令和5年度関西学生春季リーグ戦第8節/対近大2回戦/5月21日/於・わかさスタジアム京都
関 大000 002 000 000=2
近 大002 000 000 000=2
(関)荒谷、田中湧、河野、茶谷、岩井ー有馬
(近)野口、衣笠、矢田、西本、北見ー中丸、木森
3時間を超える熱闘は決着がつかなかった。近大との2回戦に挑んだ関大。先制を許したが、数少ないチャンスをものにして追いつく。その後追加点を奪えず、連盟規定により引き分けとなった。
関大の先発は荒谷絋匡(法2)。「負けたら優勝の可能性が消えるということでプレッシャーはあった。だが、そのことを考えず自分のやれることをやる」という気持ちで挑んだ荒谷は、初回から走者を出しながらも得点を許さなかった。だが、3回裏ピンチが訪れる。2死二、三塁と走者を背負うと続く打者の右前適時打で2人の走者が生還。先制を許した。
5回までわずか1安打と抑えられていた関大は、6回に打線がつながる。岑幸之祐(社4)が右前安打で出塁すると、中井颯良(政策4)が四球を選び好機を拡大。続く3番髙田幸汰(商4)が、右中間方向への適時二塁打を放ちその間に岑が生還。さらに、有馬諒主将(商4)の中犠飛で追いついた。
7回、佐藤慶志朗(経3)が左二塁打を放ち先頭打者が出塁。佐藤の雄たけびとともに関大ベンチ、スタンドが活気づく。続く田中大翔(情4)が犠打を決め、1死三塁に。ここで、代打・藤原太郎(法3)が起用される。立命大3回戦で本塁打を放った男の登場に期待が高まる。だが、結果は三振。藤原太は悔しさをにじませた。続く打者は岑。関大が誇るリードオフマンの打席のバットに注目が集まる。相手投手の得意球の高めのストレートとチェンジアップに対応できず、あえなく三振した。
両者一歩も譲らず、試合は延長戦へ。連投となった岩井将吾(商3)は11回裏、安打と犠打などで1死一、二塁のピンチを招く。続く打者の左安打で二塁走者が本塁を狙ったが、途中から守備についた左翼手・三杉彪真(人4)のバックホームで本塁生還を阻止する。なんとしても1点が欲しかった関大だが、10回から登板した北見を攻略することができず。試合終了となった。
この試合を通じて関大が終始劣勢であったことは間違いない。だが、近大の15安打の猛攻に対して許した点数は2。守備陣が奮闘した。「僕が打つとチームに活気づくことは分かっているので何としても打ちたい」(岑)。沈黙しがちな打線がいかに奮起し投手陣に援護できるかが勝利へのカギとなる。第2試合に立命大が同大に2連敗したため、優勝は明日の試合の勝者となった。エース・金丸夢斗(文3)不在の中、関大野球の真価が問われる最終節。28年ぶりの栄冠を意地でもつかみにいく。最後に笑うのは関大だ。【文:永松愛/写真:稲垣寛太、中吉由奈】
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