◇第86回関西学生対校駅伝競走大会(丹後大学駅伝)◇11月15日◇宮津市民体育館~京丹後はごろも陸上競技場
[最終結果] 1位 3:45:55
1区 岡村和真(情3)
2区 秋山翔太朗(法4)
3区 芝秀介(政策4)
4区 糟谷源太(法2)
5区 坂本亘生(理工学研究科1)
6区 嶋田匠海(文4)
7区 谷村恒晟(安全4)
8区 平野圭人(環都3)
関西の大学駅伝の頂点を決める丹後駅伝。昨年は5位と悔しさを味わった、伝統の駅伝に挑んだ。号砲とともに岡村が勢いよく飛び出し駅伝がスタート。前半は上位を伺える位置につけるがトップに躍り出ることができない。しかし、6区を走った嶋田が3位から首位へと順位を上げる大車輪の活躍を見せる。区間賞・大会MVPを受賞した嶋田の走りで勢いづくとその後は首位をキープ。そのまま平野がゴールテープを切り、56年ぶりに丹後路を制した。
号砲とともに1区へ出走した岡村。序盤は先頭集団に属し、様子を伺いながらの走りとなる。終盤に松原(京産大)が飛び出しトップを独走。この動きに他の大学の選手はついていくことができず、後を追う形となった。岡村は3位で第1中継所に飛び込み、タスキは2区の秋山へとつながれた。

出雲での大活躍など今季の駅伝で存在感を放っている秋山。タスキを受け取るとトップを走る京産大を猛追する。京産大を捉えたが、4位でタスキリレーをした関学大の山下が先頭に躍り出る。秋山は2番手を走る形となった。登りに入ると竹村(京産大)に抜かされ3位に後退する。しかし、最後に意地を見せ2位へと舞い戻りトップと20秒差で第2中継所に到着した。
4年生同士のタスキリレーとなった第2中継所。秋山から芝へとタスキがつながり、首位の関学大を追いかけた。5.6㌔と短い3区を疾走し、ぐんぐんとトップとの差を縮めていく芝。終盤に橋口(関学大)を捉え、一気に抜き去りトップに躍り出た。しかし、直後に高倉(京産大)の猛追を受け、首位を明け渡す。トップと9秒差の2位で4区の糟谷へとタスキをつないだ。

全日本大学駅伝ではアンカーを務めた糟谷。2年生ながら大舞台に起用された。懸命な走りを見せたが、じわじわとトップとの差が広がる展開に。同時に3位の関学大の追い上げを受け、距離が詰まる苦しい状況に追い込まれた。6㌔手前で寺川(関学大)に捉えられ3位へと後退した。終盤にはオープン参加の青学大にもかわされる。トップから51秒差の3位で坂本へとタスキをつないだ。
チーム唯一の大学院生ランナーである坂本。豊富な経験があるベテランランナーはこの状況でも冷静にレースを展開する。着々と前を走る関学大との距離を詰め、30秒以上あった差を終盤には射程圏内へと短縮。順位こそ変えられなかったもののトップとの差を28秒まで縮め、嶋田へとつないだ。
タスキを受け取った嶋田は6.3㌔と短い6区へと走り出した。アップダウンが激しくタフな走りが要求される6区を駆け抜ける嶋田。3㌔手前で関学大を捉え、2位に浮上するとさらにスピードを速める。第6中継所である間人漁港までの下り坂で京産大も捉えて、トップへと躍り出た。そのままエース・谷村が待つ、第6中継所へ向かう。大会新記録で区間賞を獲得した驚異の走りでチームを首位に押し上げタスキをつないだ。

嶋田からタスキを受け取った谷村はエースとしての役割を果たす。第6中継所では10秒しかなかった2位との差を一気に広げる好走を披露。圧倒的なスピードを保ったままレースを進め、優勝に向けて、大きな貯金を作った。終盤苦しそうな表情を見せる場面があったが気迫の走りでペースを落とさない。2位を1分以上突き放す圧巻の走りで8区の平野へとタスキをつないだ。
アンカーを任された平野。谷村が作った大きなリードを自信に変え、丹後路を走る。プレッシャーのかかる場面だったが、冷静な走りを見せ少しづつゴールへの距離を縮めていった。最後はメンバーと伝統の駅伝に駆けつけた応援団が待つ、京丹後はごろも陸上競技場へ。高らかと腕を上げ、1位でゴールテープを切った。

実に56年ぶりとなる丹後駅伝優勝を果たした関大。選手たちの表情からは今までの努力が結果として現れた喜びがうかがえる。6区を大会新記録で駆け抜け区間賞を獲得した嶋田は大会MVPを獲得。約2年間遠ざかっていた駅伝での出走で大きな記録を残した。この大会をもって引退する4年生にとって学生陸上の集大成となる丹後駅伝。エースの谷村を中心に力を結集し、歴史を動かした。優勝後のインタビューで「素直にうれしい」と喜びを口にした谷村。チームスローガンである「圧倒」を体現する形で優勝を飾った。出雲駅伝、全日本駅伝ともに地方勢トップでフィニッシュし関東の大学を除くと圧倒的な強さを見せた今年の関大。来年以降はさらに関東勢と互角の勝負ができるチームへ。目線はすでに次なる目標へと向かっている。【文/写真:井原郷志】
▽嶋田
「(レースを振り返って)1区から和真(=岡村)が行って、秋山、糟屋と想定通りの展開となりました。1番前を追いやすい位置でタスキをもらって。自分もそこからしっかりと順位を上げて56年ぶりの優勝につなげられたので、すごく良かったと思っています。(自身の走りを振り返って)6区を走るというの2日前ぐらいに決定したという形で。前日に試走しましたが、やっぱり下り坂基調のところで自分の走りに適正があったと思っていました。しっかりと自分の走りが発揮できたかなと思っています。(駅伝出走から遠ざかっていた中でこの丹後駅伝に懸ける思いはどのようなものだったか)自分は2年生で丹後駅伝を出走して以来、今日まで駅伝から外れてきました。なので、一際強い思いもありましたし、OBの方々からも56年ぶりの優勝というところに期待をかけられていたので、絶対に区間賞を取ってチームの1位につなげるぞという思いで走ってました。(4年間を振り返って)苦しい時期の方が多かったですが、振り返ってみると1つ1つ楽しい走りであったり、うれしいものがあって。今日が1番楽しい引退レースでした。笑顔でみんなで終われて良かったなと思っています。(「圧倒」をスローガンに掲げ、どのようなことを意識して練習に取り組んでいたのか)「圧倒」というところで、出雲、全日本では地方勢1位を取れたんですけど、丹後駅伝というすごく難しいレースの中で、自分が任されるなら短い6区だったり3区だと思っていました。ここで他大学さんに10秒、20秒、30秒と差をつけていくいけば、結果的に大きな差につながると思っていたので、チームスローガンの「圧倒」というところに、自分の区間で大きな影響を与えようと思っていました。(来年のメンバーに向けて)4年生中心となってつなげてきたこのチームは、4年間かけて丹後駅伝優勝という目標を達成できました。自分たちが引退してからも強い関大を作っていって、出雲であったり全日本であったりで関東にも匹敵するぐらいのチームにしていってほしいなと思っています」
▽谷村
「(試合を振り返って)6区の嶋田な1番でタスキ持ってきてくれて。そうなったらもう自分が後続と差をつけて平野に渡すことが自分の仕事だっていう風に思っていたので、それだけを考えて前だけ見て走りました。(後半に逆転をするプランだったのか)完全に自分たちは後半型のオーダーでした。8区間 に平野を置いて、5、6、7、8区で一気に1位まで上げるというプランでした。本当にプラン通りにうまくはまったというのが今日の勝因だと思います。(4年間を振り返って)苦しい時期もありましたし、特にこの1年思うような練習ができていなかったっていうのが正直なところです。でも最後に丹後で優勝するってことは決めていたので、今日は優勝だけを考えて走りました。(目標の「圧倒」について)うまくその言葉がはまりました。この1年を通してもいろんな試合で「圧倒」というところが達成できたので、スローガンを掲げた通りに達成できたのは非常にうれしいなと思います。(来年に向けて)今回、出雲の出場権を獲得し、来年も出雲に出場できることが確定しました。自分たちが抜けても、今の3年生以下の世代にすごく強い選手が残っているので、もう自分たちはOBとして応援するだけです。来年はこの試合(=丹後駅伝)で連覇を果たしてほしいと思います」
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