Loading Now
×

2度の同点突き放し、C大阪との天皇杯2回戦進出

2度の同点突き放し、C大阪との天皇杯2回戦進出

◇天皇杯JFA第102回全日本選手権大会1回戦◇対アルテリーヴォ和歌山◇5月21日◇紀三井寺公園陸上競技場◇

【前半終了】関大2-2アルテリーヴォ和歌山
【後半終了】関大2-0アルテリーヴォ和歌山
【試合終了】関大4-2アルテリーヴォ和歌山

GK 長澤
DF 松尾、髙橋、夘田、川島
MF 深澤、谷岡、平松、濱
FW 西村真、百田

関大イレブンの夢が、現実になった。大阪選手権決勝でJFLのFC大阪に2ー0で勝利した関大は、天皇杯JFA第102回全日本選手権大会(天皇杯)に出場。13年連続で天皇杯に出場しているアルテリーヴォ和歌山と対戦した。前半は2ー2と点の取り合いになったが、後半にFW百田真登(経3)とFW久乗聖亜(政策4)のゴールで突き放し初戦を突破。次戦はJ1のC大阪と対戦する。

簡単な試合ではなかった。パスサッカーと大量得点を武器に、大阪予選でJFLの2チームを破った関大だったが、関西の地域リーグ1部のアルテリーヴォ和歌山に苦戦させられた。最初に自分たちの形を作ったのは関大。開始3分にいきなりコーナーキック(CK)のチャンスを獲得するが、フィニッシュまではいけず。その後も中盤で奪い、縦につなげる場面はあったが相手の最終ラインにはじかれてしまう。

試合が動いたのは前半11分。相手のパスをMF平松功輝(情4)がカットすると、DF松尾勇佑(文4)がスピードとテクニックを生かし、ボールを前に運ぶ。ゴール前に走り込んだMF濱瞭太(情4)のシュートは相手GKに一度ははじかれたものの、こぼれたボールをFW百田が左足で冷静にゴールにたたき込んだ。大阪選手権で3得点を決めた得点王は、この日も先制ゴールを奪った。

△MF濱
△MF平松
△FW百田

その直後にもMF谷岡昌(社3)のロングフィードがFW西村真祈(法3)に通ったものの、これはオフサイドの判定。18分には相手のロングパスが通り、ミドルシュートを打たれたが、これは枠の右に外れた。立て続けに右サイドからボールをつながれ、ゴール前に侵入される。しかし、相手のシュートはDF夘田康稀(文4)とMF深澤佑太(社4)がしっかりブロック。ゴール前での相手のフリーキック(FK)のピンチもしのいだものの、前半31分。左サイドから突破を許すと、守備の隙間をうまく通され失点を許す。同点に追いつかれてしまった。

△MF谷岡
△FW西村真

だが、関大がすぐに反撃。DF髙橋がMF深澤を使いながらボールを中盤まで運ぶと、MF深澤のスルーパスがDF松尾に通る。相手DFを追い越し、ボールをゴールに流し込んだ。右サイドの完璧な連携で、同点にされてから4分で勝ち越した。

△DF髙橋
△MF深澤
△DF松尾
△2点目を決めた

しかし、さらに相手も攻撃を見せる。右サイドを崩され、再び同点に。これまでの試合で初めて2度追い付かれる難しい展開にさせられた。相手の縦パスが通り一気にピンチとなったが、DF髙橋がクリア。ゴール前でFKのピンチとなったが、相手のボールは枠上に大きくそた。声をかけ合い、前半にそれ以上の追加点はなし。一方の関大は、DF夘田のロングパスが通るとMF濱がFW西村真にクロスを供給。わずかに合わなかったが、前半終了間際にはFW西村真のシュートでCKも獲得するなど攻め続ける姿勢は見せた。2ー2の同点で試合を折り返す。

後半はいきなりCKなどで相手にチャンスを作られたが、GK長澤輝(政策3)がしっかりセーブ。すると、後半8分にMF谷岡、DF川島とボールをつなぎ、ゴール前の絶好の位置でFKを獲得。FW西村真が蹴ったボールに、FW百田が飛び込み頭で合わせる。ゴールネットを揺らしたものの、オフサイドの判定。関大は思うようにボールを持てない時間が続いたが、いつもより多めにロングボールなども使いながら攻撃の機会をうかがった。

△GK長澤
△DF川島

後半22分、この日好調のDF松尾が決定機を作った。相手コートでボールを奪うと、ペナルティエリアまで持ち運び、外側のFW西村真にパス。最後はゴール前に走り込んだFW百田が流し込み、後半最初の得点を獲得した。直後にもDF松尾の巧みなドリブルで相手を何人もかわし、ボールを運んだ。交代で入ったMF前田龍大(人2)へのクロスは通らなかったが、CKに。ファーサイドを狙ったMF深澤のボールにMF谷岡が頭で合わせたが、相手GKにキャッチされてしまう。

△MF前田龍
△FW百田

後半関大が徐々に流れを作ったものの、相手のFKの場面でDF髙橋が接触。交代を余儀なくされ、急きょDF木邨優人(政策2)に交代となった。それでも、関大の時間が続いた。FW久乗のスルーパスからFW西村真が抜け出す。ペナルティエリア手前でフリーのFW久乗につないだものの、枠上に大きく浮いてしまう。だが、ここで終わらないのがFW久乗だ。後半42分にMF谷岡のロングボールに飛び出すと、ドリブルで持ち運びボールをゴールに突き刺した。これがダメ押しとなり、4ー2で試合終了。天皇杯2回戦へ駒を進めた。

△FW久乗

2回戦では、J1のC大阪が待ち受ける。強力な相手だが、もはや対戦することが目標ではない。「1回勝負なので、ワンチャンスあると思うので、しっかり狙っていきたい」と前田雅文監督。C大阪の本拠地、ヨドコウ桜スタジアムを関大戦士が熱狂させる。【文:牧野文音/写真:大森一毅】

▼前田雅文監督
「実際JFLとやったときには、相手が上だなと予想がつきやすかった。関西1部となったときに、自分たちのセカンドチーム、3番手チームだとかなり押し込まれる。だけど、自分たちが実際ゲームしたらどうなるのか、攻撃の時間が増えるのか、守備の時間が増えるのか、どちらのか、それとも全くの五分なのか、設定はしにくかったと思う。(今日の試合は)2ー2になった時点で、それほど慌ててはいないし、チャンスはあると思っていた。ただ、ピンチもある。そういう中で1点取られたら嫌だなという印象だった。前後半ともに、1試合通してそれほどうまくいったという印象はなくて、特に前半は良くなかった印象。後半は2点取って、ゼロに抑えたけど、自分たちの力がいつも通り発揮できたわけではないように感じた。相手がよく自分たちのストロングを消してきたなという印象で、自分たちが相手に対してリスク管理が不十分だった。天皇杯は学生リーグとは違って、固くなるというのはわかっていたし、それは自分たちスタッフも多くは経験していないので手堅く入ってしまったかもしれない。見方を変えたら、(後半に2点取れたことは)非常にポジティブな部分で、今まではあまりなかったところがあった。(C大阪戦に向けて)次はメンタル的にセットはしやすいので、自分たちが向かっていくだけ。ただ、相手がボールを持つ時間も増えるし、攻撃がうまくいかない時間も多くあると思う。しっかり辛抱強く耐えたり、時間をうまくつかったりするのが大事。そういうところがうまくできれば、勝てるチャンスはあると思いますし、10回やって、たぶん1回、多くて2回くらいしか勝てない相手だとは思うけど、1回勝負なので、ワンチャンスあると思うので、しっかり準備して狙っていきたい」

▼MF深澤
「やっぱり難しい試合だった。自分たちの思い通りにいかないというか、攻撃でもロングボールが多くなったり、守備でもうまくボールを奪えなかったなかで、今までだったら崩れてしまっていた部分はあったけど、その中で崩れなかった、逆転されなかったのは成長した部分だとは感じている。やっぱりその中でも追いつかれてしまう、追加点を取って離せないといのはまだまだ関大の課題。でもやっぱりここで終わってしまったら意味がないということと、大阪府代表という自覚だったり、責任。関大の代表、TOPの代表という中で負けられない試合だった。あとはC大阪と試合をして、C大阪を倒すためには、ここはクリアしなければいけない段階だった。そういう意味では、入りの部分で集中して試合には入れた。気合も入っていて、雰囲気は作れた。(プレーを振り返って)2点目はDF髙橋とDF松尾と普段からの連携を出せたのはよかったかなと思う。練習からの形というか、言葉を交わさなくても、DF松尾だったらだいたいここに落としたら先に触れるだろうという感覚の中でプレーできたので、信頼関係というか、いい関係を右サイドで気付けている。けど、まだまだプレーの部分は結果を残していかないといけない。まだ満足はしていない。(C大阪戦に向けて)やっぱり格上だし、J1の相手だけど、自分たちもプロになりたい選手も多い中で、倒していかないといけない相手だと思うので、リスペクトしすぎるのではなくて、リスペクトしながら倒してやるんだという強い気持ちを持って大学生らしくチームとして臨めたら」

▼DF松尾
「2回追い付かれたけど、今年のチームらしさ、前だったら崩れたりする可能性もあったんですけど、やっぱり2回追い付かれても3点目取って、突き放して、そこは成長じゃないかなと思います。次はC大阪というのもあるので、この大会は本当に、どのくらいできるか自分たちのものさしにもなるので、みんな今日は絶対に勝とうという思いが強かった。(いいシーンが多かった)今日は本当に自分としてもよかったと思う。(2点目は)直也(=DF髙橋)と、佑太(=MF深澤)と本当にいい関係がでて、昨年の途中くらいから2人とやっているんですけど、直也が出て、佑太がつないで、ここだしてくれるだろうと走って、あとは冷静に流し込むだけだった。3点目も真登(=FW百田)がいいプレッシャーかけてくれて、真祈(=FW西村真)がいいボール出してくれたので。俺に返せって思ってたんですけど、真祈があげて、真登が決めてくれたので良かった。(調子は)調子いいとかあんまりないけど、自分が心から楽しめている時は本当にいいプレーができている。毎試合楽しいんですけど、今日は本当に、今年は本当に楽しい。(C大阪戦へ向けて)プロになって活躍していくためには、その舞台でしっかり魅せないといけなし、相手がプロだから止められるとかはなしにしないといけないと思う。C大阪相手とか関係なくぶちかませるようにやっていきたい」

▼MF平松
「初戦ということもあって、やっぱ入りが固くて、全然良くなかったんですけど、勝ててよかったです。2回追い付かれたけど、今年のチームは攻撃のチームなんで、自分たちで自信持って、絶対に追加点を取って勝てると思っていたので、そんなに焦りはなかった。崩れるなら自分たちがいらいらして、くずれると思っていたので、そこだけ気をつけてやっていた。京産戦もそうだし、同志社の時も自分たちの流れから悪いシーンが多かったので、とにかく話し合うことで、悪いプレーよりもいいプレーが多くなったと思いますし、そういうのが積み重なって勝てたと思う。(自身のプレーは)まだまだできると思うし、僕自身まだ数字という結果のところで残せていないので、もっと結果にこだわってやらないといけない。(C大阪戦へ向けて)僕らは圧倒的にチャレンジャーの立場。だけど、自分たちのサッカーに自信をもって勝ちたい」

▼GK長澤
「相手に対して警戒するポイントもあったが、基本的にはリラックスして試合に入れた。天皇杯は負けたら終わり。そういうリスクや緊張感がある中で前半は2失点という結果になったが、切り替えて後半に修正できて良かった。GKコーチの唐島さんからの話もあり、その点も意識はしていた。(アクシデントでの交代について)直也(=DF髙橋)は関大の核だが、DF木邨がそこで堂々とプレーしてくれた。(次戦に向けて)同じ人間なので、絶対に勝つ。会場沸かせます」

▼DF夘田
「相手の試合の期間が空いていたこともあり出場選手などの情報はあまりなかった。自分自身FCの時に和歌山と対戦していて関大として相性が悪い印象があったので嫌な相手だと思っていた。自分の認識としては縦に速いサッカーをしてきていたのでFC大阪との試合と一緒で直也(=DF髙橋)とチャレンジ&カバーのところを意識していた。(前半は)いい形で先制できた。2試合連続で完封できていたので後は守ればいけるというメンタルだったが、自分が2失点目に絡んでしまった。あそこで自分が止めないと出ている意味がないので悔しい。(ハーフタイム指示)DFラインと中盤の間が間延びしている、後ろのリスク管理が甘いという点を監督に指摘された。後半はボランチのMF谷岡といい連携を取りながら守れた。(アクシデントについて)DF木邨は練習を通しても自分よりも上と感じさせるパフォーマンスをしていて問題はなかった。DF木邨もコミュニケーションは積極的に取ってくれるので焦ることはなかった。(次戦に向けて)まずは水曜日の立命戦に向けて自分たちの100%の準備と回復をして目の前のリーグ戦で絶対に勝てるように全員でいい準備をしていきたい」

▼MF谷岡
「自分自身は対戦経験がない相手。選手間ではパワープレーを警戒しようと話していた。(前半は)自分が全然動けてなかった。直接的に失点に関わったわけではないが、自分が崩れるとチームが苦しくなると再認識した。どちらかというと2-2で良かったと言った方が正しいかもしれない。(ハーフタイムの指示)守備は改善すべきとハーフタイムに話した。相手どうこうというよりも個人個人のパフォーマンスを上げるように監督からは言われていた。(後半は)アクシデントでDF木邨が入ったが、途中からCBに入るのは難しいと思う。やることをはっきりしていて直也(=DF髙橋)という素晴らしい選手にも劣っていないプレーをしてくれた。(途中から相方となったMF三木仁は)今日は自分が全然動けてなかったが、前さん(=前田監督)が信じて使ってくれた。その中で仁太(=MF三木仁)が出てきて1回生ながらあの時間で役割を果たしてくれるのはすごく頼もしい。(次戦に向けて)中3日で立命戦。リーグ戦も優勝に向けては負けれらないのでもう一度気持ちを入れ直して気持ちを高める。セレッソは自分たちがチャレンジャーという気持ちでやれる。勝てる力はあると思うので、後悔のないように全力でぶつかっていきたい」

▼MF前田龍
「自分が入った時は同点だった。90分で勝つためには点が必要なのでゴールは意識していた。その後交代で入った優人(=DF木邨)とは元々練習で一緒にやっていたし、問題なく入れた。(MF濱との交代となったが)自分は前への推進力が強みなので途中から入ってそういった点でチームに貢献しようと思っていた。(セレッソ戦への意識)ユース時代にやっていた1個上の先輩や後輩はプロで活躍している。自分が一緒にやっていた選手は対戦してみたい。(リーグに向けて)リーグも負けられない。連戦だが、いい準備をして必ず勝つ。立命と関学に勝って天皇杯にいい流れで入りたい。セレッソにも自分たちのサッカーで関大らしく勝利を目指し戦う」

▼FW西村真
「(FC在籍時に対戦した際)守備のところが強いイメージがあった。ロングボールのところでセカンドボールを拾うことを自分の中で意識して挑んだ。(前半は)先に点を取れた点は良かったが、試合が進む中でミスが出たりチームで試合運びの意思共有ができていなかった。それができていなかったことが2失点につながったと思う。(ハーフタイム指示)お互いに現状できていないところと後半に向けてどういう守備をやっていくかというところをまず共有した。攻撃のところは自分たちの攻撃的サッカーの形を持っているのでそこは変えずに思い切ってプレーすればいいという話があった。守備のところだけ改善して後半に入ろうことを考えていた。(後半は)DF髙橋からDF木邨に代わってからは少しシンプルに前に入るというところを全体で意識していた。DF木邨も力のある選手なので守備面では全く不安要素はなかった。(2回戦意識している選手は)セレッソには同期のDF西尾隆矢という選手がいる。出場するかはわからないが楽しみな対戦。(次戦に向けて)セレッソは自分たちより格上。どのようなメンツでくるかはわからないが、自分たちがプロサッカー選手を目指しているカテゴリーなのでそのためにもいいアピールの場。まずはリーグの立命と関学にしっかり勝ってセレッソ戦を迎えたい」

▼FW百田
「前線に大きな選手がいることはFC時代から分かっていた。相手の展開にならないように早く点を決めることを考えていた。攻撃面では自分の最初のシュートが得点になりいけるかなと思ったが、相手も自分を良く研究していた。守備はあまりうまくいかず、苦しかった。2-2と同点で折り返したので自分たち次第で勝ちに持っていけるとは思っていた。(ハーフタイム指示)今年のチームは自分たちがやることをやれば勝てるという自信はあった。そういった点で自信を取り戻すことと守備の修正、個人個人のパフォーマンスを上げることを言われた。(3点目にシーンは)自分はしっかりゴール前にいれて、FW西村真祈がいいボールをくれて当てるだけだった。真祈(=FW西村真)に感謝したい。(次戦に向けて)立命戦に関しては負けていい試合ではない。間の期間は少ないがリカバリーをしっかりして準備したい。天皇杯は予選の時からセレッソと対戦することを1つの大きな目標にしていた。そこにいけたので自分たちがどれだけ通用するのかを見せていきたい」

Share this content:

コメントを送信