◇クリスマスコンサート&第64回定期演奏会 ◇12月7日◇ザ・シンフォニーホール
応援団吹奏楽部が今年度の集大成となるクリスマスコンサート&定期演奏会を開催。たくさんの観客を前に、思いを込めて演奏する。『音楽を通して皆さんに喜んでいただき、それを自らの喜びにする』というビジョンを見事に体現した。
「詰められるところはまだまだある」(髙山奏太実行委員長=シス理2)。本番2週間前にはそう語っていたものの、当日リハーサルでは仕上がった演奏を見せる。最初に開催されたのはクリスマスコンサート。開演前には幕前アンサンブルを披露。『あわてんぼうのサンタクロース』や『任天堂メドレー』を届ける。肌寒い12月だが、アンサンブルで場内を温め開演へ。3階席まで客席が埋まると、『Opening ACT』ではボーカルで魅せる。立間凜花(社2)のボーカルから『This Is Me』が開始。繊細な歌声でそれぞれがつなぎ、大迫力の幕開けを飾った。

『Opening ACT』が終了すると、FM802ラジオDJ・飯室大吾の司会が行われる。その司会の途中から松下珠輝(政策3)がリズミカルな音を刻み、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』メインテーマへ。沖田柊弥(文3)の指揮のもと、ワクワク感あふれる曲調で観客をのせていく。続く『英雄の証〜「モンスターハンター」より』では段床伊吹(情4)が指揮を務め、躍動感あるメロディーを奏でた。次に演奏されたのは『SPY×FAMILYメドレー』。嶋津優太(社3)の迫力満点のドラムからスタートする。さらにダンスや、太田垣里央(社4)、松尾彩夏(社3)、松本侑奈(文4)のソロで魅了。ボリューム満点の豪華なステージとなった。ACT1最後を飾るのは、『スピリティッド・アウェイ「千と千尋の神隠し」より』。ジブリの世界観を音でつくりあげ、会場は感動の渦に包まれた。

休憩中には、バンド五重奏と共に、岡本唯生(文4)と中平彩楽(化生4)のボーカルで『やさしさで溢れるように』を披露。透き通った歌声とバンド演奏に、休憩中ながらも多くの観客の視線が集まった。

ACT2は、『クリスマスフェスティバル』から開始。パイプオルガンが赤と緑に彩られ、サンタ帽を被った団員が登場する。クリスマスムード一色となった会場で『メリーさんのひつじ』をはじめ、クリスマスソングを演奏。続く『スペイン』では、松本翼(シス理2)のトランペットでスタートを切り、観客を魅了。トランペットソロの後は一転して、ボーカルが登場する。曲中には、中塚絢女(法3)や松本翼のソロもあり、盛り上がりを見せた。『ワン・ノート・サンバ』では、徳増萌愛(環都2)がフルートソロで魅了。さらに、太田垣や茨木朋世(社4)のソロや、一体感のある演奏を届ける。ACT2最後は、世界初演となった『NutCracker in Jazz』を披露。トランペットを中心に曲が始まると、それぞれのパートの音色が美しくこだまする。山本圭祐(シス理4)と松本翼によるトランペットソロをはじめ、他のソロパートも輝きを放ちACT2を締めくくった。アンコールでは伸びやかな演奏を届けると、最後は自慢のボーカルステージへ。『僕のこと』を歌い上げ、大きな拍手とともにクリスマスコンサートが閉幕した。

約2時間後に行われた定期演奏会。今年最後の演奏会には、多くのKAISERSが訪れ、クリスマスコンサート以上に客席が埋まる。迎えた第1部は、『学歌』から演奏が開始。関大の歴史ある曲を山田瑚々南(環都4)の指揮で奏でる。続く『吹奏楽のためのエッセイⅡ』では、同じフレーズが場面ごとに転換する特徴を捉え、高い技術を発揮。メリハリのある演奏を届けた。『カルメン組曲より』では、有名なオペラの中から5曲を披露。聞きなじみのあるフレーズやフルートの優しい音色、ホルンの美しい音を存分に伝えた。第1部最後は、『バレエ音楽「サロメの悲劇」より』で飾る。コンクールでも演奏した曲をよりレベルアップした姿で見せつけた。

第2部は、クリスマスコンサートでも演奏した『スピリティッド・アウェイ「千と千尋の神隠し」より』を披露。物語の世界観を再現し、観客を異世界へいざなう。『アシタカとサン-Piano Solo Feature-』では、楠田梨乃部長(文4)がピアノソロを担当。1年生ながらオーディションに合格しソロを披露した3年前の再演となった。「感謝の気持ちを込めて弾くことを目標にしていた」と楠田部長。3年越しの再演は、多くの観客や関係者を感動させた。続いてシンフォニックジャズの世界へ引き込むべく、『Translucent Blue』と『A Game of Inches』の2曲を演奏。『Translucent Blue』では、松下のドラムから松本翼や土井花音(法4)などのソロも加わり完成度の高さを見せた。『A Game of Inches』は、迫力ある出だしから太田垣、枚田成未(法4)、楠田部長のサックスソロで魅了。第2部の最後は、世界初演の『NutCracker in Jazz』を届けた。

第2部が終わると、楠田部長からあいさつが行われた。「たくさんの仲間と出会えたことは音楽がつないでくれた奇跡。最後は福田亨先生とエンターテイナーたちによる『一流』の演奏をお聞きください」。その言葉と共に、『Twilight in Upper West』の本村寧々果(社2)のピアノの前奏が始まる。恩師・福田先生のサックスと共演で集大成を見せつけた。続いて、福田先生から送り出された山田が指揮台に立ち、最後は『アンコール!』を披露。各パートにスポットが当たりラストステージが締めくくられた。

「準備してきたものは全て出し切れた」(楠田部長)。納得の演奏で公演を終えた。1年を通して、数々のステージを経験してきた応援団吹奏楽部。公演を重ねるごとに成長し、歩みを進めてきた。全てやり切る姿勢を貫いてたどり着いた集大成の演奏会。その舞台には、強くたくましい『一流』のエンターテイナーたちの姿があった。【文:櫻田真宙/写真:早川莉央、櫻田真宙】
▼楠田部長
「(公演を終えて)準備してきたものは全て出し切れたかなと思います。そのレベルはそれぞれ違ったかもしれないけど、みんなができるところまでやり抜いてくれたと思います。演奏後のお見送りで、お客さんから良かったよみたいな感想をたくさんいただいたので、やってよかったなと思ったし、ちゃんと届いたなと感じました。(自身はピアノソロもやり切った)サックスを吹くより緊張しました。 感謝の気持ちを込めて弾くことが私の1つの目標で、それはすごく伝わってればいいかなと思います。また、1年生の時の再演が最後の定期演奏会でできてとてもうれしかったです。本当にみんなにも感謝やし、お客さんに感動を与えられていたらうれしいなと思います。(この1年は副団長と吹奏楽部長を兼任した)当初は副団長も部長もさせていただくことに対してやっぱり不安の方が大きかったです。でもそれをやると言った時に、同期の子たちが『絶対に支えるから』と言ってくれて。実際にいっぱいいっぱいになっている時は副部長が助けてくれて、お互いに支え合って、やってくれたからここまで来れたのだと感じています。(後輩に向けて)本当にずっと居たいくらいだけど私も引退しないといけなくて。後輩のみんなには、自分たちが大切にしているビジョンを忘れず、戸惑ったときや立ち止まったときに、見直して一歩一歩進んでくれたらいいなと思います。何よりも音楽をこれからも楽しんで、それをお客さんに届けることを全力で楽しんでくれたらいいかなと思います」
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