◇令和5年度西日本学生秋季リーグ戦◇12月9・10日◇堺市金岡公園体育館◇
[第1試合]
○関大5―2南九州大
○57㌔級 奥野(不戦勝)
○65㌔級 小林10―0徳丸
●125㌔級 出口(棄権)
○61㌔級 浜本(不戦勝)
○74㌔級 喜多(不戦勝)
○86㌔級 稲本12―0上原
●65㌔級 原5―6椎葉
[第2試合]
○関大5―2関学大
○125㌔級 稲本14―1小林
●65㌔級 原0-2山田
○61㌔級 浜本10―0今村
○57㌔級 奥野5-2内田
○74㌔級 喜多10ー0梶浦
○70㌔級 小林4-0高橋
●86㌔級 出口(棄権)
[第3試合]
○関大4―3桃学大
●57㌔級 奥野2-14堤
●65㌔級 原0-10高尾
○61㌔級 浜本11-0内山
○125㌔級 稲本(不戦勝)
○70㌔級 小林4-0藤根
●86㌔級 出口(棄権)
○74㌔級 喜多10-0磯田
[第4試合]
○関大5―2天理大
●70㌔級 原0-10久米田
○65㌔級 小林10-0稲垣
○86㌔級 稲本10ー0梶浦
○74㌔級 喜多5ー0田中
○57㌔級 奥野(不戦勝)
○61㌔級 浜本(不戦勝)
●125㌔級 出口(棄権)
[第5試合]
〇関大4-2同大
〇61㌔級 浜本10-0大北
●57㌔級 奥野0-11安渡
〇65㌔級 小林10-0小泉
〇86㌔級 稲本11-0内田
●125㌔級(不戦敗)―飯沼
〇70㌔級 原(相手の棄権)―志村
[第6試合]
●関大3-4帝塚山大
●57㌔級 奥野1-4沼田
●86㌔級 稲本2-12升田
〇65㌔級 小林8-2川添
●70㌔級 原 0-4中村
●125㌔級(不戦敗)-吉田
〇61㌔級 浜本12-2中本公平
〇74㌔級 喜多5-0中本圭作
昨年の秋に1部残留を決めるも、今春のリーグで惜しくも2部に降格してしまった関大レスリング部。最短の1部復帰をかなえるべく、秋季リーグに臨んだ。
1試合目は南九州大との対戦。まず試合に臨んだのは小林風斗主将(経4)だ。試合開始直後から積極的に前に出て相手にプレッシャーをかけていく。下からの攻撃を仕掛けると、相手を一気に持ち上げマットに倒した。ローリングでポイントを重ね、テクニカルフォール勝ち。相手の棄権によりすでに3勝を確定させており、この時点で関大の勝利を決めた。2番目に登場した稲本喬弘(人2)は両者とも激しく攻め合う展開に。相手を下に倒し、抑え込んだことでまずは2ポイントを得る。そのまま体を抑え込み、ローリングで8-0とした。さらに攻撃をかわしてタックルを仕掛け、マットの外へ押し出して4ポイント。相手に1ポイントも許さず勝利をつかんだ。続いて登場したのは、大学からレスリングを始めた原来鳳(経2)。背後を狙うも捉え切れず、開始1分半までお互いに無得点の膠着(こうちゃく)した状態が続く。しかし、下に潜り込まれて倒され、2ポイントを献上してしまった。それでも、原はこのままでは終わらせない。体勢を立て直し、相手をマット外へ押しやり4ポイント。関大のベンチや観客席からはこの日一番の歓声が響いた。第2ピリオド(P)でも原が強気な攻めを見せ、さらに得点。しかし、その後は相手のペースになってしまう。残り30秒というところで押し倒されて逆転を許すと、反撃は及ばず。惜しくも初勝利とはならなかったが、団体としては5勝2敗で好調な滑り出しを見せた。
続く第2試合は関学大と対峙(たいじ)。1番手に登場した稲本は開始5秒でマット外へ出され、先制点を許してしまう。しかし、相手の動きを封じるとローリングでポイントを取り8-0に。さらに持ち上げて外へ追い出し、14―1と圧勝した。原は序盤から相手に押し込められフォール負けとなる。続く浜本歩(人3)は開始後すぐさま相手の足をつかむとローリングで4ポイントを先取。その後も粘り強く相手に食らいつき、テクニカルフォール勝ちを収めた。4番手の奥野登夢(とむ=人1)は積極的に前に出て相手にプレッシャーをかける。先にポイントを手に入れたが、その後は組み合ったままの時間が続く。第1Pは1-0の僅差で終わった。第2Pでも奥野の優勢は変わらない。残り10秒で相手の猛攻に合うが、何とか振り切り白星を飾った。喜多涼真(人4)も序盤は拮抗(きっこう)した展開が続く。しかし、相手をマットの外に出して得点。試合を2-0で折り返した。インターバルが明けると徐々に喜多のペースへと持ち込む。相手を倒してローリングを重ね、10―0でテクニカルフォール勝ちとなった。この試合のラストに登場したのは小林主将。試合が始まるとすぐに相手を倒してフォール勝ちし、チームとしても2連勝で勢いをつけた。
第3試合は桃学大との一戦に臨んだ。最初に出場した奥野は開始後すぐにマット外に押しやられて1ポイントを献上。直後に2ポイントを返したものの、倒されながらマットの外に追い出され、さらに点差が開いてしまう。そのまま相手の勢いに圧倒され、悔しい敗北となった。原は相手に抑え込められ続け、4ポイントを先行される形に。第1Pを必死に耐え抜いて望みをつないだが、第2Pも主導権は相手が握り続ける。順調に得点されてしまい、10ー0でテクニカルフォール負けを喫した。続いて登場した浜本は相手をつかみ、一気にローリング。11―0と圧勝を収めた。小林主将は試合が始めると相手を下から持ち上げ、両肩をマットにつける。開始10秒のフォール勝ちで主将が強さを見せた。喜多もすぐさま相手を押し倒し、ローリングでポイントを重ねる。2人連続で30秒以内に勝利を決める形で第3試合を締めくくり、3連勝とした。
1日目最後の試合は天理大と対戦。まず登場した原は、相手に回り込まれローリングされてしまう。8-0ともう1ポイントも譲れない状況だったが、第1P終了間際に押さえつけられ敗北を喫した。小林主将は勢いよく相手を押し出し、幸先良く2ポイント。力強くローリングを重ね、10―0と相手を圧倒した。稲本も相手を捉えると立て続けにローリング。開始1分も経たないうちに勝利をおさめ、関大に勢いをもたらした。最後に登場したのは喜多。序盤から積極的に攻めるが、なかなか得点にはつながらない。第1Pは3ポイントの獲得で終わった。このまま勝ち切りたい第2Pは相手の攻撃に苦しむ。頭を押さえつけられるしんどい時間が続いたものの耐え切り、その後は喜多のペースに。リードを守り抜き、5-0の判定勝ちで白星をつかんだ。奥野と浜本は不戦勝。その結果5-2で勝利し、1日目を全勝で終えた。
全勝で迎えたリーグ2日目。1部昇格へ向けて、2日目は同大と対戦した。はじめに登場したのは、浜本。格下の相手に対して開始数十秒でテクニカルフォール勝ちを収める。関大は、幸先のいいスタートを切った。続く奥野は、技を決め切れず苦戦を強いられる。相手選手に着々と得点を重ねられて11失点。終始、相手に圧倒さてテクニカルフォール負けを喫する。小林主将は、序盤から得点を重ね続ける。開始早々に相手を場外へ押し出して4ポイントを稼ぐなど序盤から勢いに乗る。その後も低い姿勢からの攻撃で相手を寄せ付けず。1点も取らせず、テクニカルフォール勝ちで関大に勢いをもたらした。原は、相手選手の棄権により勝利。結果、関大が5-2で同大に勝利を収めた。
1部昇格のためには負けられない一戦。帝塚山大との全勝対決を迎える。最初に登場したのは奥野。試合終了間際まで1-2ときっ抗した試合展開を繰り広げる。どちらが勝利してもおかしくない状況に終止符を打ったのは相手だった。残り10秒ほどで技を取られ、1-4で敗戦。続く、稲本は序盤から積極的に攻撃を仕掛ける。だが、相手の連続の攻撃を止めることができず。試合終了後、膝をついたまま立ち上がることができず。以前も試合で負けを喫した相手にリベンジすることができなかった。ケガからの復帰後、本来のレスリングができず悔しさをあらわにした。この結果により、負けが許されない状況に。このまま終われない関大は、頼れる主将・小林が登場した。「絶対勝つという思いで挑んだ」と積極的に攻めて関大に白星を持ち帰った。その後に登場した原は、開始数十秒で両肩がついてしまい、敗戦。ここで関大の敗戦は決まってしまった。負けが決まってしまったが、その後に登場した浜本、喜多が意地を見せる。浜本は、序盤からローリングで攻撃を仕掛けるなど着々と点数を重ねた。相手と10点差になり、テクニカルフォール勝ちを収める。「優勝決定戦ということで緊張もあり、相手に2点を許す形になったがテクニカルフォール勝ちできてよかった」と浜本は振り返った。その後、ラストに登場した喜多。開始2分が経過しようとしても両者得点が入らない展開。喜多が点数を少しずつ重ねた得点を死守し勝利。3-4で敗戦となったが、最後まで関大のプライドを見せつけた試合となった。
秋季リーグ戦を終え、2部準優勝という結果に終わった。小林主将は、「色々あったが、結果的にいいチームを作れたと思う」1部昇格の夢は、後輩に託された。【文/写真:永松愛、中吉由奈】
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