◇第51回関西学生選手権大会決勝◇対大院大◇7月17日◇ヤンマースタジアム長居◇
【前半】関大2-1大院大
【後半】関大2-0大院大
【試合終了】関大4ー1大院大
GK 山田和
DF 松尾、髙橋、木邨、中西渉
MF 深澤、三木仁、平松、足立
FW 久乗、百田
6年ぶり9度目の関西制覇を成し遂げ、今年2つ目のタイトルを獲得した。立ち上がりに失点を許し準決勝に続いて先制される展開となったが、FW百田真登(経3)、MF足立翼(人4)の2得点で前半のうちに勝ち越し。自慢の攻撃力で後半にさらに2得点を追加し、関西57チームの頂点に立った。関西地区第1代表として8月に行われる総理大臣杯で日本一を目指す。



鮮やかな逆転で決勝に勝ち上がった関大は、リーグ首位の関学大や昨年準優勝の関福大などを下した大院大と対戦した。関大ペースで試合を進めたいところだったが、開始3分で相手に速いテンポでボールをつながれると、中へピンポイントのクロスを入れられそのまま失点。DFの裏を取られ、立ち上がりでいきなりスコアを動かされた。

だが、慌てずにボールをつなぎチャンスをうかがった。何度か中盤でボールを奪い、エリア内まで運んだものの相手の最終ラインにはね返される展開が続いた。前半12分にDF中西渉真(経4)を狙ったDF髙橋直也(商3)の長いパスが通ると、MF足立のボールにFW百田が抜け出す。GKに先に反応されてしまったが、直後にはDF髙橋が右サイドのDF松尾勇佑(文4)を使って攻撃の形を作る。FW久乗聖亜(政策4)とのワンツーからDF松尾が抜け出すと、折り返したボールにFW百田が飛び込み同点ゴール。10分で試合を振り出しに戻した。





落ち着いてボールをつないで、MF足立やFW久乗を中心に仕掛ける。前半20分にFW久乗がボールを持ち運ぶとMF足立がエリア内に侵入。一度は相手に奪われたものの、こぼれたボールをMF足立がゴールに流し込みあっさり勝ち越し。前半のうちに勝ち越しに成功。その後は準決勝で課題になったセカンドボールをしっかりと回収し、関大の時間が続く。



ドリブルで右サイドを崩されシュートを打たれる場面もあったが、GK山田和季(社1)がはじく。そのコーナーキック(CK)からも頭で合わされたがバーの上にそれ、流れは渡さない。再び攻撃に転じると、DF髙橋の鋭いパスからMF深澤佑太(社4)がミドルシュート。相手GKの好セーブに阻まれたものの、勝ち越したあとも攻撃的な姿勢を見せた。2ー1と1点リードのまま試合を折り返す。



後半最初のチャンスではMF深澤のボール奪取からエリア内でつなぐ。倒されシュートは打てなかったものの、ノーファールの判定。MF平松功輝(情4)が起点となりDF中西渉がクロスを上げる場面や、MF三木仁太(政策1)が遠めからシュートを打つ場面もあったが、お互いに決定的な場面はないまま終盤戦に突入。関大はMF足立、FW百田に代えてMF前田龍大(人2)、MF濱瞭太(情4)、後半24分にはMF平松に代えてMF岡崎駿希(法4)を投入する。





すると後半27分、DF木邨優人(政策2)のパスを起点にDF松尾が中に運び、最後はMF濱。DF松尾のクロスにうまく抜け出し、MF濱の2戦連発となるゴールで突き放した。今季12得点のFW西村真祈(法3)が累積警告により出場停止となっていたが、「どこかを抑えられても誰かが得点に絡んでくれるという強さはある」と前田雅文監督も認める得点力を発揮。後半37分にFW久乗が放ったシュートは惜しくもクロスバーに嫌われてしまうが、関大はタフなプレーで得点を狙い続ける。





セットプレーでのチャンスが続くと、MF堤奏一郎(社3)のCKにDF木邨が合わせダメ押しの4点目。DF木邨のTOPチーム初得点で試合を決定づけた。その後も大きなピンチはなく、4ー1で試合終了。立ち上がりに失点を許したものの、関大が試合の流れを握り圧倒的な内容で関西優勝を決めた。




関西選手権でも5戦22得点(2失点)と爆発的な攻撃力を発揮。準々決勝では今季初黒星を喫した京産大から粘り強く勝利、準決勝では敗戦パターンを覆しての勝利と、チームとしても確実に力をつけてきた。短期目標の「7月全勝」には、残るリーグ戦で関西選手権決勝、準決勝で対戦した大院大、びわこ大からの勝利が必須だ。リーグでは4位に沈む関大だが、連勝すれば首位も見えてくる。06年以来の大阪選手権、関西学生選手権、関西学生リーグ3冠、そして全勝で総理大臣杯へ乗り込むという目標へ、まずは残る2戦に照準を合わせる。【文:牧野文音/写真:牧野文音・大森一毅】



▼前田監督
「自分が就任して2回目(の関西選手権優勝)だが、その時とはスタイルも全く違うし、学生も違うので2回目というよりはまた違う感じ。今回は正直選手たちの力が大きい。木曜日試合して、今日決勝を迎えた。大阪学院の選手たちも含めて非常に頑張ってくれていい試合ができた。その中で優勝できたのは選手たちが頑張ってくれて、非常にうれしく思っている。今日はけが人など出れない選手もいたけど、代わりの選手たちが頑張ってくれたし、結果も残してくれたので非常に良かった。交代した選手たちで得点も重ねられたので良かったし、それだけでなくて前線からの守備も非常に頑張ってくれてそのあたりも良かった。けがや累積で純粋なフォワード、2トップがいないくて、誰をどう当てはめていくかは悩んだ。そういう中で相手の特徴、ストロングをどう消していくか、自分たちのストロングは相手に対してはまるかなと思っていたので、どちらかというと自分たちの守備のところを共有してやった。(早い時間に失点したが)自分たちが守備のところで良くなかったのもあるが、相手のスーパーなクロスで、それに対しての飛び込みがあった。自分たちよりも、相手のスーパーなプレーだったという印象。(準決勝、決勝と逆転勝利、チームとして成長は)2トップで得点というだけではなく、2トップが抑えられていたらサイドハーフの選手が点を取りにいくし、今日なんかはサイドバックから点を取りにいくし、ボランチもMF平松とかシュートを打ちにいくしというところで、どこかを抑えられても誰かが得点に絡んでくれるという強さはある。(総理大臣杯に向けて)今まで続けてきたコンビネーションだったり、個人の技術を生かして、選手たちの発想を信じてやっていきたい。それに伴って守備のところも構築してきたい」
▼MF深澤
「優勝できてよかった。今日はそれに尽きる。やっぱりサッカーがみんなできない中で、自分たちはこのような素晴らしい環境でサッカーをさせてもらえるということで、関大に優勝トロフィーを持って帰ることがみんなを一番元気づけられることかなと思ったので、絶対に優勝トロフィーを持って帰ろうという話をして試合に臨んだ。(試合を振り返って)立ち上がりのところでいうと、自分たちの緩さから点を取られたので反省すべきところは反省しなければいけないが、準決勝から先制されても逆転できる力をしっかりつけてきて、チームとしての成長を大きく感じられたゲームだった。先制点を取られた時にメンタル的に落ちない、まだ自分たちならいけると言う気持ちを持って後半に臨むことだったり、今日だったら前半から立て直して、先制はされたけど勝ち越してハーフタイム戻ってこれたのは、メンタル面が大きく成長してるのかなと感じる。前半2点、後半2点取れた攻撃力は強みだと改めて認識できた。(自身のプレーは)目に見える結果は残せていないので、そういうところは満足していない。ハードワークしたり、この暑さの中で走れたのは少し貢献できたのかなと思うけど、もっともっとやらないといけない。(今後の目標は)関西選手権で優勝できて、目標を達成できたのは良かったが自分たちは7月全勝という目標がまだ残っている。リーグ戦は暫定4位につけていて勝つしかない。内容もそうだけど、全員でしっかりリーグ戦も勝ちたい。今7連勝なので、あと2勝してしっかり9連勝で7月全勝したい。そこは向けて気を抜かずにやっていく。8月になると全国大会もある。自分たちは“全員サッカーで日本一”というのを目標に掲げているし、着実にステップアップしてきているのでやっぱり日本一に向けてチームでさらにレベルアップできたら」
▼DF松尾
「立ち上がりに失点したけど、チームとして自分たちの力を信じれば勝てるとみんな思っていたと思うので、そこからすぐ2点取り返して、後半しっかり3点目、4点目でゲームを決められてかなり良かった。(同点に追いついた場面は)今年のチームの強みである連携の部分で、聖亜(=FW久乗)とは日頃から仲良くさせてもらっていて、ワンツーとかずっとしてきて、聖亜に渡したら帰ってくるだろうと思って仲間を信じて中に入って、クロスも真登(=FW百田)を信じてキーパーとディフェンスの間に転がしたところに真登がいてくれて、決めてくれたので良かったと思う。(全国大会に向けて)関西を代表して全国大会でもいい結果を残せるように頑張りたい」
▼MF足立
「自分たちは関西1位を取ってから全国に行くというのはずっと話していたので、まずはそれが達成できてうれしい。前の試合は先制されて逆転できたのがFCの試合しかなかったので自分たちの成長の見せどころだった。結果的に大量得点で逆転することができたことが、今日の試合の自信にもなっていた。先制されたけど、点が取れることはわかっていたので焦りはなかったし、中で自分たちのサッカーをしようと話していた。(得点シーンは)聖亜(=FW久乗)とは1年生の時からやっていて、結構感覚が合うというか、コンビネーションがいいと感じている。今日もいいボールを落としてくれたので、それがゴールになって点が入って良かった。自分は天皇杯の時はけがをしていて、なかなかチームに関わることができない中でチームが勝ち進んでいって、うれしさもあったけど悔しさもあった。復帰してから自分の得点だったり、チームを勝たせるプレーで貢献するというところを意識してずっとリハビリしてきたので、それが結果に表れて、関西選手権優勝を手繰り寄せるようなゴールをとれたことは率直にうれしい。けど、ここで満足はしていないし、今年のチームの強いところは、もちろん喜んではいるけどみんなの共通意識として関西1位とったから満足ではなくて、全国へ向けてどんどんレベルアップしていくというところ。全国までまた時間はあるので突き詰めてやっていきたい。(これからどんなプレーをしていきたいか)得点だったり、アシストで直接チームの勝利に貢献できるプレーをしていくというのは自分の中で常に掲げている目標。それプラス自分のドリブルだったりプレーで見ていて楽しいなというプレーをするのを心がけている。観客が見ていて楽しいプレーをしたい。副将としては佑太(=MF深澤)が主将として本当に素晴らしい立ち振る舞いというか、チームをまとめる力がとてもある選手なので、そこはうまくサポートしながら、自分はあまり先頭に立つタイプではないけど、プレーだったり背中でチームの士気を上げたり、締めるところは締めるのは自分の役割。佑太をうまくサポートしながら、自分なりにチームに貢献していい影響が与えられるような働きをしたい」
▼MF平松
「タイトルを取れたことはうれしいが、目標は日本一。慢心することなく、練習に取り組んでいきたい。(大院大の印象)攻撃が魅力のチームなのでまずは守備から入ること、球際で勝ち切ることをチームで話していた。(失点後は)特に変わったことはなかった。自分たちの攻撃力に自信を持っていたし、焦ることはなかった。(ハーフタイムは)リードはしていたが、次の1点を取って力の差を見せつけて勝つことが、全国で警戒されるようなチームになるためには必要だと話していた。(MF三木仁について)同じポジションで1年生とは思えないようなところがあって頼ってしまうことも多いが、自分も負けないように頑張っていきたい。途中出場で入った駿希(=MF岡崎駿)もずっと危機感を持ってプレーしているし、力の差もほとんどないと思っている。MF谷岡昌(社3)もいるし、MF濵もいるので自分自身もスタメンで試合に出られるようにしっかり食らいついていきたい。この5人でスタメンを争う中で高め合っていければいいかなと思う。(今後に向けて)まずは来週からのリーグの連戦に勝つ。その後にある総理大臣では優勝して日本一になりたい」
▼MF濱
「チームとして関西1位になって全国にいくことを目標にしていたので、大阪に続いて関西優勝をつかめたことはうれしい。(前半は)立ち上がりで失点はしてしまったが、準決勝で6点を取って逆転したことは自信にもなっていたし、焦りはなかった。(自身の得点について)勇佑(=DF松尾)がいいタイミングで欲しいボールをくれた。ファーストタッチもいいところに置けたので余裕をもってループシュートで決めることができた。イメージ通りだった。(今後に向けて)まずは7月全勝をする。そしていい形で総理大臣杯に挑んでいきたい」
▼FW久乗
「目標にしていた関西1位というところを取ることができて、正直なところほっとしている。8月の全国大会でも勝てるように気を引き締めてやっていきたい。(関西選手権を振り返って)今はFWの層が厚いので、みんなすごく頼りになるので、自分は出し切るだけだなと思って、得点に絡んで貢献することは意識していた。(今後へ向けて)またリーグで大院とびわことやるので、両方勝ってそのあとにある全国大会でみんなで優勝できるように頑張っていきたい」
▼FW百田
「この関西選手権で関西1位で全国にいくという目標を立てていた中でそれを決められたのはうれしい。だけど自分としてはけが明けということもあって、この大会はずっとスタートで出れていなくて、総理大臣杯にも連れて行ってもらった身だったので、今日スタメンで出ると決まった時からなんとしてでも優勝に貢献したいなと思っていた。それがゴールという形でチームの力になって良かった。(得点シーンを振り返って)勇佑くん(=DF松尾)が突破した時にどこにでてくるか、相手のDFと駆け引きしながら考えて、勇佑が一番自分の欲しいタイミングで一番欲しいところにボールをくれたので、あてるだけだった。(総理大臣杯に向けて)個人のアピールにもつながる大会だと思うし、関大としても目標にしている全員サッカーで日本一を達成させられる舞台にまず立てたと思うの、そこで関西で1番の代表としてしっかり戦って優勝して、日本一達成したい」
▼MF堤
「チーム全員でしっかり優勝できたのですごく良かった。個人的にも天皇杯の時よりはチームに貢献できたかなと思うので、それも含めて良かった。自分の特徴は、サイドでスピードのあるドリブルが持ち味で、そこからクロスだったりCKだったりというチャンスを作って、チームを楽にしたりチームに貢献するというところ。この大会を通して前より出場時間も長かったので、できる回数が多かったのでそこは良かった。(追加点の場面は)監督からキーパーにキャッチされないように、早いボールを意識して蹴るというのは言われていたので、点差開いた状態だったけどしっかりいいボールを蹴れて、DF木邨が決めてくれたので感謝したい。もっともっと結果を残していかないといけないし、トップチームではゴールを決められていないので、アシストだけじゃなくてゴールも決めてチームの勝利に貢献できるように。リーグ戦もまだあるし、もちろんインカレも総理大臣杯もチームの勝利に貢献できるように頑張っていきたい」
▼DF木邨
「素直にうれしいというのが一番の感想。12月からチームで練習に取り組んできた成果が2冠という結果に出たと思う。(大院大の印象)プレシーズンに一度対戦していたが、戦い方や環境から違うチームのように感じた。それでも、自分たちのサッカーをしていれば勝てるとチームでは話していた。相手監督の實好さんとは面識があった。ユース時代にトップチームの監督をされていて、その時に實好さんに指導してもらった。(前半は)立ち上がりの失点では自分の前でやられて罪悪感はあった。でも、切り替えて失点を重ねなければ勝てる自信はあったので、焦りはなかった。(自身の得点について)セットプレーの練習では最近は外してしまう場面が多かったが、今日は決めることができる勘が自分の中にあった。結果的に決められたので良かった。(今後に向けて)短期目標の1つの関西選手権優勝は達成できた。次は7月全勝も達成して、来月の総理大臣に挑みたい」
▼GK山田和
「天皇杯の時は自分の初スタメンの試合で負けて、悔しさと申し訳なさがあった。今回の関西選手権は初戦から全試合に出て優勝できたことは素直にうれしい。(大院大の印象)今季公式戦初対戦だった。相手FWは警戒していて1失点目のように飛び込んでくることは分かっていたが、立ち上がりのところはやられてしまった。(失点後の雰囲気は)特に気持ちは落ちなかった。攻撃は魅力だと思っていたし、実際にびわこ大戦でも逆転できた。焦る必要もないし、自分たちで悪い方向に持っていくといいプレーができなくなってしまうので落ち着くことを意識していた。(ハーフタイム指示は)自分の準備のところの動きは良くなかったのでそこを修正するように言われた。(今後に向けて)自分はまだレギュラーに定着したわけでもないし、総理大臣に出られることが決まったわけではない。そこまでしっかり準備をして出場することができたら、お世話になっている4年生にプレーで恩返しできるようにしたい」
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