◇ 令和4年度西日本学生秋季リーグ戦 ◇12月10、11日◇ 堺市金岡公園体育館 ◇
[第1試合]
●関大0-7周南公立大
●125㌔級 出口0-4西
●86㌔級 稲本1-5権田
●70㌔級 小林1-5飯田
●65㌔級 岸田0-10小石原
●61㌔級 浜本1-2清水目
●57㌔級 野坂0-11義田
●74㌔級 喜多0-10森東
[第2試合]
●関大2-5立命大
●70㌔級 小林4-5太田
〇61㌔級 浜本11-0須藤
●86㌔級 稲本1-2近藤
●57㌔級 野坂0-10速水
●125㌔級 出口0-5水野
●74㌔級 喜多3-6房本
〇65㌔級 岸田8-0前谷
[第3試合]
○関大4-3大体大
○65㌔級 岸田9-3大石
○ 125㌔級 出口14-4向江
● 70㌔級 原0-5濱口
● 57㌔級 野坂6-8村山
● 74㌔級 喜多2-3上田
○ 57㌔級 浜本11-0真貴
○ 86㌔級 稲本(不戦勝)
[最下位決定戦]
○関大5-2福岡大
○ 86㌔級 稲本3-1清水
○ 65㌔級 岸田5-0大倉
● 70㌔級 原0-2吉田
○ 57㌔級 浜本10-0佐藤
● 74㌔級 喜多0-13喜多
○ 57㌔級 野坂11-0鐘ヶ江
○ 125㌔級 出口(不戦勝)下地
春に1部昇格を果たしたレスリング部。長らく果たせていない1部残留に向け一致団結して勝利を目指し、見事9年振りとなる1部残留を果たした。
1日目の初戦は周南公立大と対戦。初めに出口欣孝(文3)が登場した。両者譲らず動かない時間続いたが、第1ピリオド(P)と第2Pそれぞれでアクティビティーピリオドで決め切れずに0-2に。最後はタックルを受け0-4で黒星となる。
続く稲本喬弘(人1)は1ポイントを先制するが、第2Pでは背後を取られて逆転を許す。最後の10秒で猛攻を仕掛けたが、隙を突かれて1-5で敗北となった。
70㌔級に出場した小林風斗(経3)は0-3で迎えた第2P、強気な攻めでマットの外においやり1ポイントを返す。だが、残り数秒のところで背後を取られて1-5となった。
後がない関大からは岸田宝來主将(文4)が登場。開始40秒で背後に回られ0-2とすると、さらに二度マットの外に追いやられ0―4となる。第2Pではさらに点差を離され、終盤にもタックルを受けるなど、白星を飾ることはできなかった。
5番目に登場したのは浜本歩(人2)。序盤から攻撃を仕掛けていくも、先制点を許す。アクティビティーピリオドで決着つかず0-2とされるが、ポイントを取ろうと何とか食らいつく。1点を返したものの、最後は僅差で敗れた。
続く野坂優太(人4)は開始1分を過ぎたところで背後に回られると、さらに2点を許し0-2で第1Pを終える。第2Pではマットの外に追い出されるなど、相手ペースとなってしまい黒星を喫する。
意地を見せたい関大は最後に喜多涼真(人3)が登場。続く試合に向けて流れを作りたいところだったが、開始すぐに劣勢態勢となると、ローリングでポイントを重ねられて敗北となった。
関大は1勝もさせてもらえず、0-7で完敗となった。
続く試合は立命大戦。始めに小林が出場する。0-1で迎えた第2Pでは相手の猛攻に耐え続けるが、最後はタックルで場外に出されて5点差に離される。バックを取って2ポイント、残り45秒のところでタックルで1ポイント差に追いついたものの一歩及ばなかった。
61㌔級の浜本は序盤から積極的な攻撃を続け、第1Pで3回場外に押し出し3ポイントリードする。第2Pではバックからローリングを決めてテクニカルフォール勝ち。この日初めての勝利に関大の応援席からは一気に歓声があふれる。
勢いに乗りたい関大は稲本が挑む。第1Pでタックルを食らい0-2とされる。試合は両者ともに譲らない展開となるが、最後に猛攻を仕掛け1ポイントを奪う。しかし、あと1点を返すことができず、惜敗を喫した。
勝利に向けてもう勝つしかない関大は、出口が出場。しかし、序盤から圧倒されて劣勢展開となると、悔しいフォール負け。この瞬間、関大の勝利が消えた。
続く野坂は押され気味の展開となる。そして第1P終盤にホールドされると、そこからローリングを受けテクニカルフォール負けを喫した。
6番手の喜多は第1Pで2ポイントを献上すると、第2Pでは苦しい状況から一気に抜け出し場外に押し出し1ポイント。さらにタックルで逆転に成功する。だが、その後背後に回られ再び逆転を許すと、最後はローリングで惜敗となった。
最後に登場したのは主将・岸田。あすにいい流れでつなげるべく序盤から技を仕掛けていく。タックルで先制に成功すると、ローリングでポイントを重ねる。圧倒的な力を見せつけ、8-0と大差をつけて勝利を手にした。
団体としては2-5で黒星。接戦での敗北が多かっただけに、メンバーは悔しい表情を見せた。
2連敗で迎えた2日目は大阪体育大学と対峙(たいじ)。初めに主将・岸田がマットに上がった。第1Pは掴み合いの牽制が続き、アクティビティピリオドの1ポイントを奪うのみだったが、第2Pは積極的な攻勢で一挙8ポイントを奪う。終わってみれば9-3と幸先の良いスタートを切った。
続く2番手の出口は隙を突かれて4ポイントを奪われるが、直後に相手を押し倒し返して4-4の同点にし第1Pを終える。迎えた第2Pは相手に3度のタックルを決め、2度のローリングも決めテクニカルフォール勝ちを収めた。
前日出場するも体調不良で欠場となった小林に代わり、原来鳳(経1)が3番手で出場した。しかし、開始40秒で場外へ押し出されると、タックルも被り0-5となる。さらにフォールも決められ悔しい黒星を喫した。
4番手の野坂は4-4で迎えた第2P、ダウンさせられそうになるも相手の動きに付いていき失点は許さない。直後、相手をマットの外に押し出し勝ち越すも4ポイントを奪われ逆転を許す。反撃も及ばず6-8で敗戦した。
負けが続き、この辺りで勝ち星が欲しい関大は喜多を5番手に送り込む。しかし、アクティビティピリオドで先制を許すと、ダウンさせられ0-3に。その後ダウンさせ返すも2-3で敗れた。
2勝3敗で後がない関大の6番手は浜本。まずは相手を場外に押し出し1ポイントを奪うと、相手を押し倒し5-0。さらに相手をダウンさせ2度ローリングを決めた事で11-0のテクニカルフォール勝ちとなった。
最後に出場した稲本は相手の欠場により不戦勝となった。
大体大戦は4勝3敗と初の白星を飾った。しかし、関大はAリーグの最下位となり、最下位決定戦に挑むこととなった。
負けた方が最下位となり2部降格となる最下位決定戦。関大はBリーグ最下位の福岡大と合間見える。勝って勢いをつけたい初戦は稲本がリンクに。お互いアクティビティピリオドを取られ1-1となり、残り時間0秒になろうとした所で相手を場外に押し出し2-1で勝ち越した。相手はチャレンジを使用するも判定は覆らず、3-1で初戦をつかんだ。
2番手の主将・岸本は序盤から寝かせ合いの試合を展開。2度のアクティビティピリオドで2-0になった所でダウンさせられそうになるも、うまく切り返し相手をダウンさせ4-0に。またしても相手のチャレンジが失敗し、結果5-0で勝利した。
3番手の原は開始40秒で2ポイントを失うと、フォールも決められ敗戦。屈辱的な試合となった。
続く4番手は浜本。開始1分30秒で相手をダウンさせると、勢いそのままに4度のローリングを決め10-0のテクニカルフォールとなった。
あと1勝すれば勝ち越しが決まる関大は喜多を5番手に送る。しかし、第1Pを0-9で終えると第2Pには押し倒され、0-13と手も足も出ず敗戦となった。
6番手の野坂は4ポイントリードで迎えた第2P、相手を3度ダウンさせテクニカルフォールとなった。この瞬間、関大は最下位を免れることが確定した。
7番手の出口は相手が棄権したことで不戦勝となった。
結果、5-2で福岡大戦を制し、リーグ7位、そしてチームの9年振りとなる1部残留を決めた。
9年振りの1部残留を決め、勢いに乗る関大。岸田主将も「選手一人一人が『自分が勝つ』という強い気持ちがあったからこその勝利だと思う」と振り返った。次のリーグ戦は来年の春。新たな体制を整え、終わらない物語の続きを紡ぐ。【文/写真:上田紫央里、𠮷村虎太郎】
▼岸本主将
「(リーグ戦を振り返って)選手一人一人が「自分が勝つ』という強い気持ちがあったからこそ勝てたと思う。そして、何よりも今までにないほど多くのOBの方々が応援に来てくださったこと、マネージャーも含め多くの声援があったからこそ、最後まで諦めずに選手試合をし、勝利に繋がったと思う。(自身の状態について)2年前から怪我もあり、練習に参加できない時期、満足に体を動かせない時期もあったが、最後の試合には、声援のおかげで踏ん張ることができ、良い形で引退できてよかった。(現役最後の締めくくりとしてどうだったか)最高の形で引退することができたと思う。チームのためにさまざまな形で動いて、見守ってくれていた監督、コーチにも最後に恩返しすることができ、本当に良かったと思う」
▼浜本
「(リーグ戦を振り返って)チームの勝利に少しでも近づけるようにという思いで、試合に臨みました。また、今回9年ぶりの一部リーグ残留という成績を収められたのは、岸田先輩や野坂先輩を筆頭にチームを引っ張ってくれた結果だと思います。(自身の状態を振り返って)個人としては、3勝1敗という結果に終わったため、反省点を見直し来シーズンに向けてもっとチームにとって、頼りになるような選手になりたいです。(来年以降の意気込み)今年は一部リーグ残留することができたが、来シーズンでは私自身も上回生という立場になるため、今年の4回生のようにチームを引っ張っていけるように頑張ります」
コメントを送信