◇第36回全日本学生個人選手権大会◇10月24日◇名古屋市露橋スポーツセンター◇
【男子】
村鞘風太(商4) 3回戦敗退
佐野晃太郎(政策4) 2回戦敗退
津田晃毅(経4) 1回戦敗退
北岡央良(法4) 1回戦敗退
植田甫空杜(法3) 第3位
桑原良弥(商3) 2回戦敗退
鈴木太智(経3) 1回戦敗退
大平翼生(社3) 1回戦敗退
川内宝(商2) 3回戦敗退
籠谷郁吹(経2) 2回戦敗退
長谷川元望(法1) 2回戦敗退
八木大輝(法1) 2回戦敗退
藤井宏彰(文1) 1回戦敗退
【女子】
尾藤はるな(文4) 3回戦敗退
鈴木綾華(文1) 3回戦敗退
11月14日に行われる全日本学生選手権大会(全日)を前に、先に全日個人戦が行われたこの日。男子は100人以上のエントリーがいる中で、エース・植田が第3位と全国にその名を轟かせた。
先に行われたのは女子。関大からは尾藤女子主将と鈴木が出場した。鈴木は西日本団体で負けなし。その勢いは今大会も止まらず、2回戦まで難なく勝ち進む。3回戦では高校の先輩である関学大・塩谷と相まった。「先輩は組み技が得意なので、それを耐え切ろうと思っていた」(鈴木)。同じ学び舎で過ごしたからこその攻略法を携えて挑んだものの、今大会王者の壁は厚かった。最後は押さえこみ面突きで敗北を喫す。尾藤女子主将は2019年大会で3位をつかんでいる。今年度は「最後の個人戦なので緊張せず楽しんでやろう」という思いで、前回の結果にとらわれず臨むことができた。1回戦はまだ動きが硬かったものの、危なげなく勝利。続く2回戦は尾藤自身、最も楽しい一戦だった。昨年の全日優勝校・立命大の選手を相手に迎えることとなったが、足を素早く動かし徐々に距離を詰めていく。好調なフィジカルで2本先取し3回戦に駒を進めた。しかし、3回戦は途中1-1の熱戦に競り勝つことができず。女子はともに3回戦で姿を消した。
女子終了後に開始された男子部門では13人が登場。2回戦までで苦杯をなめる選手が多い中、3回戦に勝ち上がったのは村鞘主将、川内、植田だ。参段を持つ実力者の3人が健闘した。村鞘は2回戦、相手を場外に持ち込むなど積極的な拳法を見せていたが、相手も素早い反応で対応して、なかなか勝利をつかめない。拮抗(きっこう)した試合は時間切れで判定に持ち込まれたが、村鞘の積極性が奏功し白星を挙げた。3回戦は1回戦シードの選手を倒して3回戦に来た選手と1-1の接戦を繰り広げる。再び、判定で勝敗が決まることに。今度は敵に軍配が上がった。村鞘の大学生活最後の全日個人はここで幕を閉じる。川内は西日本個人で1回戦敗退してから今大会まで自主トレーニングに力を入れてきた。課題であった体力強化を克服し今大会を迎える。初戦では、構えをスイッチしてカウンターする新しい技を成功。2回戦でも1本を開始すぐに取るなど、コンディションの良さが目立つ。2本目がなかなか入らない時間もあったが、そこで焦らず好機を探り続けた川内。最後は胴突きで勝利をものにした。龍大・冨永を倒すことを目標としていただけに3回戦も危なげなく勝ち進みたかったが、先制の1本を許す。見守る佐野からの「ジャブ!」の声に応えようとするもそのまま圧倒される。目標としている選手とは交えることなく3回戦敗退となった。植田は今年の西日本個人王者という称号を担いで迎えた。シード後2回戦からその実力で相手を下していく。自分の拳法は「組技メインでガツガツ前に出る拳法」と語る植田。準決勝でも仕掛けていきたい反面、「相手が強いことから考えすぎてしまった」(植田)。様子見が中心となり、武器である組技に持ち込むことができないまま胴と面の2本を食らい、3位が決定した。
部員が口をそろえて言うのが「全日優勝」。昨年度は男女ともに準優勝に輝いているが、銀色では満足できない。今大会、活躍した選手を中心に、全員で金色を狙っていく。表彰台の真ん中に関大が立つ光景を見られる数週間後に今から胸が高まる。【文・写真:木原綺音】
▼村鞘主将
「(今大会までに取り組んできたこと)体力強化とチーム力の底上げ。下の子たちにも上が教えていって、チーム力を上げていた。(今回どのような思いで挑んだか)僕は関大の主将として勝たないといけないと思っていた。(団体と個人の違いは)個人戦の方がだいぶ気持ちが楽。団体戦は良いプレッシャーがある。(全日までに取り組みたいこと)正直あまり日にちが無いので、体力を少し上げられていけると良い方だと思う。気持ちの面では、プレッシャーや緊張に良い感じに付き合っていけるようにしたい。(全日に向けて意気込み)男女で全国優勝したい」
▼尾藤女子主将
「(今回どのような思いで挑んだか)最後の個人戦なので、緊張せず楽しんでやろうと思って臨んだので今大会楽しかった。(特に楽しかったのは?) 1番を決めるのは難しいが、1回戦目はちょっとまだ動きも硬かったし3回戦の最後は負けてしまったから、そう考えると2回戦目が1番気楽で楽しかった。(体のコンディションについて)今日割と足も動いていたし悪くなかった。(試合間部員と話している姿が見られたが)今の試合こういうところどうだった?と福山に聞いたりなど試合についての話もあるし、応援をお願いした。後ろに味方がいてくれるということはすごくありがたいことだし力になる。あと、後輩にかっこ悪いところを見せたくないなという自分へのプレッシャーのためにも喋っていた。(反省点は)楽しめたけど、勝ちに貪欲にいけていなかったと思う。どうしても優勝が欲しいというよりかは気楽な気持ちで臨んだら、やっぱその分結果はついてこないなと思った。(全日までに取り組みたいこと)たぶん2回戦で立教大と当たるかもしれなくて、立教大は関東優勝してる大学。今日見ていたら良い選手も結構いてやりにくそうだったので、それへの対策を考えたり全日団体は絶対に獲りたいところなのでみんなでラストスパートかけていきたい。(全日に向けて意気込み)全日は私も高校から拳法をやっていてラストの大会だし、後輩も頑張ってくれているので、私が1番ビシッと決めるところは決めてみんなで笑って終われるようにしたい」
▼植田
「(今回どのような思いで挑んだか)一応西日本個人優勝していたので、次は全国獲ろうと思っていたが、結果こうなってしまった。(体のコンディションについて)1回戦から体が動いていたので良かったと思う。 (良かった点)準決勝以外は落ち着いてできていた。(3位は悔しい順位?)優勝を狙っていたということもあり嬉しくない。( 準決勝前、意識していたこと)準決勝前は少しバテていたので一旦体力を回復させていた。体のコンディションは良かったと思うが、相手が強いことから考えすぎてしまった。(準決勝を振り返って)相手が明大の木村選手で強い選手と分かっていたので、慎重になりすぎた。自分の拳法ができなかった気がする。(来年優勝するために必要なことは)日頃の練習から自分の拳法を貫いて試合でも絶対に自分のスタイルを崩さないように戦うことが優勝につながると思う。(全日に向けて意気込み)団体戦は1人の勝利がチームの勝利に直結してくるので、僕に回ってきたら全部勝って優勝に貢献したいと思う」
▼川内
「(今回どのような思いで挑んだか)西日本大会は1回戦で負けてしまったので、今回は強い選手も倒せるようにして準決勝・決勝といきたいと思っていた。強い選手とは特にどんな選手?)冨永さん。(西日本個人以降取り組んでいたこと)体力が全然無かったので練習が終わってから帰ってランニングをしていた。実際に体力は付いてきたと思う。(今日の良かった点と反省点)良かった点は新しい技が1本入れられたのと、悪かったところは相手の距離に入ってしまったとき何もできなかったこと。(2回戦の勝利について)元々、その人より冨永さんを意識していた。その人は勝って当たり前という気持ちで挑んでいたので、そこで気持ちが切れなかった。(全日までに取り組みたいこと)今日の反省点をいかに意識して練習をするかということが課題だと思う。(全日に向けて意気込み)4年生が引退なので、自分が負けたら負けぐらいの気持ちで頑張りたいと思う」
▼鈴木
「(大学最初の全日どんな気持ちで挑んだか)とりあえず準決勝の前の試合で、高校の直属の先輩と当たるのでそこまで絶対勝ち上がろうと思っていた。(今大会までに取り組んできたこと)私は出切りタイプなので、出切り1本を取れるようにしていた。(コンディションについて)体のコンディションは良くなかった。体が重かった。気持ちは全然大丈夫だった。(今大会どんな拳法をしようとしていたか)自分の得意な面突きで取ろうと決めていた。(今日の良かった点と反省点)直属の先輩は組技が得意なので、それを耐え切ろうと思っていたが耐え方がまだまだですぐ倒されたのでそこを全日までに直していきたい。(全日に向けて意気込み) はるなさんが終わりなので、絶対優勝したい」
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