絢(まひろ=文1)。レフトから強烈なスパイクを叩き込み、サイドアウトに成功した。これを機に中屋ちひろ(人3)が強打を決めるなど、3連続得点を果たす。だが、相手も粘りを見せる。直後に5連続得点を許し、4点差をつけられてしまった。ここで関大はタイムアウトを要求し、悪い流れを切る。
中盤には、内田千晴(人1)が活躍。相手が反応できない程の強烈なスパイクを次々に叩き込み、一気に同点まで追いついた。一方で相手も簡単には譲らず、4連続得点を決める。背中を追う形で、セットは終盤へ突入した。終盤はそれまでと異なり、取っては取られてを繰り返した。児玉光涼(文3)の伸びるトスでコート幅を有効に使い、相手を翻弄(ほんろう)。また、中屋や日野美里(人3)のクイック攻撃で少しずつ差を縮めた。升谷主将がライトからストレート攻撃を決めると、セットはデュースへ。芦田彩音(人4)の好レシーブでボールをつなぎ、ラスト2点は内田の強烈なスパイクで決めた。接戦となった第1セットを先取し、弾みをつけた。
連取したい第2セットだが、序盤から相手のペースに。日野や川上良江(文2)の速攻で点を重ねるも、なかなかブレイクできない。一方相手は着実にブレイクを重ね、徐々に点差をつけられてしまう。それでも後半には内田のクロス攻撃や日野のブロックポイント、升谷主将のコートの隙を突く攻撃などで3連続得点を決めた。しかし序盤につけられた差を簡単に埋めることはできず。5点差で、このセットを落としてしまった。
取り返したい第3セット。関大が先制点を決めると、少しずつブレイクを重ねる。一歩リードする形となった。9点目では、児玉の巧みなトスワークにより升谷主将がノーマークでのスパイクに成功。その後も、升谷主将の相手コートをよく見たプレーで点を重ねた。しかし直後、相手が4連続得点を決め同点に。中盤から終盤にかけて、接戦を繰り広げる展開となった。15、16点目には川上・日野の高い2枚ブロックが連続で決まるなど、チームを湧かせるプレーも見られた。
19-19で迎えた終盤。点を取り合う接戦になるかと思われたが、ここで関大が勢いを見せた。伊関のクロス攻撃や内田の2度のサービスエースが決まり、4連続得点を果たす。直後相手にブレイクされるも、最後は相手のミスで関大に25点目が入る。このセットを取り返し、勝利へ王手をかけた。
第4セット、関大は内田のブロックポイントでスタートした。その後、序盤は順調にブレイクを重ね優勢に。しかし、徐々に関大にバタつきが見られ始めた。息が合わなかったり、ボールをお見合いしたりするなど、ミスが相次ぐ。対して、相手はクロス攻撃やブロックで次々に得点。大きく差をつけられてしまった。川上がコートの隙に落とす軟打などで得点するも、相手の勢いは止まらない。最後まで相手のペースに持ち込まれ、9点差でこのセットを落としてしまった。
運命の第5セット。中屋のネット際に落とすプッシュで、先制点を挙げた。直後には升谷主将のブロックが決まり、開始2連続得点を決める。その後、立ち上がりは互いに得点し合う展開となった。しかし相手の強打に反応できず5、6点目を相手に取られたところで、関大はタイムアウトを要求。第5セットは15点マッチのため、差をつけられるのは避けたいところ。物理的に流れを切り、気持ちを落ち着かせた。しかし、タイムアウト明けにもブレイクを許してしまう。芦田彩の粘り強いディグでつなぐも、最後は拾い切ることができなかった。この時点で5-8。相手が8点先取し、コートチェンジとなる。
巻き返したい後半。ここから関大は意地を見せた。内田の強烈なクロス攻撃、中屋の相手ブロックを利用したネット際の攻防などで着実に得点。さらに相手のスパイクが相次いでアウトとなり、関大は逆転に成功した。その後も相手のミスに助けられる。最後は相手のサーブミスにより15点目を獲得し、2点差で接戦を制した。
苦しい場面も見られたが、フルセットの末勝利をつかんだ関大。リーグ初戦で勝ち切ることができたことは、今後に大きな弾みをつけるに違いない。明日は金蘭大との一戦。今日の勢いそのまま、開幕2連勝を目指す。【文:横関あかり/写真:中山秋桜津】
▼升谷主将
「私は結構緊張したんですけど、みんなも1回戦で緊張しているということを言っていました。なので、「私は緊張している」ということを声に出していこうというふうにしていました。緊張しているなら緊張しているのでいいから、それなりに思いっきり一人一人バレーをして、関大らしい堅い守備力の粘りのバレーをしていこうというふうに言っていました。試合を通しては、強みの「粘りのバレー」というのが今日は少し出てこなかったのが課題点でした。なので明日はそれをもう一回修正して、自分たちの粘りのバレーというのをしっかり展開して、勝ち切りたいなと思います。でもフルセットでしっかり勝ちきれたことは、私自身ほっとしています。(自身の調子は)ライトをやったりミドルをやったり、定まったポジションではない中で、いろいろなことをたくさんやらないとダメだから、その中で調整していくのがすごく難しかったです。チームの中でも得点源になる選手になろうと思って入っているんですけど、なかなか自分の調子は今上がってこなくて。チームが調子いいときはみんながそれぞれ頑張ってくれるけど、チームがダメなときに自分が頑張ろうと思っていました。いいときは一人一人がいいからチームとしてまとまりがあるけど、やっぱりみんながダメなときに私が先陣を切って、自分が一番頑張らないといけないなというふうに思っています。(相手チームの強みは)攻撃的には速いスパイク攻撃が多くて、それに対しての対策はしていました。なので速い攻撃に対してはあまりやられなかったんですけど、やっぱり自分たちの攻撃に対する対策も、相手チームは結構されていました。攻撃が結構読まれていて、相手の方もレシーブにすごく粘りがあったので、私たちがそこでしっかり1点を決めることができず、ちょっと苦戦した部分ではあるかなと思っています。(明日へ向けての意気込み)明日の相手チームは雰囲気で盛り上げてやってくるチームなので、そこで飲み込まれないようにしたいです。今まで自分たちも追い込んでやってきて、終盤にも強い自信があるので、その自信を持って、明日も勝ち切れるように頑張ろうと思います」
▼内田
「1セット目からずっと苦しい展開が多かったと思うんですけど、やっぱり最後、先輩方が決めてくださったり、流れとかを作ってくださりました。競った展開のときにはちょっとしんどいなと思うこともあったんですけど、先輩方がやってくれるっていうのは信頼できたので、いい試合だったかなと思います。(大学初の試合。今日はどんな思いで臨んだか)初めは本当に緊張していて、大学ってどんなんなんだろうっていうところからのスタートでした。ずっと先輩方が声をかけてくださって、緊張というよりかは楽しもうというふうに思えました。それでも負けたくないという気持ちがあったので、最後まで戦えたのはすごく良かったかなと思います。(自身の強み)自分は誰よりも高く跳んで、どんな状況でもしっかり打ち切ったりとか、点数に結びつかないとしても、しっかり軟打と強打の使い分けをして、絶対に決めてやるという気持ちはチームで一番強い自信はあります。(見つかった課題)ハイセットになったときに決め切ることができないというのが課題かなと思います。あとは、後ろのレシーブでも、バックセンターからのレシーブでブロックがついている分、もう少し外に構えたら良かったなとか、思うことがたくさんありました。なので今日は、レシーブもスパイクも課題ばっかりだなと思います。(明日に向けて意気込み)明日は絶対に3セットで勝ち切って、連勝記録を伸ばしていけるように頑張っていきたいと思います」
コメントを送信