◇第56回春季関西学生リーグ戦◇対京大◇5月6日◇大阪公立大学
関 大 413 2=10
京 大 010 2=3
1(遊)栗山
2(一)荒木
3(二)榎
4(捕)山口
5(右)末廣
6(中)長尾
7(DP)野見山
8(投)倉田
9(三)中谷
FP(左)神藤
全勝で迎えた2部決勝戦。相手は京大だ。初回に一死から末廣亮(あきら=商3)の満塁本塁打で先制する。2回には栗山涼(文4)の適時三塁打。3回には倉田雄太(情2)、中谷信之介(社4)の連続適時打でダメ押し点を入れる。最後はこの日4打点の末廣がウイニングボールをキャッチし、見事2部優勝を果たした。
1回表、先攻の関大は1番・栗山が左前安打で出塁する。続く荒木誠人(情3)がバントヒットでつなぎ、一死となるも山口葵育主将(あおい=社4)が四球で出塁。満塁で迎えるは、ここまでリーグ2本の本塁打を放っている末廣だ。相手速球派投手の真っすぐを見事に捉え、打った瞬間それと分かる満塁本塁打。いきなり4点を先制する。
1回裏、関大の先発投手は倉田。相手先頭打者が放った打球はライトファールグラウンドへ。これを末廣がスライディングキャッチ。さらにつづく2番打者の右中間への飛球も末廣が好捕する。打撃に引き続き守備でも活躍を見せた。
2回表は倉田が四球を選び、中谷の犠打で好機を演出。栗山が追い込まれながらも右越え適時三塁打を放ち、追加点を奪う。
2回裏は先頭に三塁打を浴び、ピンチに。続く打者をキレのあるボールで三振に仕留める。しかし、次打者に上手く左前へ運ばれ失点。なおも四死球で満塁のピンチを招くも、ここは倉田が踏ん張り切り抜けた。
3回表は末廣、長尾翔太(商3)が連続で出塁し、野見山心(社3)の右犠飛で一死2、3塁の好機を作る。続く倉田がセカンド横を鋭いゴロで抜く適時三塁打で2点を追加。さらに中谷も右前適時打で続く。この回一挙3点のダメ押し点を奪った。
3回裏は倉田のアクシデントもあり、井上勝裕(情2)がマウンドに上がる。緊急登板も「準備はできていた」と井上。2個の三振を奪う好投を見せた。
4回表、末廣が四球で出塁し、長尾が俊足を生かしたバントヒットで続く。野見山の右犠飛で1死一、三塁と好機を拡大。長尾の盗塁の間に相手の失策が絡み得点する。さらに、長尾は三塁へ。中谷の中犠飛で追加点を挙げた。
4回裏、連続失策で2点を失うも、2個の三振を奪い2死に。最後は右飛が末廣のグラブに収まり見事、2部優勝、そして1部最短復帰を成し遂げた。
リーグ戦を通して打撃はもちろん、機動力や小技の光った関大。また4投手を起用し、投手層の厚さも示した。1部昇格の勢いそのまま、インカレ予選でも好成績を残し、本戦まで勝ち進むことだろう。【文:櫻田真宙/写真:早川莉央】
▼山口主将
「(倉田選手を先発に起用した思いは)インカレ予選も決勝で京大と当たることを考えたら、インカレ予選でピッチャー4人いるので。絞られないように、配分していけたなという思いで起用しました。(3回の投手交代の際に声かけはあったか)井上自身、準備はしていたから、点差もありましたし、自分のペースで投げればいいからという風に話しました。(リーグ戦を振り返って)全勝でほとんどコールド勝ちできましたし、冬場にやってきたトレーニングが結果として現れたので、いい形でインカレ予選に臨めるかなと思います」
▼栗山
「(試合を振り返って)初回に大きい1発もありましたし、先制点を取れたというのが今日の勝因かなという風に思います。そこから毎イニング1点を積み重ねたのは非常に良かったかなという風に思います。(2ストライクからの安打が2本あった)自分はどんどん振っていくというより、球数を投げさせて、中軸のバッターが初球からどんどん振っていけるようにというのが自分の仕事だと思います。センターから逆方向にという意識を持っていればいい結果が出てるのかなという風に思います。(リーグ戦で采配をする中で、機動力や小技が光っていた)足の使える選手はあんまりいない。でもその中で走れる選手はどんどん走ってもらって小技を絡めて、嫌な攻撃をしようという意識はずっとあったので、それが実践できて良かったかなと思います」
▼末廣
「(先制本塁打を振り返って)1点を取りたい場面だったので、フォアボールを狙いに行っても良かったのですが、甘いボールをしっかり振り抜けたので、そこは良かったかなと思います。(リーグ戦通して3本の本塁打を放ったが振り返って)あまり良い状態で挑めなかったのですが、試合の中で修正できたところが自分の中で成長できている部分なのかなと思います。(インカレに向けて)インカレに2年連続、1回戦で敗退しているので、 1回戦を絶対突破できるように、先輩たちの夏を1日でも長く続けられるように頑張りたいと思います」
▼倉田
「(投球を振り返って)今日は球のキレだけを意識してコースを突いていこうと、主将と話していました。逃げることなく積極的にストライクを入れていくつもりで試合に臨み、それができたので自分としては良かったです」
▼井上勝
「(急遽リリーフをしたが投球を振り返って)最初のイニングを抑えられたことは良かったです。4回は構えたところにボールがいかなかったことと、テンポが悪く、それが守備陣に響いてしまったかなと思います」
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