◇第98回関西学生後期リーグ第3節◇9月27日◇対大院大◇
【前半】関大1―0大院大
【後半】関大0―2大院大
【試合終了】関大1―2大院大
※無観客試合
関大にとって2戦目となる今節では、大院大と相対した。前半は関大の守備で相手にほとんどチャンスを与えなかった。さらにMF深澤佑太(社2)の今リーグ2ゴール目となるゴールで先制する。このまま流れに乗っていきたかったが、後半の立ち上がりに崩れ、失点。直後のセットプレーでさらに1点を追加され、負け越してしまう。関大に追加点は生まれず、1-2で敗戦を喫した。


秋風の吹く心地良い気候の中、試合は始まった。MF植田聡太(法4)とDF浅羽悠成(安全3)は今季初スタメン出場。前節に続き勝ち点3を手にすべく、メンバー間で切磋琢磨(せっさたくま)し合い今節に臨んだ。ゲーム開始直後から相手は離れた位置からも積極的にゴールを狙った。しかし、DF長井一真(社4)の強靭なフットワークで決定的な場面は与えなかった。関大もDF小山新主将(商4)の放つロングパスからチャンスを作り、攻めの姿勢を見せる。8分にはコーナーキック(CK)を獲得。 MF青木真生都(商3) のキックから相手の頭に当たるも、こぼれ球をFW福原涼太(経4)がクロスに変える。これもはじき返されたが、そのボールをDF長井がダイレクトシュート。だが、GK正面で得点とはならなかった。



FW木戸口蒼大(情4)の前線からの守備も光り、関大の時間が増える。ボールを奪うとMF植田がゴール前へ運んだ。MF深澤がシュートを放つが、相手の体に当たりはじき返される。相手ボールとなるも、MF青木が確実にクリアし、難を逃れた。MF草刈龍星(法3)は中盤から、左右にボールを振り、攻撃の起点となる。MF草刈からFW福原、MF深澤とつながりシュートを放つもゴール右にそれる。その後、カウンターから相手にシュートを打たすも、次はGK光藤諒也(文3)がしっかりとキャッチした。




その後も好機は何度か訪れ、いい流れで進む。DF次木優斗(商3)が運動量で攻守にわたって活躍し、関大の時間を多く作ると、31分、ついにその時が。FW福原の、ペナルティーエリア右側からのクロスを、MF深澤がすべりこんで押し込む。前節に引き続き、またもこの2人がゴールが生んだ。残りの前半の時間もMF植田が献身的な守備で相手のチャンスをつぶしていく。シュートまで持ち込まれても、GK光藤がゴールを許さず、無失点で折り返した。





しかし、後半の立ち上がり、最後方のDF小山がボールを取られ、相手10番にゴールを決められてしまう。この段階ではまだ同点だったが、その3分後に相手のCKで逆転を許す。「そこ(失点シーン)以外で特に悪いところはなかったが、悪い流れの時に点取られたのが一番の課題」と前田雅文監督。前節の近大戦でも前半の内容が良かったが、後半に追い込まれていた。2節連続での課題を残した。

失点後も苦しい時間帯が続いたが、選手交代で立て直しを図る。18分、MF松本歩夢(文4)、MF足立翼(人2)を投入。積極的なプレーで、ゴールを脅かすも、点数にはつながらない。さらに30分には、FW久乗聖亜(政策2)と今季初出場のFW矢野龍斗(法4)をピッチに送り、得点に期待をかけた。だが、最後まで点差を縮めることができず、試合終了。2戦目にして初黒星を喫した。



相手ベンチは今季初白星に。歓喜に沸いていた。「 逆転負けで悔しい気持ちでいっぱい 」とDF次木。前半いい流れがあっただけに、より一層悔しさがのしかかった。しかし、「メンタルの部分で落ち込んでも仕方がない」と主将は話す。まだまだ続くリーグ戦。この1敗が、優勝への糧になるはずだ。【文:勝部真穂/写真:野村沙永】


▼前田監督
「前半良くて、後半の立ち上がりで2失点連続してしまった。そこ以外で特に悪いところはなかったが、悪い流れの時に点取られたのが一番の課題。(前半と後半の違いは)相手の戦術的なところで、ツートップにしてきて、うちの守備、DF陣に対してアグレッシブに奪いにきた。そこのところでDF小山がミスをしてしまった。そこから、チーム全体でもう少し、相手をひっくり返すような、相手のディフェンスラインの背後にボールを送りながらリズムつかんでいけたら良かったんじゃないかと。あいての守備に対して自分たちがなかなか対応できていなかった。あとは、前半が良かった分メンタル的に『いけるんじゃないか』という安心感というのもあったのがプレーにちょっと影響したかなという感じはする。(途中、投入した選手について)投入した選手たちは、相手のペナルティエリア内でボール触ったりということがあったが、最後得点まで決め切ることはできなかった。負けてる状況で投入されたので、そこで満足せずにフィニッシュを決めにいくということ。こういう状況の中で投入されているわけなので、結果につなげないと勝ち点3を取りにいくいくのはなかなか難しいかな。(初戦の)近大戦にしても、今日の大阪学院大に対しても、前半良くて、後半の立ち上がりが悪くなって劣勢になるという感じなので、同じようなミスを繰り返しているところがある。そこをしっかりやっていくということ。あと、まだFWに得点がなくて、MF深澤がフィニッシュを決めているので、一番ゴールに近い選手たちがゴールを決め切ることができないと勝ち点3はないんじゃないかなと思う。そういうところは次のゲームで求めていきたい」
▼DF小山主将
「いい時間帯に先制点を取れて、前半はいい流れで終えることができたと思うが、後半の立ち上がりで自分のミスであったり、セットプレーで失点してしまったので、もったいない敗戦だったと思う。(前半を終えて)もう一回チームで締め直そうという声掛けはあったが、実際プレーが伴っていなかったので、そこは前節もそうですし、後半の入り方、戦い方はチームとしての課題かなと。(追加点がなかったことについては)失点しないことがまずは大事だが、失点してから逆転する力や、先制してから追加点を取っていく力も必要。前回も1点しか取っていないし、今節も1点しか決めれていないので、攻撃面での課題も出てきたのかなという風に感じる。(今日の相手については)セットプレーとか、かなり相手の引き出しが多いのでそこを注意しようと意識していた。あとは前線とかとくにパワフルに走ってくる選手が多いのでそういうところで押し込まれた。そこは相手の特徴だったかな。(改善したいところは)まずはメンタルの部分で落ち込んでも仕方がない。リーグ戦は続いていくし、そこでチームとして気持ちを一つにして次の試合に向かっていく。あとは2節で、後半の入り方だったり、セットプレーからの失点だったり、自分たちのミスからの失点、攻撃のところっていうのはいろいろ課題が出てきているので、一つ一つチームとしてクリアにしながら、またいい状態で臨めるように1週間準備していきたい」
▼DF次木
「初戦を勝って、チームとしていい状態できていたので、逆転負けで悔しい気持ちでいっぱい。前半いい形で狙おうとしたことが結構できていたので、押し込めていたが、やっぱり後半の立ち上がりで押し込まれてしまって、自分たちのミスから失点した。そこから流れが悪くてさらに失点した。後半に押し返す力が必要だったと思う。(今日の相手は)スリーバックで後ろ固めてゆとりだしてくる相手だった。前半いい形で点数入って、そこを後半もう1点取りにいく姿勢があればいい形でゲームを進められたんじゃないかなと思う。結果として自分のマークから失点しているので、反省して次に生かしていきたいのと、あとはDFやってる以上、無失点というのにこだわってやっていきたい。(次戦に向けて)リーグ優勝するためには負けたらだめだと思う。関大の代表として出る責任とか、プライドを持って次は勝てるように1週間準備していきたい」
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